目次
概要
天文ガイド付録ポスターに掲載されている秋のDSO8個の全撮影、出遅れ感満載のスタートです。
一番目は、さんかく座にある「さんかく座銀河」M33です。
天気は最高、雲一つありません。絶好の撮影日和です。
ところが撮影が9割方終わったあたりで、急に雲が出始め、さんかく座銀河も雲に隠れがちになり、やがて雲に隠れました。
昨年の撮影では、40分の短時間撮影で、ノイズがかなり多くなってしまい、今回は10秒間560枚のフレームを作成し90分の露出を目指しましたが、途中でこのようになってしまい、とても悔しいです。
しかし、天候が良い時間に、総露出約57分を確保しました。
さて、出来栄えはというと、これでもまだ露出不足のようで、薄いさんかく座銀河が写りました。
露出2時間は必要な銀河かもしれません。
↓さんかく座銀河を追う、ビクセン社製スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社製モータードライブMD-6、SVBONY社製鏡筒SV503 102ED
撮影と撮像への経過と結果
極軸設定の状況
相手は難敵のさんかく座銀河。極軸は念入りに追い込みました。その結果、9″という設定誤差までたどり着くことができました。
自動追尾の状況
総追尾時間、93分20秒となりました。
↓のとおり、90分を超える撮影でもびくともしていません。
でも、実は、追尾の開始直後に大きく追尾誤差が出て、手動で被写体を中央へ寄せてやったところ、あとはノータッチでこの結果です。とても満足。
恒星のピント合わせ
東の空は、アンドロメダ座のミラクが見えていましたので、基準恒星の導入のついでに、バーティノフマスクで行いました。
この観測の前に観測でプチ遠征をして、鏡筒の箱付けをしていますから、ピントは全然合っていないはずですが、おそらくほぼ100%ピントが合ったものと思います。
↓ミラクです。
基準恒星と目標天体の導入
目標天体さんかく座銀河(赤経1h33m、赤緯+30°39′)にとってミラクが見えていたことは幸運でした。
一も二もなく、基準恒星はミラク(等級1.58、赤経 01h 09m、赤緯+35° 37′)。
しかし、目標天体の導入には少々手こずり、3回のトライでさんかく座銀河を画角に導入することができました。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN280、10秒間のfitsフレーム560枚を撮影・うち347枚(57分50秒)を、DeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる露出補正
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年10月18日
撮影の結果
結局、ノイズだか暗黒雲に遮られる結果となりました。
まあ、昨年の出来の編集前のような感じでしょうか。
撮像の経過と結果
GIMPによる露出補正
露出不足ということで、GIMPで露出を足してやりました。
銀河の腕が確認できます。ノイズが出てしまったのは残念です。
これも、露出不足の表れでしょう。
まとめ
まあ、昨年に比べれば(「概要」のリンク先をご覧ください)かなりの成長ぶりかと思いますが、
天気さえよければ、撮影枚数を増やすところでした。天気には勝てません。
残念です。
これで、秋のDSOの大物の撮影が完了しました。滑り出しはまずまずです。
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