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【天体観測】とも座の散開星団NGC2439「太矢星団」を撮影しました

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撮影に至る経緯

昨夜は久しぶりに、夜、晴れてくれました。
嬉々として望遠鏡を出し、撮影基地を設営しました。

昨夜も愛称の楽しいDSOを追っかけている一環です。
今回は、とも座の散開星団NGC2439「太矢星団」。

本来この時期は、とも座方面のDSOを捉えるのに、ファインダーを覗く姿勢やら、ベランダの障害物やら、とても難しいのです。もっともこの時期を逃すとベランダからとも座のDSOを捉えることすら難しくなります。

で、とも座ですが、いつものようにステラリウムで物色していたところ、「太矢星団」という愛称付き散開星団を見つけました。

太矢さんが発見したのでしょうか。それくらいしか思いつきませんが、ググってもヒットしないんですよね。
ステラリウムは、かなり広範囲に愛称を捉えているようです。

恒星数も100以上あるということですし、楽しみに撮影開始です。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

やはり、極軸設定に影響があるので、きちんと最初にピントを合わせることに方針変更しています。
ピント合わせに使ったのは、おおぐま座のドゥベー(間違えてました。正:アリオト)だったと思います。

↓やはりドローチューブの目盛では合わせきれませんでした。結構ずれています。

↓ここまで追い込めば大丈夫でしょう。これで安心して星見が出来ます。

↓ドゥベーと思われます。(修正します。正:アリオト)

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

久しぶりのDSO撮影ですから、気合を入れて極軸を設定しました。
SharpCapのPolar Align機能を使って、設定誤差を、22″まで追い込みました。
本当は10″台まで追い込みたかったですが、また外してしまうのも嫌だったので、このレベルの精度で満足することにしました。

自動追尾の状況

少々誤差が出ましたが、許容範囲でした。今回は41分28秒という比較的短めの自動追尾で、気になるほどの誤差が出るまではいきませんでした。
楽に1時間の追尾が出来る品質だったと思います。

基準恒星と目標天体の導入

明るくて太矢星団に近い明るい恒星は、プロキオンかシリウスです。しかし残念ながら、そちら方面はファインダーが覗けず、鏡筒がエアコンの室外機に干渉し、狙えそうにありません。
こうなったら、いつもの手段で、太矢星団(赤経07h40m、赤緯-31°41′)の近くの空域を撮影して、astrometry.netで場所を特定し、そこから目標天体にジャンプする方法しかありません。

↓撮影した基準空域(赤経07h38m、赤緯-19°15′ )
なかなか良い位置に陣取りました。太矢星団まではあと少しの距離です。

しかし、ここから長い旅が始まりました。8回のトライを経てやっと太矢星団にアクセスできました。
なんであんなに苦労したのか分かりません。

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正・カブリ補正、GIMPによる色強調・colorenhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年3月22日火曜日

露出8秒間、総スタック時間41分28秒、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。にて撮影です。

星は密集度が高く、100個以上の星の集まりには見えません、こじんまりした感じがありますが、密集度が迫力を与えています。
太矢星団って、もしかすると、「太い矢」のことでしょうか?
そう考えると、矢の弓に見えないこともないですね、無理やり見ればですが。
色どりも良く、良い散開星団を撮影することが出来ました。

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まとめ

久しぶりのDSO撮影でした。3月16日のM93「バタフライ星団」が最後でした。

今回も散開星団でした。M93ほど立派ではありませんでしたが、マイナーな散開星団としてはなかなか奇麗で頑張っていると思います。

今夜から撮影できる天気が続きかと思いきや、また天気は下り坂です。
晴天が続くことを切に願います。

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