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【天体観測】かに座の散開星団M67「金目星団」を撮影してみた

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撮影に至る経緯

先般、自動追尾の誤差と、赤経クランプの締め具合との相関関係を検証した時、

時間が余ったので、もう一つDSOの撮影をしていました。
いつものとおり、あまり高度が高くなくて、ファインダーを覗きやすく、愛称のついた天体をステラリウムで物色しました。
で、見つけたのが、かに座の散開星団M67「金目星団」です。

「金目」って、なんのことでしょうね。「パックマン星団」「キングコブラ星団」とも言われているようで、一体これらの共通性は何なのだと言いたくなります。
最後は金だ、っていう金目でしょうか。しかしそんなものが散開星団でどのように表現されるのか、わくわくしながら、撮影しました。

今回はその経緯を紹介いたします。お読みいただけたら幸いです。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

これは、金目星団の撮影に先立って行った撮影にて実施済みですので、上記の記事のリンクをご覧ください。

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

SharpCapのPolar Align機能を使い、いつものとおり緊張感をもって行いました。やはりこれによって自動追尾は左右されるので、どんな撮影においても手は抜けません。
その結果、設定誤差が20″になるまで、極軸を追い込むことが出来ました。

自動追尾の状況

今回、無視されたフレームも入れて80分程度の自動追尾を行いました。そこそこの追尾誤差は出たものの、80分の自動追尾であれば、許容範囲でした。
しかし、この日は、ひとつ前の撮影は誤差が大きく、その前の撮影は誤差がとても小さく、一番影響しているのは何なのか、早く突き止めたいものです。

基準恒星と目標天体の導入

目標天体M67「金目星団」(赤経08h52m、赤緯+11°42′)へ迫るには、二つの選択肢があります。

①こいぬ座のプロキオン(等級0.40、赤経07h40m・赤緯+05°10′)
②しし座のレグルス(等級1.35、赤経10h09m・赤緯+11°51′)

どちらも、そこそこの遠さで、新鮮さを優先して、レグルスを基準恒星にしました。
M67「金目星団」までは、少し散歩して、一発で導入成功しました。

↓レグルスです。季節的に、そろそろ基準恒星の仲間になりつつあります。

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調・color enhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ

露出8秒間、総スタック時間3584秒間(59分44秒)、GAIN250。
にて撮影しました。
中途半端な総スタック時間になっているのは、赤緯微動ハンドルが、モータードライブMD-6のクラッチノブに干渉するギリギリまで撮影したからです。

どのあたりが「金目星団」なのか、これはもうさっぱりです。
星の数は50から100個と、金がうなるほど大きな散開星団でもありません。
また、パックマンともキングコブラとも似ていません。
美しい散開星団ですが、愛称との関連性は分かりませんでした。
等級6.9、地球との距離約2772光年。

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まとめ

M67「金目星団」の撮影に当たって、今回も赤緯微動ハンドルがモータードライブMD-6のクラッチノブに干渉する事態となりました。
これ、撮影中にしっかりチェックしておかないと、いつの間にか衝突してモーターが強制的に止まり、モーター破損の危機となります。
そうならないように、いくら冬とは言え、それなりに、撮影状況を外で監視する必要があります。
一時間の撮影だからと、部屋でぬくぬくしてばかりではだめですね。

次の撮影も楽しみです。

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