【天体観測】オリオン座の散光星雲M78の撮影に再トライ

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撮影に至る経緯

天文ガイド誌の付録、季節別方角別DSOのポスターの、冬のDSOの撮影を進めています。

その中で、先般トライしたのが、オリオン座の散光星雲M78。
姿は捉えましたが、問題があり、M78については、クリアしたとは扱わず、撮りなおしとしました。
問題は二つです(上記記事リンク参照)。

①ピントのズレ
バーティノフマスクでピント合わせをしましたが、なぜか撮影過程においてズレてしまいました。
②自動追尾のズレ
極軸設定は、何と12″まで追い込んだにもかかわらず、そこそこ大きな追尾誤差が出てしまいました。

この問題をクリアしないと、M78から先に進むことができません。

自宅のベランダ撮影では、その狭さゆえに、窮屈な思いをして撮影しています。その辺りにも問題が潜んでいる気がして、昨夜、いつもの河川敷の公園にプチ遠征をして、M78に再トライすることにしました。

↓M78に再トライ中。結露対策で、レンズ周りにタオルを巻いてみました。

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撮影の経過及び結果

恒星のピント合わせ

いつものようにバーティノフマスクでピント合わせです。
恒星は、ベランダ撮影では見えない、北西の方角にある、こと座のベガを使いました。その方が新鮮味がありましたので。

↓最初の状態。ほとんどピントは合っています。ドローチューブの目盛りでピントの合う位置が分かっているので、まずその目盛に合わせてからバーティノフマスクでピントを合わせます。

上の写真は横の光線が若干上にずれているので、少々ピントノブを回して調整しました。その結果↓のようになり、ここでピントを固定しました。

問題点①

今回の撮影では、撮影終了までこのピントがずれることはありませんでした。前回ずれてしまった明確な原因を突き止めることはできません。
一つ考えられるのは、カバーをとったままのデュアルスピードフォーカサーノブに手や体の一部が当たり、ピントのずれが起こったのかも。
基準恒星アルニタクの導入まではズレはなく、目標天体M78を導入したらズレていた、という経過をたどっているので、そのどこかで事故が起こったとしか考えられません。

極軸設定

昨夜は惑星の撮影も兼ねていました。話は少しそれますが・・・
惑星撮影のベランダ撮影では、北極星の見えないところに望遠鏡を設置する必要があり、方角と緯度を合わせて極軸設定しますので、精度が十分ではありません。ドリフト法は面倒なので最近使っていません(^-^;
プチ遠征では気持ちよいくらい北極星が見えていましたから、SharpCapのPolar Align機能を使って極軸設定して惑星撮影をすることができます。
撮影中微修正する必要がなく、何とも楽な撮影ができます。
因みに最初の極軸設定結果は↓のとおりです。26″まで追い込みました。

惑星の撮影を終えて、M78の撮影の準備を開始。
今回は、追尾誤差がポイントになっていますので、極軸設定を再度実施しました。

その結果は、26″の設定誤差となりました。これなら、そこそこ長時間の、ノータッチライブスタックが可能なはずです。
設定の過程で分かったのですが、設定誤差は3′程に拡大していました。

問題点⓶

今回、惑星の撮影後に極軸設定をした結果、設定に誤差が発生していました。
これは永遠の課題なのか、過去にも同じような事例を検証したことがありました。

今回は、撮影中になるべく極軸設定がズレていかないように、赤道儀と鏡筒のバランスを慎重に取りました。
バランスウェイトの位置、鏡筒の前後のバランスを改めて調整しました。
その結果、鏡筒の前後のバランスがかなりずれていることが分かりました。もしかすると、前回の追尾誤差は、これが原因だったかもしれません。
目標天体赤緯値は+00°00′。追尾にはシビアな精度が求められる位置です。鏡筒のバランスのズレと、極軸設定の自然なズレと相まって、追尾誤差がそこそこ大きくなったのではと考えます。

自動追尾の結果

今回の追尾では、誤差はほとんどなく、許容範囲で、安心してスタック画面を眺めていられました。そこで、思い切って90分強の総スタック時間を確保することが出来ました。
やはり前回の追尾誤差の発生は、鏡筒の前後のずれが問題だったのでしょうか。

基準恒星と目標天体の導入

今回は、前回の撮影失敗の原因追及も目的としていましたので、あまり遊ばず、前回どおりの基準恒星を選びました。基準恒星はオリオン座の三ツ星の一つ、アルニタク(赤経05h40m、赤緯−01° 56′)を選定。目標天体のM78(赤経05h46m、赤緯+00°00′)までひとっとびです。
先日の撮影が予行練習になっていたのか、広々とした場所で導入作業をできたおかげか、1回目のトライで、M78を捉えました。

↓アルタニクです。

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
その他:UV/IRカットフィルター使用
撮影場所:郊外の河川敷公園

露出8秒間、総スタック時間5560秒(92分40秒。リアルタイムダーク補正使用。)、GAIN300。
の条件で撮影を開始。
前述したように、長時間(管理人のシステムにとっては)ライブスタックをノータッチで行うことが出来ました。
またしても人工衛星と思われるものが視野に入りましたが、ご愛敬でしょう。今回はピントも合っていると思います。
暗黒雲が、光る星雲を遮っている様子(表現は正確ではないですが)がとても好きです。

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まとめ

今回追究した問題について、
①のピントのズレについては、原因不明で、ピントノブに体の一部が振れてしまい、設定を変えてしまったという予測しかできません。
今後は、望遠鏡に近づく時は慎重に近づきたいと思います。

②の追尾誤差については、
望遠鏡の前後のバランスのズレが原因であったことが濃厚です。そのずれを修正することで90分を超えるノータッチライブスタックができ、良い画像を得ることが出来ました。
スーパーポラリス赤道儀とモータードライブMD-6の潜在能力は絶大です。

さて、今回の撮り直しで、M78は、クリアしたものと認めます。これで冬のDSOのクリア状況は以下のようになりました。

●天文ガイドの付属品ポスターに掲載されている天体のうち、あと、7つの天体を撮影する必要があります。
次回はプレヤデス星団に挑戦してみたいと思いますが、今、かなり早い時間から南中しており、望遠鏡の姿勢をとるのが難しいです。ですので、南中後、撮影しやすい角度になってからのプレヤデス星団を狙おうと思います。とすると、プチ遠征が必要となります。
済①かに星雲(おうし座)
済②M35(ふたご座)

③M41(おおいぬ座)
④M42オリオン大星雲(オリオン座)
⑤M45プレヤデス星団(おうし座)
⑥M46(とも座)
⑦M50(いっかくじゅう座)
済⑧M78(オリオン座)
⑨ハッブルの変光星雲(いっかくじゅう座)
済⑩コーン星雲、クリスマスツリー星団(いっかくじゅう座)
⑪NGC2477(とも座)

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