目次
概略
Skull and Crossbones Nebulaと呼ばれる、とも座の散光星雲です。
散光星雲は、撮影に成功することが少なく、常にチャレンジングなのですが、あえてチャレンジしました。
望遠鏡を向けられる、ぎりぎりの方位と高度にあります。
結果としては、赤い星雲はほとんど写らず、残念な結果となりました。
また、目標天体NGC2467は月に追いかけられ、おそらくその光で妨害されてしまったようです。月からはそこそこ距離があり、大丈夫だろうと思ったのですが、ちょっと目算を誤ったようです。
なお、Skull and Crossbones Nebulaは、くじら座にある「どくろ星雲」とは違います。
撮影と撮像への敬意と結果
恒星のピント合わせ
今になって、ドローチューブを出しっぱなしで望遠鏡を放置するのはよくないことを知り、前回の撮影で、撮影後ドローチューブをしまいましたので、ピントは一から、バーティノフマスクを使って行いました。
使った恒星はプロキオン。
繰り出し幅は記録してあったので、大体のところまではピントを合わせることができました。
最終結果は以下のとおりです。まあ、これでよいのではないかと、固定しました。
極軸設定と自動追尾の状況
赤い星雲は長時間の追尾を必要とします。しかし、エアコンの室外機との干渉が目に見えており、十分な追尾時間が取れないことは予測できました。
しかし、極軸はとても良い精度で設定できました。なんと設定誤差9″まで追い込むことができました。
これで長時間追尾出来たらよかったのにと思いました。
自動追尾の状況は、それ自体うまくいったのですが、ドローチューブもしくは、延長筒が回転したようで、制度は悪くなってしまいました。
追尾時間は、80分です。赤い星雲を撮影するには短い。残念です。
多分中央の光は、月光ではないかと推測します。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、プロキオン(赤経07h39m、赤緯+5°12′)かシリウス(赤経06h45m、赤緯-16°43′)かというところです。
望遠鏡を覗く姿勢が苦しくシリウスは捨てようと思いましたが、目標天体NGC2467(赤経07h52m、赤緯-26°25′)にはシリウスが近く、目標天体の導入が楽ではないかと思い、シリウスを苦労して画角に導入しました。
目標天体NGC2467の導入は、奇跡的に一回目のトライで成功しました。
撮影の結果と撮像の結果
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI294MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)により、GAIN270、30秒間のfitsフレーム160枚を撮影し(計80分)、そのうち154枚(計77分)を、Sirilでコンポジット
画像処理:Sirilによる色補正、フォトメトリック色補正、ヒストグラム変換
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2023年3月7日
撮影の結果
光がうっとうしい・・・
画像中央のわずかに赤く見えるのがNGC2467です。
やはり月夜にDSOは無理があるということでしょうか。
光害用フィルターを買おうかな・・・
撮像の結果
炙り出しをして、中央を拡大したのがこれです。わずかにしか見えませんが、一応タッチ証明ということでこの記事の残します。
コメント
相変わらず頑張ってらっしゃいますね!
月夜の場合は、やはりまず、画角を狭くしたいので、ASI462を使うとか、仰るようにフィルターをお使いになるとよろしいかと思います。
ドローチューブの件は初耳です。
自分もそのままですよ。ラック&ピニオンではゴミ付着して~とかは考えられますが。
(まあ、清掃すればいいだけじゃ・・)
もちろん、どちらかといえば、収納した方がいいですけども。自分はやらないなあ、、^^;
フィルターですが、たぶん1枚、DualNarrow系を購入してみることをおすすめします。
もちろん、48mmサイズで、ですが・・(ちょっとお高い)
中央集光は、フラットが合ってない(月夜では背景光のカウント値が高くなるので、より目立つ)と思いますが、なろう系、もとい、ナロー系フィルターでは背景が劇的に抑えられるので、かなりの改善が見られるものと思われます。
フィルターは、最終的にはゴースト等を加味した方がいいので、個人的にはIDAS NBZ一択だったのですが、写り重視なら、安価なSVBONY等でも良いかと思います。すみません、実際に使ったことがないので、ゴーストも出ないかもしれませんし・・。
でも、ほんと、ナローは月夜でも楽しめるので、ぜひご検討してみてください。
中央の明かりを気にしているのなら、ボクは31.7mmフィルターは避けるべき、と思いますが、、、Samさんのブログをみると、ASI294でもいけるかもしれませんし、、
調べてみてね。
UTOさん、こんにちは、アドバイスありがとうございます。
どなたかのブログで読んだのですが、ドローチューブを長く繰り出しておくと、片方に力がかかってよくないのだそうです。でも、そんなに長く繰り出しているわけではありませんし、通常の使い方で問題が出ることはないとは思います。自分はなんとなく格納するようになってしまいました(^_^;)
DualNarrow系フィルターを使うと星空をきれいに撮影できるんですよね。ほしいなあと思いつつ、、ASI294MCにねじ込んでサイズが合うのかなあと思い、躊躇していました。48mmということは2インチのフィルターということですよね。ASI294MCのサイズを測ると2インチがねじ込めない気がするのですが・・・でもこのフィルター欲しいです。
調べてみるとやはりそれなりのお値段・・・しかし、月夜でも使えるのは魅力です。この際、思い切って買おうかなという気にもなってきました。
Samさんのブログも調べてみますね。
アドバイス感謝です。次の記事では、フィルター買ってたりして(^_^;)