目次
撮影に至る経緯
現在、手動コンポジット(ライブスタックではないという意味です)の練習中です。
これまで球状星団、惑星状星雲、銀河を練習してきました。
今回は、いよいよ散開星団で練習です。管理人の好きな分野です。
ライブスタックでは、比較的簡単にスタック出来ていた領域ですが、手動コンポジットではどうでしょうか。
また、訪問者さまに、露出8秒間というのは短すぎないかとのご指摘を受け、長時間露出にもチャレンジすることにしました。長時間と言っても30秒間です。
散開星団、何としても会得しなければなりません。
また、Elephant’s Trunk Nebula というネーミングです。象のトランク星団?
全く意味が分かりません。
コンポジットが終わったら意味が分かるでしょうか。
↓IC1396Elephant’s Trunk Nebulaを追尾、撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影・撮像の経過と結果
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
初の散開星団の手動コンポジット、大きく追尾誤差を出すわけにはいきません。慎重にSharpCapの極軸合わせ機能を使って設定しました。
その結果、設定誤差22″まで、設定を追い込むことが出来ました。excellent!
自動追尾の状況
合計1時間の撮影でしたが、誤差はほとんどなく、excellentな結果になりました。
安心感をもって、パソコン画面を眺めていることが出来ました。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星にもってこいの星が見えていました。はくちょう座のデネブです(等級1.25、赤経20h41m、赤緯+45°16′)。
ということで、基準恒星はデネブに決定。
目標天体Elephant’s Trunk Nebulaは、赤経21h39m、赤緯+57°29′にあり、基準恒星から少し距離がありますが、鏡筒の旋回に負担は感じませんでした。
が、着地した先には、Elephant’s Trunk Nebulaはなく、astrometry.netで現在位置を調べてみたところ、赤経値に誤差がありました。赤緯値はほどドンピシャ。
その赤経赤緯値をもとに、場所を修正したところ、Elephant’s Trunkk Nebulaを画角に導入できました。
因みにこの場合のトライ回数は2回とカウントしています。
撮影結果・撮像の経過の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN230、30秒間のフレーム120枚を撮影・DeepSkyStackerによるコンポジット(うち119枚コンポジット)・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整・ノイズ軽減・明るさコントラスト調整
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年5月28日日曜日
撮影の結果
これは、失敗でしょうか。強調前だからこうなのでしょうか。
Elephant’s Trunkはどこに?
撮像の経過と結果
フラット画像作成
画像中央あたりがElephant’s Trunk Nebulaです。
何はともあれフラット画像を作成しました。良いことがあるかもしれません。
これ順序を間違えて、先に強調処理してからフラット画像を作成しました。
しかし、かなり星団の画像に近づきました。そしてコントラストもついて良いことがありました。
このべたっとした星の形状は何とかならないだろうか・・・
REGISTAXによるヒストグラム調整
色付けをしようと思い、REGISTAXのヒストグラムを使いました。なんか全然効果がないような・・・
ノイズも増えてしまったし。
GIMPでコントラスト強調→完了
もう管理人にできることは残っていませんでした。
GIMPでコントラストを付けて、ノイズ軽減を再度行い、今回は完成とします。
これはかなりの研究を要するなあ。
Elephant’s Trunkは、どこに行ったのでしょうか・・・
まとめ
割と自分では得意分野と思っていた散開星団でも失敗し、あらためてコンポジットの難しさ、奥の深さを感じました。
設定を研究して、何回か撮りなおして、問題を一つ一つ研究していくしかありません。
いくらコンポジット直後の画像とは言え、あれはないですもんね。
露出時間を8秒間から30秒間に変えてみてどうだったか、残念ながら今回の画像の出来では判断が出来ません。
今一度、露出8秒間で散開星団を撮影してみたいです。
コンポジット沼に入ってしまった気がします(^-^;
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