【天体観測】オリオン座の暗黒星雲「馬頭星雲」の撮影に成功!

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撮影の経緯

昨夜は、土曜の夜、そして天気が良ければ、管理人にとってはプチ遠征日和になります。
昼間は雲が多く、プチ遠征日和にはならないかと思いましたが、夕方以降一気に雲が晴れて、プチ遠征日和になりました。
これまでのプチ遠征と違って、目標がありませんでした。
しかし、折角早い時間から惑星を撮影するチャンスですから、木星、土星、金星狙いで出発、
いつもの河川敷の公園に撮影基地を設営しました。

寒さと風が半端ではなく、ピントを調整する手が震え、鏡筒も揺れました。
撮影自体は、強風でもFireCaptureのAutoAlignで惑星像は撮影範囲の真ん中に揺れずに居てくれるので、可能なのですが、強風時に多くあるようにシーイングが最悪で、ピント合わせがままならず、木星と土星と、合わせて8枚ほど動画を撮影して、あえなく終わり。
出来も悪い画像になりました。
外気温7度でこれですから、真冬のプチ遠征はかなり過酷でしょうね。

しかし、折角のプチ遠征、何かいつもとは違うお土産が欲しい。
おうし座の散開星団を撮影することにして、導入に手を付けたところ、プチ遠征して、自宅ベランダから撮影できる天体がお土産か、と思いました。
方針を変え、普段は狙わない大物に手を出しました。
オリオン座の暗黒星雲「馬頭星雲」です。

愛機1号機のNEWポラリス80Mでも、愛機2号機のSV503 102EDに買い替えてからも、とても敷居が高い気がして、ターゲットにはしてきませんでした。
そこをあえて攻めることにしました。

今回はその撮影の過程の話です。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

バーティノフマスクによるピント合わせは、なるべく明るい星が良いのでしょうか。
明るい方が、光線が長く明確で、光線の交点がはっきりするので、今のところ2等星以上でピント合わせを行っています。
プチ遠征で、星は選びたい放題でしたが、やはり明るいカペラを選んでしまいました。
↓目分量でのピント合わせの結果。やはり光線の交点がずれています。さらに追い込みを続けると・・・

↓ここまで追い込めば良いでしょうか。これで、馬頭星雲への第一歩を踏み出しました。

極軸設定

久しぶりに少し手こずりました。初期の設置で、高度が高すぎたのが原因でした。
高度、方位があまりにもズレていると、SharpCapのPolar Alignでも、恒星を選んでくれず、先に進めません。

iPhoneのコンパスで方位は真北にして望遠鏡を設置しています。あとは高度です。
思い切って上げたら、SharpCapが星を選択してくれて、Polar Alignがスタートしました。
ベランダ撮影では、管理人の家のベランダの形状の影響で、高度を高く設定しています。
その高さが残っていたので、思い切って高度を低くしていたところ、Polar Alignが進まなかったのですが、どうやら低くしすぎていたようで、高度をある程度上げたところ、Polar Alignが進行し始めました。今後の教訓にしておきたいと思います。

進行し始めたら後は早いです。馬頭星雲の撮影には1時間の総スタック時間が必要と考え、「good」からさらに追い込んで「Excellent」を目指しました。
結果としては誤差15″まで追い込むことができ、さらに馬頭星雲が近づきました。

正確な極軸設定と赤道儀とモータードライブのおかげで、今回も大きな追尾誤差はなく1時間のノータッチライブスタックに成功しました。連夜の成功、とても幸せな気分です。
特に今回は、赤緯値の低い天体の撮影だったので、追尾誤差がそこそこ出るのではないかと思いましたが、これまでの1時間ライブスタックと同程度の追尾誤差ですみ、十分許容範囲の結果となりました。

基準恒星と目標天体の導入

当初、おうし座の散開星団を撮影するつもりでしたので、手を抜いて、恒星のピント合わせに使った、まだ視野に残っているカペラ(赤経05h16m、赤緯+45°59′)を基準恒星に使いました。
↓カペラ

目標天体の馬頭星雲は、赤経05h40m、赤緯-02°27′。赤緯方向に大きく移動しました。

ここまで移動すると誤差が大きくなりそうですが、意外にも2回のトライで馬頭星雲があるはずの赤経赤緯値の領域にたどり着きました。
やはり、フレーム画面ではその姿を確認できませんでした。

撮影結果

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
その他:UV/IRカットフィルター使用

↓馬頭星雲を追尾、撮影中のSV503 102ED

露出8秒間、総スタック時間3648秒間(リアルタイムダーク補正使用)、GAIN290。
290というのは、300ですと外気温7度に見合うダークフレームが無かったので、幸い気温の低い時に撮影したダークフレームでGAIN290設定で作成したものがあった都合上、290としました。

縦線のノイズが気になりますが、あえて一番明晰に炙り出し出来たものを掲載します。
アンドロメダ銀河撮影の時と同様、炙り出しで馬頭星雲が姿を現した時には、おー、と声に出してしまいました。それだけ感動したのです。
馬頭星雲も若いころからの憧れで、それを今、自分の望遠鏡で見ている。
素晴らしいです。
ピントもそこそこするどかったようで、馬の首の形状がよく確認できます。
馬頭星雲のバックにあるのが散光星雲IC434で、馬頭星雲は、その散光星雲をバックに馬の首に見える、暗黒星雲です。

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まとめ

若いころからの憧れ、馬頭星雲の撮影に成功したことにまずは拍手です。
寒空の下、プチ遠征をした甲斐がありました。
口径100mmの屈折望遠鏡って、思っているより色々なDSOが撮影できますね。これからは暗い天体でもなるべくタッチしてみるようにしたいと思います。

強風のせいで、若干被害がありました。
バーティノフマスクの、固定するための溝が、割れてしまいました。
強風にあおられて、バーティノフマスクが飛んで行ってしまい、落下して損傷です。
きちんとした設置をしていなかったことが原因です。
本日、接着剤で補修します。

今回のプチ遠征で、強風対策の大切さを思い知りました。
自分は狭いテーブルでパソコンを置いて撮影を進めていますが、それでは強風でひっくり返って落下する危険性があります。
また、備品などを置いているチェアが強風にあおられてひっくり返ってしまい、カメラのキャップとか、鏡筒の栓とか、色々な物が飛んで行ってしまいました。
対策を考えないといけませんね。

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