【天体観測】はくちょう座散光星雲「北アメリカ星雲」を狙ったものの返り討ちに

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撮影の経緯

最近、毎週土曜日の夜はプチ遠征の日、というのが定着してきました。
しかし、季節は冬、そして遠征場所は郊外の河川敷の公園の駐車場。
風は吹きさらすは、気温は低いはで、なかなか過酷です。
しかしまだ12月、厳しい冬はこれからです。覚悟してプチ遠征を続けていきたいと思います。

さて、昨夜は、外気温9度、しかし場所柄、体感気温が低く、なかなかシビアな環境での観測・撮影となりました。
プチ遠征して観測・撮影するのですから、普段のベランダからは見えない方向にある天体を狙いたいです。
そうしますと、ベランダから絶対見えない方向は北から西にかけてであり、観測・撮影も、その方向にある天体がターゲットとなります。
そこで昨夜は、北西にある、はくちょう座の散光星雲「北アメリカ星雲」(NGC7000)をターゲットにしました。
最近では、赤い星雲が気に入っているので、これに決めました。

ハードルの高い、赤い星雲、北アメリカ星雲の姿を見ることができるでしょうか。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

プチ遠征二度目の使用となるバーティノフマスク。今回も大活躍です。前回は強風で飛ばされてしまい、一部折れてしまいましたが、一本の支えが折れたのみだったので、ずぼらな管理人は放置しています。
↓最初のキャプチャー画像、中央の光線が上にズレています。何度かピントノブを動かした結果・・・

↓のように左右、上下均等になり、三本の光線は一点で交わっていると判断し、これでピントを固定しました。

一方で、使い慣れていくうちに、本当にこれで合っているかという自信の無さが沸きつつあります。
微妙なずれがないかどうかという心配です。えいやあで決めるしかないんですけどね。

極軸設定

相手は暗い、赤い星雲、北アメリカ星雲です。総スタック時間も長くとりたいです。
極軸設定はSharpCapのPolar Align機能で行いますが、結果は「Excellent」な設定レベルを狙います。
結果として、誤差を23″まで抑え込みました。これで1時間の総スタック時間にも耐えてくれるでしょう。

と、単純に思っていたのですが、総スタック時間90分で、そこそこの追尾誤差が出てしまいました。前のスパイダー星雲の撮影はとても誤差が少なかったのですが、少し残念です。

思い当たる原因は、撮影を終えて撤収する時に再度Polar Align機能を使って極軸を確認したところ、18′ほどの誤差が出ていたことです。
おそらく、撮影が進むのと同時に極軸設定も少しずつずれてしまい、追尾誤差が出たものかと考えます。
こういうことはしばしば起こります。なぜずれてしまったのかは謎です。再度Polar Alignを行った結果「Excellent」な設定のままの場合もあるのです。

基準恒星と目標天体の導入

はくちょう座の北アメリカ星雲、はくちょう座の天辺にあります。最も近い、基準恒星の候補は、もうデネブ(はくちょう座α星、赤経20h41m・赤緯+45°16′、1等星)しかありありません。
明るいので肉眼でも良く見えました。
目標天体の北アメリカ星雲(赤経20h59m、赤緯+44°31′)まで、ほんの少し、赤経軸、赤緯軸の調整をするだけで、導入が完了しました。
しかし、何せ見えない相手、画角の中央に持ってくるのには、例のサイトを使って、3回の微修正をしました。
見えない天体を中央に持ってくるのは、未だに難しいです。

↓デネブ

撮影結果

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
その他:UV/IRカットフィルター使用

とにかく、画角の中央に北アメリカ星雲はあるのですから、相手が見えなくても、それを信じて撮影を開始するほかありません。
露出8秒間、総スタック時間5400秒間(リアルタイムダーク補正使用)、GAIN300。での撮影です。
残念ながら、追尾誤差が出てしまいましたが、ノータッチでよくやっていると思うことにしましょう。
撮影はしたものの、北アメリカ星雲はどこにあるのでしょう。その姿が見たい!
写っているのは赤い領域だということは分かるのですが・・・

例のサイトの解析結果は↓です。確実に北アメリカ星雲があるはずなのですが、それらしきものがありません。しかし、よくよく解析結果を見てみると、分からないのが当然でした。

↓四角い長方形が、使用しているASI462MCの撮影対象範囲、大きな円が北アメリカ星雲です。
つまり撮影対象範囲が、被写体である北アメリカ星雲のど真ん中に包まれてしまっているんですね。
これでは北アメリカ星雲の姿を見ることはできません。
北アメリカ星雲の視直径は120′ × 100’。2.8″型のセンサーサイズのASI462MCでは太刀打ちできなかったわけです。
最初から気づけよと言いたいところですね。

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まとめ

今回、気合を入れて撮影に臨みましたが、残念ながら返り討ちに遭いました。
赤い星雲の中でシャッターを切ったので、赤い風景が写ったということですね。
この手の星雲は、広がりのあるものが多く、手強い、いや、成果物としてイマイチなものが出来上がるというところでしょうか。

これからは赤い星雲の代表格、オリオン座大星雲が旬になってきます。
そして、ぎょしゃ座にもまだ、貴重な、こじんまりとした赤い星雲があります。
今回の結果に懲りずに赤い星雲にこだわってみます。

それから、星見を始めて、初めて、夜露の被害に遭ってしまいました。鏡筒、赤道儀、三脚、モータードライブ、パソコン、すべてが夜露に濡れました。鏡筒のSV503 102EDはフードが長いので、対物レンズの被害は少なくて済みましたが、その他は結構濡れました。
パソコンの前に座ってぼーっとしていてはいけないということですね。
滞在時間はいつもと同じでしたが、河川敷ということもあり、諸条件が整って夜露になってしまったのでしょう。
夜露対策も色々調べて、二度と遭わないようにしたいと思います。

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