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【天体観測】りょうけん座棒渦巻銀河NGC4631「Whale Galaxy」を撮影しました

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撮影に至る経緯

おおぐま座やりょうけん座周辺のDSOを狙っています。
バラエティに富んだDSOが、なかなか多くて面白いからです。

昨夜も、その方面のDSOを物色していたところ、Whale Galaxyという面白そうな愛称を持った銀河を見つけました。
日本語で言うと、くじら銀河ですね。
ネットで調べて、その形状は分かっていましたが、自分の手で撮影したいと思いました。

そこで昨夜の目標天体は、りょうけん座棒渦巻銀河NGC4631「Whale Galaxy」となりました。

曇り空で、雲の切れ間ごとにライブスタックするということになったので、とても時間がかかりましたが、追尾装置が頑張ってくれました。

↓Whale Galaxyを追尾・撮影する、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED。

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撮影・撮像の経過と結果

恒星のピント合わせ

しし座のレグルスで、バーティノフマスクを使って行いました。
レグルスは、捉えるのが、垂直方向がだんだんと苦しくなってきましたが、水平方向がまだ楽なので、ピント合わせに多く使っています。

↓少しだけ横の光線が下にずれていますかね・・・

↓調整しました。これでいけます。

↓ピントの合ったレグルス

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

相手は銀河、1時間以上の総スタック時間を確保したかったため、自動追尾時間も1時間以上あるいはさらにそれ以上を覚悟していました。
雲が出ていたからです。
極軸設定の結果は、設定誤差12″!excellentです!

自動追尾の状況

雲が出ていましたので、無駄になったフレームが、スタックされたフレームより多く、二時間程度の自動追尾となりました。
しかし、昨夜の自動追尾は盤石で、どこまでも追尾していくような勢いでした。
総スタック時間は48分16秒と、追尾時間の半分にも満たなかったですが、自動追尾の精度に満足しました。

基準恒星と目標天体の導入

目標天体のWhale Galaxyの位置は、りょうけん座とかみのけ座の中間あたりにあり、赤経12h42m、赤緯+32°32′です。
基準恒星は、何とか目を凝らして見つけ出したのが、今回もおおぐま座のアルカイド(等級1.85、赤経13h47m、赤緯+49°12′)でした。
管理人の家から北から東方面は、明るくて恒星を見つけるのに一苦労なのです。

目標天体は3回目のトライで画角への導入に成功しました。基準恒星と目標天体がまあまあ近いのが功を奏しています。まずまずの結果です。

↓アルカイド

撮影・撮像の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 4.0 (64 bit)のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・カブリ補正、GIMPによる影-ハイライト調整・色レベル調整・ノイズ軽減処理 等
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年4月20日水曜日

撮影の結果

露出8秒間、総スタック時間48分16秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正・フラット補正使用。
にて撮影しました。
今、徐々にSharpCap4.0を使いつつあるのですが、撮影結果に、意外なところを刺されます。
昨夜は、これまでのカブリとは違い、点のノイズでまみれてしまいました。
このパターンは初めてです。撮像がうまくいくか非常に心配でした。
あと、本来はくじらは横を向いているものですが、Whale Galaxyは縦に向いてしまいました(^-^;

撮像の結果

フラット画像の作成

フラット画像を作成したら、ノイズは消えているのではないかと甘い考えでした。
いつものようにFlatAideProで作成しましたが、状況はほとんど変わりませんでした。
しかし、若干ノイズがうるさくなくなったようです。

恒星無し画像を作成

どこから手を付けたらよいのか分からなかったので、まずはFlatAideProで恒星無し画像から作成してみました。そうすることでノイズが少なくなるかなと・・・甘かったです。
そこで、GIMPにノイズ軽減処理のコマンドがあるのを思い出し・・・

↓ノイズ軽減をしてみました。かなり点々ノイズが少なくなりました。
加えて、色レベルの調整をして、背景を黒くしています。

合成、影-ハイライト補正→完成

恒星のみ画像と合成したら、かなり見やすくなりました。
少し寂しい気がしたので、GIMPの影-ハイライトのShadows値を上げて、Whale Galaxyを明るくしてみました(2枚目の画像)。

↓強調に伴うノイズは、GIMPの色レベルの調整でできる限り消しました。
これにて完成です。

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まとめ

突然の未経験のノイズに襲われ戸惑いましたが、これはSharpCapのバージョンアップの影響があるものと思われます。
今回のノイズは、勉強して、回避する方法を探します。
でも、撮像が出来て良かったです。

くじらがサンマのようになりました。

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