経緯
最近は帰宅が少し遅く、望遠鏡を空に向けるころには、土星は、電信柱やら家々の屋根に隠れつつあり、木星も、かなり傾いて、これも電信柱にかかりそうになっています。
しかし、ここで惑星観測が出来なくなるのは困ります。
ここのところ、惑星に関しては、全く成果が上がっていないのです。
美しい木星や土星、金星を見たい・・・
昨日は、土星はもう観測できませんでしたが、木星はまだ観測できる位置にあったので、望遠鏡を急いで出して、セッティングしました。
問題はピントなのですが、最近この点については自信喪失しています。
それを払拭すべく、今一度バーティノフマスクに登場してもらいました。
望遠鏡を木星に向けたところ、どうしてもピントの合うところを見つけられず、一方で木星はどんどん沈んでいく・・・で、過去に直接バーティノフマスクで木星のピントを合わせたことを思い出し、木星撮影にもう一度役立ってもらおうと思ったのです。
何で、この記事のこと忘れてたのか・・・
[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×2バローレンズ使用
カメラ:CMOSカメラZWO社ASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影及びスタック:FireCapture2.6、AutoStakkert3.1.4
画像編集:RegiStax 6でWavelet処理
その他:UV/IRカットフィルター使用、バーティノフマスクの光の画像はSharpCap3.2で撮影
撮影の経過と結果
一回目の撮影
光は合っていると思うのですが、木星の撮像をしてみると、今一つというところでした。
でも、シーイングの悪さの前に立ちすくんでいたので、ここを起点にピント合わせが出来ます。
バーティノフマスクは、惑星撮影に使用する場合、あくまでも補助的な役割のようです。
なお、黒い点が木星上にありますが、これはカリストの影ですかね?
バーティノフマスクの光 左のピントで撮影・撮像した木星
二回目の撮影
しかし、撮影二回目に、ほぼ完璧なピントが来ました。あのシーイングでこの画像は、多分ベストではないでしょうか。
バーティノフマスクの光が一回目より締まって見えます。
バーティノフマスクの光 左のピントで撮影・撮像した木星
ここまでの出来の木星は久しぶりです。大きな画像も↓置いておきます。
三回目の撮影
バーティノフマスクの光は合っている気がするのですが、木星画像は平凡なものに終わりました。
バーティノフマスクも惑星に対しては万能ではないようです。
しかし、前述したように、惑星撮影において、ピント合わせの優秀な補佐をしてくれます。
バーティノフマスクの光 左のピントで撮影・撮像した木星
四回目の撮影
まずまずなのですが、二回目ほど、縞模様の数を確認できません。
このシーイング下でよくやっているとは思いますが、残念ながらあまり良い出来ではありません。
まとめ
結果として、バーティノフマスクの打率は.250と、まずまずな結果になりました。
四回の撮影のうち、一発でピントを合わせたのは一度でした。
いつも、五回撮影して、その中で良いものがあればラッキーといった感じで撮影してきましたから、上出来と言えるでしょう。
恒星に関しては今のところ100%の確率でピントを正確に合わせてくれています。本当に助かっています。
なお、金星に直接バーティノフマスクを適用してみましたが、こちらは使えないようです。明るいからいけるかと思って試してみましたが、効果はありませんでした。
今は金星が三日月形をしているからでしょうか。
これからも木星撮影のお供として、バーティノフマスクを使用していきたいと思います。
しかし、土星撮影の機会が週末しかないのがつまりません。このままだと、どんどん西の空に沈んでいってしまいます。
最後に良い画像を撮像したいんですけどねー。
コメント
こんにちは。
惑星撮影ですが、もう少しシャッタースピードを速くしたほうが良いと思います。木星でしたら、1/30秒~1/125秒ぐらいで 90秒くらいの動画がちょうど良いかと。
ASI-462MC の場合でしたらゲインは木星の場合、200~300 程度が適切でしょう。高速シャッターの方がシーイングの揺らぎに影響されにくくなります。
きよりんさん、おはようございます。
アドバイス、ありがとうございます。
なるほど分かりました。特に動画はずっと60秒でやってきたので、90秒に伸ばすというのは目から鱗です。早速試してみたいと思います。
GAINを高くして、高速シャッターにするのも、非常に納得しました。
早く夜が来ないかなあ、試してみたいです。
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。