目次
撮影に至る経緯
赤い色の星雲を撮影していると、何だか高揚感を感じます。ハードルの高いことしてるぞ、みたいな。
そして、管理人は「僕は今天体観測している」というような高飛車な気持ちになります。
これまでも赤い星雲は、いくつか撮影してきました。
全部は拾えてないかもしれませんが、こうしてみると結構頑張って撮影してますね。
この三連休の初日、プチ遠征をしてきました。
メインの目標は、NGC2477でした。
NGC2477の高度が高くなるまでに時間があったので、お土産にもう一つDSOを撮影したくなり、愛称が可愛い、いっかくじゅう座の反射星雲「カモメ星雲」を撮影することにしました。
ベランダ撮影と違って、南方面の撮影で自由に動き回ることができるのはプチ遠征でしか実現できません。
うまくカモメの形が写るでしょうか。
↓カモメ星雲を撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED。
撮影の経緯と結果
恒星のピント合わせ
あまり奇をてらわない星で行いました。カモメ星雲の基準恒星候補、おおいぬ座のシリウスです。
さすがの輝きです。これでは合わせにくいので、GAINを下げてバーティノフマスクを装着しました。
↓三本の光が一点で交わっているように見えます。ピント合わせ完了です。
↓ピントのあったシリウスです。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
赤い星雲の赤をなるべく強調するために、総スタック時間は1時間を確保するつもりでした。
したがって、いつもどおり、緊張感をもって極軸設定を行いました。
定番のSharpCapの極軸設定機能のPolar Alignを使いました。
その結果、設定誤差が27″になるまで、極軸を追い込むことが出来ました。excellent!
管理人の極軸設定は、設定誤差30″以内が目標です。
自動追尾の状況
安定して60分の自動追尾をこなすことが出来ましたが、安定していたため、もう30分スタック時間を伸ばし、90分の自動追尾をすることが出来ました。若干誤差が出ましたが、十分に許容範囲でした。
自動追尾もexcellentでした。
基準恒星と目標天体の導入
カモメ星雲付近で、基準恒星に迷うことはありませんでした。おおいぬ座のシリウスです(等級-1.45、赤経06h45m・赤緯-16°43′)。
目標天体カモメ星雲の赤経赤緯値は、赤経07h04m、赤緯-10°27′。
程よい距離で、astrometry.netに導かれ(赤い星雲が肉眼で見えないので)、ラッキーなことに二度目のトライで画角導入に成功しました。出足好調です。
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:郊外の河川敷公園駐車場
撮影日:2022年2月11日
露出8秒間、総スタック時間5400秒間(1時間30分)、GAIN300、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影しました。
最近撮影で、色がなかなか出ないこともあって、
90分のスタック時間頑張ったのですが、ヒストグラムで強調しても、↓のような感じです
GIMPで色強調してやっと、↓のようになりました。鏡筒のスペックが足りないことは分かっているのですが・・・
うーん、どこがカモメなのだろうか。ネットで検索すると出てくる画像とは形が違う気がします。
上に掲載したastrometry.netの解析結果ではカモメ星雲は、ほぼど真ん中に入っているのですが。
まとめ
カモメの形は把握できませんでしたが、赤い星雲の撮影には成功しました。
しかも90分間の長時間自動追尾に成功。気持ちいいです。
まだまだ空には管理人のスキルでも撮影できる赤い星雲がありそうな気がします。
これからも赤い星雲にチャレンジしていきたいと思います。
ここのところの、自動追尾、とてもうまくいっています。
スーパーポラリス赤道儀、モータードライブMD-6、鏡筒SV503 102ED、今絶好調かもしれません(色は別)。
コメント
カモメの「頭」が写っています。
この掲載画像を時計回りに90度回転すると、ネット上の多くの画像(天の北極方向が上)
と一致するはずです。
赤い星雲は見かけの大きさが大きいものが多いのですが、モザイク合成に挑戦しますか?
まいくろさん、コメントありがとうございます。
これは頭ですね。それなら分かります。とにかくカモメ星雲で良かったです。
前にもカメラde遊ingさんに、バラ星雲をモザイクやってみたらと言われたのですが。
DSOでモザイク合成をするのは難しくないですか?月と違って、どこを撮影しているのか分からないですし。
少しずつずらして撮影するのは撮像ソフトが、モザイク合成は画像処理ソフトが支援して
くれるので、ハードルは低いと思います。画像処理沼からの勧誘でした。
まいくろさん、コメントありがとうございます。
ハードルが低いんですね。
そこで、チャレンジしようと思いまして、モザイク合成用のソフトのトライアル版を入れてみました。
今ちょうど満月なので、月からやってみようかと。
頑張ってみますので、見守ってくださいね(指導も)
アドバイス感謝します!