スポンサーリンク

【天体観測】ケフェス座の散光星雲NGC7380「The Wizard Nebula」を撮影しました。

星雲・星団・銀河に関する情報
ディスプレイ広告02

撮影に至る経緯

最近、星雲を伴う散開星団の撮影に凝っているのと(表題は散光星雲としていますが、散開星団ベースです)、やはり愛称に興味があることで目標天体を選んでいます。

今回は、ケフェス座の散光星雲NGC7380「The Wizard Nebula」です。
このDSOも星雲を伴う散開星団です。

wizardとは魔法使いのことです。
つまりこの星雲は、魔法使い星雲。どんな形をしているのかわくわくしますね。
そのつながりなのか、「ハリーポッターとゴールデン・スニッチ」という愛称もついているようです。
ハリーポッターは詳しくないのですが、とにかく魔法使い周りの愛称がついています。
とても興味深いです。

目次に戻る▶▶

撮影・撮像に至る経過と結果

恒星のピント合わせ

いつものようにバーティノフマスクとSharpCapのフォーカス支援機能を使いましたが、昨夜はSharpCap側がなかなかゴーサインを出すグラフにならなくて苦労しました。
使ったのは、こと座のベガです。

ピントが合ったり合わなかったり、これでは安心してゴーサインが出せません。
かなり時間をかけて↓のグラフになりましたので、合格としました。
デュアルスピードフォーカサーでも、かなり微妙なタッチでノブを動かさないといけません。

↓ピント、合ってますね。

↓ベガです。細かい星が周りにあって美しい。

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

この撮影は、撮影途中で自動追尾が短時間止まるという事象の検証も兼ねていましたから、なるべく精度は上げたかったところです。(↓リンク「まとめ」参照)

慎重に設定した結果、追尾誤差は、18″と、excellentな範囲に追い込みました。
これで、自動追尾さえ止まらなければ・・・

自動追尾の状況

幸運にも、自動追尾がストップすることがありませんでした。これが実力なのかまぐれなのかは分かりませんが、今後も注視していきたいと思います。
追尾誤差はほとんどなく、安心してみていられました。このまま二時間の追尾もできたかもしれません。

基準恒星と目標天体の導入

目標天体「The Wizard Nebula」の位置は、赤経22h47m、赤緯+58°07′にあります。

これに迫るには、はくちょう座デネブ(等級1.25、赤経20h41m、+45°16′)か、こと座ベガ(等級0.00、赤経18h36m、赤緯+38°47′)か、どちらかからジャンプするほかありませんでした。自宅のベランダからは1等星より暗い星はほとんど見えません。

距離の面でデネブを基準恒星にしました。ベガは遠すぎます。

導入はうまくいき、一回目のトライで、画角の隅にThe Wizard Nebulaを捉えることに成功しました。
恒星以外は全く見えませんでした。赤い星雲ですから当然ですね。

↓デネブです。天の川にあることだけあって、こちらも細かい星があって美しいです。

撮影の結果と撮像の経過と結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN270、15秒間のフレーム240枚を撮影・うち192枚をDeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整・ノイズ軽減・トーンカーブ調整、FlatAideProによるフラット補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年6月7日火曜日

撮影の結果

何とか写りました、赤い星雲。編集無しでここまで撮影できるとは、満足です。

撮像の経過及び結果

フラット画像の作成と、トーンカーブ調整

やはり最初の一枚はカブリ気味ですのでFlatAideProによるフラット補正を行いました。続いて、GIMPでトーンカーブを赤に少し振りました。
かなりすっきりしました。

色レベルで背景色と赤色にメリハリをつけて→完成

もう少し宇宙空間にあるように見せたかったので、色レベルの調整で黒くしました。
何となく、メリハリが付きました。これで完成とします。

目次に戻る▶▶

まとめ

今回の星雲を伴う散開星団の撮影はうまくいきました。満足のいく出来です。
やはり赤い星雲は見ていて、天体観測しているなあと悦に入ります。
管理人の愛用のカメラASI462MCは画角が狭く、赤い星雲向きではない(そもそもDSO向きではない)のですが、今回のようなちょっとした成功があると嬉しいです。

自動追尾が途中で止まることはありませんでした。安心しましたが、油断はできません。
何となく固定クランプや、クラッチを強めに締めつけると効果があるような・・・
赤経クラッチの固定ねじを普通に占めただけでは自動追尾は止まってしまうのです←実験をした。

あとは、これが魔法使いに見えるかですね。画像が拙いのでよくは分からないですが、何か所以があるのですかね。外国の物語の多くに魔法使いは出てきますから。

次回の撮影も楽しみです。

目次に戻る▶▶

コメント

タイトルとURLをコピーしました