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【天体観測】再プチ遠征でアンドロメダ座惑星状星雲青い雪だるま星雲(NGC7662)を撮影

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再プチ遠征のねらい

一昨日プチ遠征をして、天候が悪かったため、狙っていたアンドロメダ座惑星状星雲青い雪だるま星雲(NGC7662)を撮影できませんでした。
梅雨明けしたというのに、雲の多い夜が続いています。

昨夜は、そのリターンマッチでした。
連休中とはいえ、2日連続でプチ遠征するのは初めてだし、疲労が気になりましたが、今日ゆっくり静養したらいいと思い、決行しました。
天気予報は晴れ時々曇り。一昨日と同じ条件で、雲の様子も、一昨日の状況と同じようでした。
相変わらず、北極星の方向は曇っていました。
しかし、青い雪だるま星雲をどうしても撮影してみたかったのです。

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天候

残念ながら、一昨日より悪く、望遠鏡の組み立て中に雨にまで降られました。幸い車の中に大きいごみ袋があり、望遠鏡が濡れることは避けることが出来ました。

SharpCapで極軸設定したいのですが、北極星の方向は厚い雲に覆われたまま。
しかし、ここで撤収したら、遠征して撮影基地まで設営したのがもったいないと思い、北極星が見えるのをひたすら待ちました。

待つこと4時間、23時くらいでしょうか、ようやく雲が晴れて、そこそこ北極星が見えました。
それ以外の空域もそこそこ晴れています。
これなら本日の目標を達せられると思いました。

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極軸設定

今回は時間も遅くなってきているし、×0.5レデューサーを装着してSharpCapによる極軸設定を行いました。
やっぱり、f値を低くして撮影範囲を広くした方が早く設定が終了しますね。
設定の評価は「good」ここで時間を割きたくなかったので「excellent」までは追い込みませんでした。欲をかいて追い込むと、「poor」に落ちてしまうことがあるからです。

なお、設定に当たっては、星を掴みやすくするため、UV/IRカットフィルターを使用しました。

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撮影結果

レデューサー、UV/IRカットフィルターを装着したまま、天体の導入に入りました。
レデューサー装着の結果、f値は3.5まで下がります。
惑星状星雲に、低くなりすぎているかとも思いましたが、もう一度ピントの追い込みをすると、時間がもったいなく、極軸設定をしたそのままの状態で、青い雪だるま星雲の導入と撮影に入りました。

[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセンNEWポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・F=714mm・F値7、EDレンズアポクロマート。×0.5レデューサー使用。
カメラ:CMOSカメラASI462MC
自動追尾:MD-5(ビクセン)、
撮影及びスタック:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit)ヒストグラムで炙り出し。GIMPでノイズ軽減。
その他:UV/IRカットフィルター使用

導入

プチ遠征をすると、自宅ベランダで慣れ親しんだ空とは恒星の見え方が違い、いつも基準恒星をどれにするか分からなくなってしまうのですが、幸いカシオペヤ座が肉眼で確認でき、カフ(カシオペヤ座ベータ星、赤経00h 09m、赤緯+59° 08′)を基準恒星にしました。

青い雪だるま星雲の位置は、赤経23h 25m 、赤緯+42° 32′。ほんの少し飛べば、たどり着きます。
しかし、モータードライブの電源の低下により、倍速がうまく使えなくなっていて、導入にはかなり汗をかきました。

SharpCapの極軸設定を踏まえての追尾誤差

よくよく考えてみますと、SV503 102EDの前は、ビクセン80M(f値11)に×0.5レデューサーを装着してDSOを撮影していて、f値は5.5でした。
SV503 102EDが納品されてからは、レデューサーを装着せずにf値7のままで撮影をしています。
その結果は大きな追尾誤差です。

そして今回はSV503 102EDに×0.5レデューサーを装着しf値は前述のように3.5まで下がっています。
今回の追尾誤差は、比較的小さいものでした。
今のビクセンMD-5は、f値3.5よりも、もっと低くないと星は止まらないところまで精度が下がっているということが分かりました。

画像

露出8秒間、総スタック時間1792秒間(29分52秒)、GAIN370。

うーん、この時点で0時40分、ここまで時間をかけて、こんな感じかと少し残念でした。
廉価版レデューサーとの相性なのか、青ハロもちらほら見えますね。
夜空の写真としては、とても良いです。

拡大するとこんな感じ↓
ピントが甘かったか、GAINが高すぎたか、楽しみにしていた模様を見ることはできませんでした。

↓青い雪だるま星雲を追尾中のSV503 102ED

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まとめ

撮影を終えて、ベースになる作像を終えたころは、0時45分。
もう疲労困憊で、倒れそうでしたが、望遠鏡を分解して、機材を片付けて、車に積み込んで、帰宅したのは01時30分くらいだったと思います。
これまでのプチ遠征で最も大規模?なものとなりました。

極軸を正確にセットすれば、そこそこの追尾誤差で済むことは分かりましたが、今回のような惑星状星雲は、そこそこのf値で撮影した方が、模様などが見やすくなると思いますので、f値を下げて追尾誤差を小さくすることは受け入れられません。

今は、薄暮が終わる時間も遅く、撮影するための時間も限られています。
今回のような夜遅くまで行うプチ遠征は例外中の例外です。
それでも、青い雪だるま星雲は、あえて時間を割いて、もう一度チャレンジしたいと思います。
ピントの追い込みももっと腕を磨かねば。

今回 UV/IRカットフィルター と×0.5レデューサーを装着して撮影しました。
若干色収差が出ているのは、レデューサー装着のせいかもしれません。

また、こうした惑星状星雲で UV/IRカットフィルター を使用することは、どのような効果をもたらすでしょうか。
恒星の明確化は十分にあります。しかし。赤外・紫外をカットするほど出てない気もします。これからも勉強は続きます。

あと、プチ遠征で撮影中などに雨にたたられた場合のために、大きなごみ袋や、レジャーシートが役立つと思いました。
電気系をやられちゃうととても悲しいことになりますから。

とにかく、とっても疲れました。今日はゆっくり休みたいと思います。

(実は楽しみにしていることがあるんですけどね)

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