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【天体観測】ペルセウス座の二重星団の撮り直し(アングル変更)

星雲・星団・銀河に関する情報
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概要

天文ガイド付録ポスターに掲載されている秋のDSO8個のうち4個目の撮影です。
実は、これ、中途半端に撮影を終わらせていました。

要するに二重星団のうち片方を撮影して終わりにしたのです。
しかし、どうしても気持ちがすっきりしないので、プチ遠征してもう片方も画角に入れて、文字どおり、二重星団にしようと思いました。

↓昨年の撮影記事

二重星団ですが、前のブログにも書いたのですが正確にはペルセウス座h(NGC869)およびχ星団(NGC884)が近接しています。双方とも天球上で直径約 20′の範囲に 300個あまりの星を含んでいます。

近接幅としては50′。おそらく管理人のASI462MCにぎりぎり収まるはずです(前言撤回です)。
前回はNGC869のみの撮影でした。今回はNGC884を目指しました。
運が良ければ一発で二つの散開星団が画角に入っているかもしれません。

↓二重星団を追尾・撮影中の、ビクセン社製スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社製モータードライブMD-6、SVBONY社製SV503 102ED

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撮影と撮像への経過と結果

極軸設定の状況と自動追尾の状況

すでにいつものことになりましたが、どんな天体撮影でも気合を入れて設定することにしています。必ず、excellentな、30″以内の設定誤差に収めることにしています。
昨夜も、18″まで設定誤差を追い込むことができました。

自動追尾の状況は、途中で少しだけ手動調整しましたが、その後安定し、いつものとおり良質な自動追尾となりました。
自動追尾時間は、準備(目標天体の導入など)は除いて撮影だけで93分20秒に及びました。excellent!

恒星のピント合わせ

折角プチ遠征していますので、変わった星でピント合わせしようと思いました。
二重星団方面の変わった星、肉眼で見えた星はカシオペヤ座のルクバーでした。
この二重星団は、カシオペヤ座からアプローチした方が早いのです。
いつものようにバーティノフマスクを使ってピント合わせです。

ドローチューブの繰り出し幅の備忘録のとおりでばっちりです。

↓ルクバーです。天の川の中にありますから、全体として美しい。

基準恒星と目標天体の導入

先に述べたように、カシオペヤ座のルクバー(等級2.65、赤経01h25m、+60°14′)という絶好の位置に陣取りました。
これを基準恒星とします。プチ遠征だからできる選択です。

目標天体NGC884は、赤経02h22m、赤緯+57°07′の位置にあります。3回のトライで画角に捉えました。
しかし残念ながら、捉えたのはNGC884だけ。
さて、どうやってNGC869を探しましょうか。。。

結局NGC884の周りの特定の恒星の向きに片割れの星団があると決めて、目標天体をずらしていったところ、ありました!なんでこんなに近くにあったのに分からなかった、NGC869。
こんな様子で、二重星団を画角に収めることができました。

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN280、10秒間のfitsフレーム560枚を撮影・うち470枚(計78分20秒)を、DeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:特に行わず
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:郊外河川敷公園
撮影日:2022年10月23日

ノイズも気にならず、スッキリした感じにできました。特に編集の手は入れず、これにて完成とします。
やっぱり二重星団は二重に見えるように撮影しなければいけませんね。
左がNGC884、左側がNGC869です。
しかし、昨年の撮影のごとく、恒星が若干膨張して見えます。ピントは完璧だったはずです。
何故だろう。調べる余地がありそうです。

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まとめ

やっと二重星団らしくなり、嬉しい気持ちです。
なんでしょう、星の膨張感。気にしなければ気にはなりませんが。
昨年のように星が球体に見えるまではいきませんでしたが。
今年は美しく仕上がったとは思っています。原因を探ろうと思います。

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