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【プチ遠征天体観測】月と金星のランデブー、IC1613、NGC1664

星雲・星団・銀河に関する情報
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経緯

何だか、土曜の夜はプチ遠征、というのが習慣化するかもしれません。
昨夜は、先週に引き続き、二週連続でプチ遠征をしました。
プチ遠征の良いところは、観測・撮影する天体について、あれに隠れているから、とか、まだ公園の木立に隠れているから、とか条件がつかず、自由に対象天体を選べることです。
そうすると、週に最低一回、プチ遠征がしたくなります。
今週はどうするかな・・・

今回は目標天体を、先般撮影したM77からの流れで(位置的に西に向かうから)、くじら座の矮小不規則銀河IC1613、特に理由なく選んだぎょしゃ座の散開星団NGC1664、そして今日のイベントを先取りした月と金星のランデブーを対象としました。

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセンスーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:CMOSカメラASI462MC、iPhone
自動追尾:ビクセンMD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるライブスタック(リアルタイムダーク補正機能使用)
画像編集: SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMP2.10によるノイズ低減トーンカーブ調整
その他:UV/IRカットフィルター使用

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月と金星のランデブー

天文雑誌で読んで知ったのを遠征先に向かう途中で思い出しました。
月と金星が見かけ上最接近する。
最接近するのは今日ですが、昨夜も月齢2.7の月と金星が結構接近していました。
こんな時こそコンパクトデジタルカメラなのですが、忘れてきてしまいました。遠征の持ち物リストに追加しておかないと。
代わりにiPhoneで撮影しました。iPhone使いならもっと上手に撮るでしょうが、地球照まで写りましたよ(2枚目)
今夜は、コンパクトデジタルカメラでしっかりお押さえたいと思います。

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くじら座の矮小不規則銀河IC1613

矮小不規則銀河とは、銀河の中で、明確な構造が見られず、ハッブル分類によるところの渦巻銀河、楕円銀河、レンズ状銀河に分類できないものをいいます(Wikipediaより)。
矮小というのは、その規模の小さいものということのようです。
視等級は9.9と、愛機SV503 102EDであれば余裕をもって撮影できるはずです。
しかしネットの評価は、とても淡く、小口径望遠鏡では歯が立たない、というものでした。
でも折角思いついた対象天体、諦めたくありませんでした。

極軸設定

やはり、空気が澄んでいて、光害も無いと、SharpCapのPolar Align機能は絶大です。約10分間の追い込みで「excellent」をいただきました。瞬間誤差ゼロまで記録しました。
極軸設定も、こう上手くいくと楽しい作業です

導入

基準恒星は、目標天体IC1613あたりで一番光っていた、おひつじ座のハマル(赤経 02h 07m、赤緯 +23° 27′)にしました。管理人も恒星の名前は知らない方なのですが、ブログを書きながら調べるとハマルだったということなんですね。
ここから目標天体IC1613(赤経 01h 04m、赤緯+02° 07′)までは、少し歩けばたどり着きます。す。
さすが、淡い銀河、何も見えません。とにかくIC1613の赤経赤緯値にたどり着くしか手はありません。
その見えない相手の導入は、無事終了です。

撮影結果

露出8秒間、総スタック時間2400分(リアルタイムダーク補正1800秒間)、GAIN300。
見えない!やっぱりネット情報は正しかったです。一応言い訳をすると、写真中央付近に灰色の影のようなものが見えます。これがIC1613。
これ、GAINをもっと上げたらよかったのかなあ。

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ぎょしゃ座の散開星団NGC1664

管理人にとって散開星団は最も親しみのある天体です。美しいし、相手が見えているので導入も楽だし。
今回脈略もなく選択したNGC1664ですが、全く脈略が無かったわけではありません。
昨夜は完全な晴れではなく、雲が早く流れていたんです。その雲の通り道を避けたら、この天体に行きついたというわけです。

導入

基準恒星は、もうカペラ(赤経 05h 16m、赤緯+45°59)しかありません。目標天体NGC1664(赤経04h 51m、赤緯+43° 40′)は、すぐそこです。
それでも、導入に2度失敗しました。

撮影結果

露出8秒間、総スタック時間1800秒間、GAIN300。
リアルタイムダーク補正には、IC1613で使ったものを流用しました。
やはり天の川上の散開星団はきらびやかですね。
中央少し左あたりがNGS1664です。散開星団はやはり良いですね。

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まとめ

このプチ遠征では、木星と土星も観測・撮影しましたが、シーイングが最悪だったこと、まだ画像処理が終わっていないことから、出来が良いものが万が一あれば、ブログに掲載したいと思います。

IC1613は、歯が立ちませんでしたが、歯が立たないことが分かっただけよかったと思います。
導入の練習にもなりましたしね。
ネット情報では口径何十センチの望遠鏡で撮影されていましたから、10センチのSV503 102EDがかなう相手ではありません。

NGC1664は、とても美しい散開星団で、これを選んだのは奇跡的だったと思います。
ただ、明るい恒星に青ハロがでていることと、膨張しているところが改善されません。
前にも書きましたが、SV503 102EDは青ハロが苦手のようです。
M34を撮影した時にも同じ現象が起こっています。

今回も、盛りだくさんのプチ遠征でした。
この勢いだと、今週の土曜日も行きそうな気分です。

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