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【天体観測】木星と土星、くじら座の渦巻銀河M77を撮影

惑星に関する情報
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経緯

最近の管理人の天体観測スタイルは、
①土星と木星を観測・撮影する。
10月もあっという間に中旬に迫り、惑星たちが最高潮だと思います。
しかし、もうすぐ、惑星たちの観測・撮影が、「最適」から「適」の季節になっていきます。
そこで、どん欲に観測・撮影をしているというわけです。

②DSOを一つ撮影する。

DSOは修行の旅です。いろいろなDSOを撮影して、スキルを高めたいと思っています。
昨夜のM77は、先般撮影したM74に数字も見かけの距離も近く、Wikipediaの写真にも親近感を覚え、撮影を決定したものです。
もちろんWikipediaの写真のように撮影できるとは思っていませんよ。過去にはちょっと騙されたのもありましたが。

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惑星の観測と撮影

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセンスーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×2バローレンズ使用
カメラ:CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセンMD-6
撮影及びスタック:FireCapture2.6、AutoStakkert3.1.4
画像編集:RegiStax 6でWavelet処理、GIMP2.10で色温度、カラーバランス、露出調整
その他:UV/IRカットフィルター使用

土星

観測

あまり焦点距離の短いアイピースを持っていないので、高倍率で眼視を楽しむことが出来ないのですが、目を凝らすと、カッシーニの間隙が見えてきます。昨夜は本当に久しぶりに眼視でカッシーニの間隙を確認できました。
昨夜は本当に、シーイングが良かったようです。

撮影

①極軸設定
管理人の家のベランダは、東の端ぎりぎりからやっと北極星をとらえることができます。
しかし、惑星を撮影するには、望遠鏡及び撮影機器一式をベランダの南あたりに移動させないと、撮影することができません。
最近は時間も惜しく、ドリフト法ではなく、iPhoneのコンパスを使って極軸設定としています。高度は緯度を使います。

②撮影結果
シーイングがよかったせいか、なかなか良い写真ができました。何と言ってもFireCaptureの画面でカッシーニの間隙を確認できたのが大きいです。これでピント合わせは出来たも同然です。
本体にも複数の模様が見えます。
惑星のピントが合うとすっきりとして嬉しい気持ちになります。
因みに、ビクセンの「天体望遠鏡の選び方」には、口径100mmなら輪が三つに分かれて見えると書いてありますが、相当シーイングが良い時のことでしょう。

Diameter=17.37″、Magnitude=0.57、FocalLength=1250mm、Resolution=0.48″、Filename=Sat_191350、Date=081021、Start=191320.637、Mid=191350.626、End=191420.615、Duration=59.978s、Frames captured=6539、ROI=640×480、ROI(Offset)=552×368、FPS (avg.)=109、Shutter=7.171ms、Gain=389 (64%)、Gamma=100、Histogramm=100%

木星

観測

こちらも低倍率で行っていますが、目を凝らしてみると、表面には、複数の縞模様が見えます。
ガリレオ衛星も美しいです。
表面模様はいつものとおりでした。

撮影

シーイングは、土星を撮影している時が一番良かったようで、木星の番になると、徐々にシーイングは悪化しました。そんな中でも、まずまずの撮像が出来ました。
これだけ縞模様が写れば十分です。大赤斑は、時間が合わず、見ることができませんでした。

Diameter=45.30″、Magnitude=-2.66、FocalLength=1050mm、Resolution=0.57″、Filename=Jup_204450、Date=081021、Start=204420.187、Mid=204450.181、End=204520.176、Duration=59.989s、Frames captured=7978、ROI=640×480、ROI(Offset)=888×408、FPS (avg.)=132、Shutter=5.757ms、Gain=263 (43%)、FPS=100 (off)、Gamma=100、Histogramm=87%

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くじら座の渦巻銀河M77の撮影

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀、鏡筒(×0.5レデューサー使用)、カメラ、自動追尾:同上
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるライブスタック(リアルタイムダーク補正機能使用)
画像編集: SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる彩度、トーンカーブ、露出等補正
その他:UV/IRカットフィルター使用

極軸設定

今回から、真北設定にしたiPhoneを使って、極軸を北に向けてから、SharpCapのPolar Align機能を使用したところ、10分以内で極軸を「Good」に追い込むことが出来ました。これまでで最速です。
SharpCapの持っている星図と実際の星の並びとなるべく近い方が、極軸設定しやすいのは当然ですよね。
今さらの豆知識でした。

導入

ちょっと遠いのですが、ペルセウス座のアルゴル(赤経03h 08m、赤緯+40° 57′)を基準恒星にしました。空を見上げて東の空を見上げて最初に目に入ってきたのがアルゴルだったからです。
観測したことはありませんが、変光星で有名ですね。
ここから、M77(赤経02h 42m、赤緯−00° 00′)まで少し距離があります。
しかしM77は比較的明るい天体なので、追い込むときにあまり迷うことはありませんでした。

撮影

中央に見える、中央が光っていて周辺に雲のようなものが見えるのがM77です。
ネット情報よりも見えたので嬉しい気持ちになりました。この大きさでは渦巻銀河とは認識できないですよね。
露出8秒間、総スタック時間2400分間(リアルタイムダーク補正1800秒間)、GAIN270~300。
GAINに幅があるのは、ライブスタックの途中で、暗くなったので何としなさいとSharpCapから言われ、ライブスタックが完全に止まってしまったので、リアルタイムダーク補正中に掟破りではありますが、GAINを上げた、という理由です。

ちょっとやりすぎですが、拡大しました。よく見ると渦のようなものが見えないではありません。
いずれにせよ、やっぱり102m口径には荷が重かったか。
しかし、なんとなく渦巻銀河という認識にたどり着いたことで上出来とします。

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まとめ

惑星は、シーイングの良さが功を奏し、良い撮像ができました。今年の画像の中でも上位に入るでしょう。
こういうシーイングの良い日が続いてほしいです。どこまでいっても、惑星の観測・撮影はシーイングが勝負みたいなところがあります。(もちろん自分の腕もですが・・・)

M77は、SV503 102EDでも、いろいろとみるべきところがありました。
中心部を見て、ここにブラックホールがあるのかと、6000万光年の彼方に思いをはせました。

こうして、コンスタントに安定して天体観測できる日々が続いてほしいです。
毎日望遠鏡をのぞきたい管理人の願いです。

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