目次
撮影に至る経緯
時は少しだけさかのぼり、2022年2月12日のこと、オリオン大星雲を撮影し、時間が余ったので、近くの散開星団を撮影することにしました。
調子の良かった自動追尾が、どこまで続くのか試してみたかったし。
ターゲットにしたのは、いっかくじゅう座の散開星団NGC2301、愛称が「Hagrid’s Dragon Cluster」とか、「Great bird Cluster」「Copeland’s Golden Worm」など色々ありますが、
・ハグリッドの竜星団
・大きな鳥星団
・コープランドの金の芋虫
など、やっぱり共通性のない名前ばかり。
せめて竜をイメージさせる姿が見たいですね。
↓NGC2301を撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影の経過及び結果
恒星のピント合わせ
これは、NGC2301の前に、オリオン大星雲の撮影を行った時に行っています。そちらをご覧ください。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
こちらも、オリオン大星雲撮影に当たり、設定済みですので上記記事リンクをご覧ください。
自動追尾の状況
自動追尾時間は約64分で、大きな追尾誤差もなく、十分許容範囲の自動追尾をしてくれました。すっかり1時間の自動追尾が当たり前になった昨今ですが、望遠鏡は、一生懸命追尾してくれています。
いつもながら、自動追尾がうまくいくと気持ちがいい。
基準恒星と目標天体の導入
目標天体NGC2301(赤経06h51m、赤緯+00°27′)に迫るにあたり、いっかくじゅう座で肉眼で見える星は無く、こいぬ座のプロキオン(等級0.40、赤経07h39m・赤緯+05°13′)が基準恒星の最有力候補でした。
少し遠くなりますがおおいぬ座のシリウス(等級-1.45、赤経06h45m・赤緯-16°43′)もあります。
結局、若干目標天体に近いプロキオンを基準恒星に決定しました。
導入には3回のトライを要しました。慌てました。
↓プロキオンです。
撮影結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年2月12日土曜日
露出8秒間、総スタック時間3832秒(63分52秒)、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影しました。
これもなかなか美しい散開星団です。大きい星と小さい星のバランスがとても良いです。星の数は100より多いそうですので、そこそこの散開星団ですね。
見た目は、竜というのは、分かる気がします。偶然ですが、昇り竜に見えないこともないです。
大きな鳥、芋虫も何となく分かる。
久しぶりに、愛称と散開星団の形が合致しました。
まとめ
オリオン大星雲の1時間以上に及ぶ自動追尾に続いての、さらに1時間以上の自動追尾、とてもうまくいきました。
最近は自動追尾が調子が良く、快適な撮影を行わせていただいております。
あと、散開星団は良いです。心が和みます、なぜか。
さて、次の目標天体を物色するのが楽しみです。
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