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【天体観測】ろくぶんぎ座NGC3166、3169、3165を撮影(相互作用銀河)

星雲・星団・銀河に関する情報
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撮影に至る経緯

2022年2月24日、トールの兜星雲を撮影して、良い気分になっていたところ、時間的にも余裕があり、もう一つDSOを撮影をしたくなりました。

導入に苦しむのは嫌なので、北東から東にかけての方向にある銀河がいいなあ、と思ってステラリウムで目標天体を物色していました。

目についたのが、しし座のレグルスの近くにある、NGC3166でした。
何でも、相互作用銀河ということで、近くの銀河と何らかの関係があるらしいです。

相互作用銀河は、複数の銀河が互いに影響しあっているように見える系のこと。小規模なものでは、渦巻銀河の渦状腕の乱れとして、大規模なものでは、銀河の衝突がある。いずれも互いの銀河の重力による相互作用の結果観察される銀河の姿である。Wikipediaより

撮影した見た限りでは、3つの銀河が集まり影響しあっているようでしたが、形の乱れとか、影響の形跡は見えませんでした。もっと大口径の望遠鏡なら見えるのかもしれません。

実は、狙ったのはNGC3166で、これの相互作用銀河であるNGC3169とNGC3165は、知らず知らずのうちに画角に導入されたものです。

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撮影の経過及び結果

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

この撮影においては、トールの兜星雲撮影の際の極軸設定のまま自動追尾をしましたので、この項目は、上記の記事へのリンクでご確認ください。

自動追尾の状況

約80分の自動追尾を行いました。相手が銀河ですから、淡くて、強調ノイズが強く出る可能性があり、なるべく長時間スタックでノイズを出ないようにしたかったのです。
追尾誤差はそこそこ出ましたが、許容範囲でした。
何と言っても、トールの兜星雲の撮影に74分もかけて、続いての80分の撮影です。
赤道儀とモータードライブが、かなり頑張って自動追尾をしてくれました。
三脚も踏ん張って、たわまなかったということですね。

基準恒星と目標天体の導入

目標天体NGC3166(赤経10h013m、赤緯+03°25′)の周りには、肉眼で確認できる恒星がありませんでした。しし座のレグルスだけが見えていました。
NGC3166への距離も遠くなく近くなく、ちょうど良かったので、基準恒星はレグルス(等級1.35、赤経10h08m、赤緯+11°57′)としました。
導入には2回のトライが必要でした。しかし上出来です。

↓レグルスです

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年2月24日木曜日

露出8秒間、総スタック時間80分16秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正使用。
にて、撮影しました。
ライブスタック中に、強調をして確認したら、何と3つの銀河と思しきものが確認できました。
ここで初めて、銀河団を撮影していることに気づきました。
確かに、導入した時にも、淡い恒星のようなものが二つ見えたのです。

本来、どれがNGC3166か確認すべきなのですが、最終的に炙り出したところ、三つの銀河が確認できたため、強引ではありますが、画像を完成版としました。
偶然NGC3166が中央に位置してくれて、ちゃんと絵になりましたしね。

画像を改めて見ると、NGC3169(一番左の銀河)が渦を巻いているのがわかります。これが一番銀河らしいです。

NGC3165(一番右の銀河)は、わずかですが写りました。
これがなかったら、少し寂しい画像に終わった可能性があります。

↓一応、三つの銀河の位置関係を・・・

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まとめ

NGC3166を狙ったら、二つもおまけがついてきた、いや、立派なお土産がついてきた、というところでしょうか。
管理人のカメラASI462MCでは画角が狭く、一度に三つも銀河を捉えることは、これまでもなかったと思います。二つまで一度に写した覚えはありますが・・・

相互作用銀河という言葉があるのを知ることもできたし、トールの兜星雲のついでに撮影したにしては、中身のある撮影でした。

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