目次
撮影に至る経緯
進めている(というか始めたばかりの)、天文ガイドの付録ポスターに掲載されている夏のDSOの撮影制覇、今回の撮影でなんとか勢いが出てきました。
一昨日は、たて座のM11、昨夜はへび座のDSOを選択・撮影しました。
現時点では、へび座くらいなら、管理人の家のベランダに何とか鏡筒が収まるのです。
基準恒星に照準を合わせたりするのになるべく窮屈でない方角だと、北から南東になります。
具体的には、へび座の散開星団M16「わし星雲」を撮影しました。
管理人の好きな、星雲を伴う散開星団です。
ASI462MCの狭い画角にどう収まってくるか、楽しみです。
↓わし星雲を追尾・撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、同モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
へび星雲はちょうど我が家から見て南東にあり、ぎりぎりでプチ遠征することなく、何とかベランダ撮影で成果を出したいと思っていました。
撮影・撮像への経過と結果
恒星のピント合わせ
バーティノフマスクで目測でピント合わせしてから、SharpCapのフォーカス支援機能を使ったのですが、(↓目測でのピント合わせ完了)
どれだけ調整してもピントが合わないので、しばらく望遠鏡のそばを離れて、戻ってきたら、↓のようなピントの合ったグラフが出来上がっていました。これでピント固定です。
管理人がいない間に何があったのでしょうか。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
やはりなるべく正確な追尾精度が欲しいので、しつこく設定誤差50″角を目指しました。1′角だとなんか撮影中にソワソワするのです。
昨夜は、追い込んだ結果、設定誤差24″まで正確に設定できました。
自動追尾の状況
昨夜も1時間の撮影時間でした。ただし、公園の木立に隠れている間も、わし星雲の赤経赤緯値を追尾していましたから、2時間以上追尾していたはずです。それでもズレは最小限でした。
ほんと、最近、自動追尾の調子がいいです。
基準恒星と目標天体の導入
目標天体の位置は、赤経18h18m、赤緯-13°48′です。アルタイル(等級0.75、赤経19h50m、赤緯+08°52′)からでは少し遠いです。
そこでわし星雲があるであろう位置に近い空を目を凝らして見て、なんとか、へびつかい座のラスアルハゲ(2.05等級、赤経17h34m、赤緯+12°33′)を見つけました。結果的には、わし星雲への距離はあまり変わらなかったようです。
赤い星雲は、SharpCapのビューでは確認できません。赤経赤緯値が命です。
所定の赤経赤緯値を画角の中央に入れて運を天に任せます。
実際の画角への導入は、また4回のトライを要しました。最近少し不調。
↓ラスアルハゲです。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN370、8秒間のフレーム450枚を撮影・うち360枚をDeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色強調・色レベル補正、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年6月28日火曜日
撮影の結果
これ、わし星雲は写っていますが、薄い部分を捉え切れていないのではみ出しています。
でもまあ、これだけ写れば十分満足です。いやかなり満足です。
暗黒雲も写っています
恒星がドーナツ状に写る現象も原因が分かり、DeepSkyStackerの設定を変えてコンポジットしました。
原因について書いてくれていたブログ主さんのブログにリンクを張ることの許可をとっているところです。
後日の記事で説明します。
撮像の経過と結果
フラット補正、レベル補正
ほとんどカブリは無いように見えますが、念のため。結果、カブリのムラがあり、是正が出来ました。
レベル補正で、赤い星雲の色の強調もできました。
色強調・色レベル調整→完成
赤い星雲としてはもう少し華やかな方が良いと思い、GIMPで色強調、色レベル調整を行いました。
ここで完成とします。
まとめ
今回の撮影は、かなり満足のいくものとなりました。
赤い星雲がほどほどの存在感で写っているところが良いと思います。
なかなか赤い星雲をこれくらいの出来で撮影できることは、そうは無いので、嬉しいです。
恒星のドーナツ化も是正できたし、中身の濃い撮影となりました。
これで夏のDSO12個のうち2個こなしました。
出だし好調です。
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