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屈折望遠鏡、反射望遠鏡など、結局どれを買うべきか

天体観測器具レビュー

米カタディオプリック式とシュミットカセグレン式の記載に誤りがありました。

多分今でも、天体望遠鏡を購入する場合、屈折望遠鏡とと反射望遠鏡どちらにするかで迷うはずです。今日は、屈折望遠鏡と反射望遠鏡群について説明したいと思います。

詳しい話は置いておいて、生々しい話を最初に・・・

まず価格です。あくまでもニュートン式反射望遠鏡と屈折望遠鏡の比較の話で。

これは反射望遠鏡の方が安いです。屈折望遠鏡の対物レンズに当たる主鏡が大きいほど高性能ですが、同じ主鏡の性能をもった屈折望遠鏡を買おうと思ったら、反射望遠鏡の2、3割は高いと思った方がいいです。

したがってご予算に余裕のある方であれば、そこは、これから述べる屈折望遠鏡と反射望遠鏡群のメリット、デメリットを考えて決めれば良いでしょう。そうでない方(そうでない方がほとんどだと思いますが)は、ご自身求める性能と価格で最高の妥協点を見いだしてください。

屈折望遠鏡とは

星や惑星といった天体からの光を集めるためにレンズが筒先に付けられ、そのレンズで結ばれた天体像を接眼レンズで拡大してみる望遠鏡をいいます。接眼レンズの取り付け位置は、対物レンズとは反対側であり下部になります。ちなみに管理人の愛機は屈折望遠鏡です。

対物口径80mm、焦点距離910mm、F値11。かなり明るい対物レンズです。

屈折望遠鏡は取り扱いが簡単なので初心者向けと言われます。管理人が若い頃は、屈折望遠鏡は長いのが多かったですね。今は短焦点(対物レンズが像を結ぶ位置と対物レンズの距離が短い)のものが多くなっています。

焦点距離を対物レンズで割った距離をF値と言いますが、これが小さいほど明るい空が見えます。だから短い鏡筒の望遠鏡が良いのかというとそうでもないんです。

F値が小さいと色収差といい、色のにじみのようなものが出て、これがあるとピントを完全に合わせることができません。

そこで、対物レンズを三枚のレンズを貼り合わせて作り、収差を集約して、美しい天体増になるように工夫されています。

反射望遠鏡

反射鏡で光を集めて見る望遠鏡を反射望遠鏡と言います。鏡筒の後部に大きな凹面鏡「主鏡」が取り付けられており、そこで集めた光を「斜鏡」で鏡筒の外に導き、接眼レンズで拡大して観測します。ちなみに外に導く場所は鏡筒の上端部になっています。

これはニュートン式反射望遠鏡と言います。管理人の頃には、主鏡は球面のものがまだまだ多く、球面鏡は、屈折望遠鏡同様に光がボケていました。そこで今は今は放物面鏡が主流となり、正確な天体像を結ぶようになりました。

屈折望遠鏡のようにレンズの中を光が通らないので、シャープな像を結ぶところが特徴です。

ただし、ここが屈折望遠鏡と大きな違いと言えるのですが、反射望遠鏡は、主鏡とと斜鏡が正確にあってこそベストな位置に像を結んでくれるのですが、長い移動や、長年の使用でずれてくることがあり、これを修正しないといけません。これを光軸修正といいます。これが面倒です。一応初心者でも可能です。管理人は屈折望遠鏡なので体験したことがないのですが。

シュミットカセグレン式望遠鏡

主鏡も副鏡もカセグレン系の筒先に非球面の補正版(シュミット補正版)を配置した望遠鏡です。この補正版の形状の異なる、マクストフレンズを用いたカセグレン系の望遠鏡もあり、マクストフカセグレン望遠鏡といいます。後述するカタディオプリック望遠鏡とほぼ同じですが、光学系は全く違います。カセグレンタイプは、いずれも主鏡のお尻に接眼部がありますが、カタディオプリック式は副鏡という凸面鏡を使って主鏡の裏側に焦点を結びます。

カタディオプトリック望遠鏡

反射鏡とレンズを組み合わせた光学系で星の像を結ばせるものです。このタイプの望遠鏡は、筒先に大きなレンズを配置するタイプと、もう一つは、焦点(レンズを通った光が一点に集まるところ)の近くに数枚の補正レンズ群を配置するタイプがあります。この望遠鏡では、屈折望遠鏡の対物レンズに当たる部分が筒先にある大きくて薄いガラスのようなレンズ(補正板)になっています。補正板は、中央が凸レンズ、周辺部が凹レンズという複雑な形になっています。

では、屈折望遠鏡、反射望遠鏡、その他もろもろ何を買えばいいんだということになりますが、これは、趣味というほかありません。それぞれ管理人が考えてみます。

価格 

ニュートン式反射望遠鏡が一番コストパフォーマンスが高いと思います。もっとも今は価格の低い屈折望遠鏡もありますが、対物レンズに収差が出る難があります。カセグレンタイプも値段は下がってきていますが、ニュートン式反射に比べたら高価です。使い勝手に勝る屈折赤道儀は、最近は三枚玉対物レンズが主流になっており、高い感があります。

メンテナンス

これは屈折望遠鏡一択ではないでしょうか。その他の望遠鏡は光軸修正が神経使いそうです。屈折望遠鏡であれば、ほぼメンテナンスふりーです。ただし、対物レンズにカビをはやさないようにしてください。管理人はこれをやってしまった。でも35年間使えてますよ。

機動力

小口径短焦点のものであれば屈折望遠鏡です。反射望遠鏡他はコンパクトさで負けます。ただし、大口径高倍率を必要とする観測では屈折望遠鏡は重くなりますので、反射望遠鏡群が有利になります。

見え方

屈折望遠鏡を除く反射系望遠鏡群に軍配が上がるでしょう。屈折望遠鏡は性能が上がったとは言え、色収差からは逃れられず、反射式は色収差はないと言ってもいいほどです。またカタディオプトリック式は屈折望遠鏡とニュートン式反射望遠鏡のいいところをとったもので、お値段はともかく、見え味は最高かも。

倍率

これはカタディオプトリック、カセグレン系が良いでしょう。焦点距離が長い上に、本体コンパクトです。しかし価格面に難があるかな。

いかがだったでしょうか。どんな望遠鏡があるかだけでも知っていただければ幸いです。個人的には、屈折望遠鏡の対物レンズ100mmのがいいですね。しかも対物レンズは三枚玉アポクロマートで!高いから無理だけど・・・

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