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【天体観測】小さな散開星団その7 いっかくじゅう座のNGC2343「Doublemint Cluster」を撮影しました

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撮影に至る経緯

時は2022年2月25日の話。

いっかくじゅう座方面だけなのかそうでないのか調べてはいませんが、あまりメジャーでない散開星団にも愛称がついているものがあります。
その愛称がいろいろとバリエーションがあって面白いのです。

上記の記事では、その面白さで撮影したい散開星団を挙げているのですが、今回その一つを撮影することにしました。

それが、いっかくじゅう座の散開星団NGC2343、愛称「Doublemint Cluster」(以下「ダブルミント星団」という)です。

ダブルミントとは何か、ミントの種類なのか、ググってもピンとくるものがヒットしません。英語のwebサイトばかりにヒットして、管理人の英語力の無さからくるピンとこなさもあります(^-^;
チューイングガムとか、ペパーミントとスペアミントを配合した香りとか、何だか色々あって混乱してきました。
一番愛称に使いやすそうなものとして。大きな葉っぱの種類のミントにヒットしました。
ダブルミント星団は大きな葉っぱのミントの形をしているのでしょうか。

因みに、ダブルミント星団は、カモメ星雲の羽根の中にあります。もしかすると、背景が赤くなるかも?

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撮影の経過と経緯

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

最近では、Excellentなレベルの極軸設定でないと納得できないので、あえて、20″未満に設定誤差を抑えます。この日は、なんと8″まで設定誤差を抑え込むことができました。
これは完全にまぐれです。狙っているのは10″台の設定誤差ですから。

自動追尾の状況

今回約50分の自動追尾時間となりましたが、追尾誤差は許容範囲でした。55分ですから、もう少し誤差は抑え込みたかったですが、撮影に支障はありませんでした。
十分満足な自動追尾でした。
本当はもっと自動追尾時間を延ばしたかったのですが、今回はエアコンの室外機にCMOSカメラが干渉し、55分で撮影を終わらざるを得ませんでした。

恒星のピント合わせ

この日も前日の撮影の際のドローチューブの繰り出し幅を維持していましたので、シリウスを使って、念のため確認をしました。バーティノフマスク装着の結果は、ピントはピッタリでした。

基準恒星と目標天体の導入

ピント合わせの際に、おおいぬ座のシリウスを導入していますので、そのままシリウス(等級-1.45、赤経06h45m、赤緯-16°43′)を基準恒星としました。
ひと手間省けるからです。
目標天体ダブルミント星団(赤経07h08m、赤緯-10°37′)の導入には、3回のトライを要しました。少し手こずりすぎました。

↓シリウス。いつ見ても美しいです。

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調・トーンカーブ処理・colorenhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年2月25日金曜日

露出8秒間、総スタック時間3304秒(55分4秒)、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影です。
こじんまりとしすぎているほど小さな散開星団です。
いいですね、そのたたずまい。安らぎます。

さて、この姿からダブルミントが想像できるでしょうか。何となく、葉っぱですと言われれば、確かにそうなのかもしれません。DSOの愛称の付け方は、実に面白くて趣深いです。

なお、どう炙り出しても、赤い雲は確認できませんでした。カモメ星雲の、羽根の薄い部分に位置しているようです。

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まとめ

小さな散開星団シリーズも第7弾まできました。
空には、無数の散開星団がありますから、退屈することがありません。
小さくても絵になるのが散開星団だと思います。

また、その名付け方も面白いです。もともと散開星団は何かの形を形成しずらいはずです。
そこのミスマッチが、また微笑ましい。

次回の散開星団の撮影も楽しみです。

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