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【天体観測】オリオン大星雲の試写に再トライ、今回は成功

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撮影に至る経緯

天文ガイド誌の付録に掲載された11個の冬のDSOを一つずつ撮影しています。
対象は11個で、現在4つまで撮影が進んでいます。
5つ目となるオリオン大星雲の試写では、盛大に失敗してしまいました。

昨夜は曇りで、オリオン大星雲の試写に再トライすることは無理と思われましたが、22時過ぎに奇跡的に晴れ間が見えて、急いで撮影基地を設営し、オリオン大星雲の撮影を実施しました。
何度もやってくる雲にも負けず、今回は、オリオン大星雲の試写に成功しました。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

悠長なことをしていると雲がやってきて撮影が出来なくなります。
幸い、ドローチューブが、先般のオリオン大星雲試写の時のピント位置にあり、ほぼピントは合っていたため、いつものバーティノフマスクによるピント合わせは省略しました。
ドローチューブをもとの位置に戻しておかなくて正解でした。

極軸設定

前回の撮影同様、視直径の大きいオリオン大星雲を、長時間、狭い画角の中に収めておくために、極軸設定は重要事項です。SharpCapのPolar Alignで、慎重に粘り強く極軸を追い込んで、誤差を23″まで追い込みました。今回も「Excellent」をいただきました。

自動追尾の状況

雲が次々とやってきて、無視されたフレームが多かったため、総スタック時間は40分強でしたが、撮影時間全体としては1時間以上の自動追尾をしたこととなり、それでも大きな追尾誤差は出ず、満足のいく結果となりました。
先般の現代アート的追尾誤差は総スタック時間50分の撮影の中での出来事でしたので、再現されるかどうか、今回、試した面があったのですが、再現はされませんでした。
赤道儀やモータードライブに何か重大な問題があるわけではなかったので安心しました。

目標天体の導入

まず、当たり前のことですが、オリオン大星雲の導入に目盛環を使う必要はなく、ファインダーで楽々導入することができます。
管理人の家からSharpCapを使って極軸設定するには、↓のような位置に望遠鏡を設置する必要があります。

ベランダの北の端に望遠鏡を設置するのは良いのですが、望遠鏡の北側には人が入る余裕がありありません。
したがって、南の天体をファインダーで導入しようと思ったら、

①SharpCapによる極軸設定を諦めて、北側スペースを作って、精度の低いドリフト法をとるか、望遠鏡を単に真北に向けて高度は緯度に設定する
②この位置に望遠鏡を置き、アクロバティックな姿勢でファインダーを覗き、目標天体を導入する

このどちらかになります。
長時間のライブスタックには正確な極軸設定が必要ですので、①はあり得ません。
そこで⓶になるのですが、昨夜はどうアクロバット的にファインダーを覗いてもオリオン大星雲を導入することが出来ず、かといって、基準恒星も導入することが出来ず。

そこで、オリオン大星雲の近くまではファインダーでたどり着いていましたので、その場所を基準恒星代わりにしました。

↑この空域は、赤経06h14m、赤緯-08°44′。目標天体のオリオン大星雲は赤経05h35m、赤緯-05°23′。
まずまずの距離感。一度目のトライでオリオン大星雲の導入に成功しました。

よくよく考えてみると、少し遠くでも、見えている恒星を基準恒星にしたらよかったんですよね(^-^;

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、RegiStax 6によるヒストグラム調整、GIMPによるトーンカーブ調整
その他:UV/IRカットフィルター使用
撮影場所:自宅ベランダ

露出8秒間、総スタック時間2504秒間(リアルタイムダーク補正使用)、GAIN200。
での撮影です。よくよく見ると、星像が流れてしまいました。これはどう解釈をしたらよいのか・・・。多分、星が流れたフレームが多かったということでしょう。
↓2504秒ライブスタックした画像。一応、今回の最終作品です。

↓304秒スタックした画像。まだ星像は流れていません。
まあ、星が流れてしまう悩みは全世界共通だと思うので?撮影本番に流れないように祈りたいと思います。

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まとめ

早い時期に、オリオン大星雲の試写にトライ出来て良かったです。
盛大な失敗は、一時的なものなのか、恒久的なものなのか気になっていたので、今回の撮影で懸念は払しょくされました。

試写の反省点としては、
①オリオン大星雲の位置が左に寄りすぎている。
②ホワイトバランスが悪い
③星像が流れてしまった
④中央部は飽和してしまった。

①は工夫するとして、②が思ったようにいきません。オートにしておいても、あまり良い結果は出せていません。本番で修正したいと思います。

③ライブスタック専門の管理人にとっては、祈るしかありません。

④多段式撮影をしないといけないのかもしれませんが、GAINをもう少し落として長時間撮影したら明るいところ暗いところ双方が写るかもしれません。

オリオン大星雲、次回のプチ遠征で、全力で本番撮影します。

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