撮影の経緯
2021年11月19日の話。記憶が薄れつつあります。
タイトルと時系列はめちゃくちゃですが、ぎょしゃ座散開星団の旅の第8弾として、NGC2126を撮影しました。
この日は、月齢24の満月の日、DSOの撮影には向いていませんでした。
しかし、ぎょしゃ座の散開星団は明るく、どの星団を撮影しても月光に負けることはありません。
そこで、ぎょしゃ座の散開星団NGC2126を撮影することとしました。
さて、今回はどのような形の散開星団を見せてくれるでしょうか。
撮影の経過と結果
恒星のピント合わせ
今ならバーティノフマスクで簡単にピントを追い込めますが、この頃は、すべて目視に頼っていました。
まずは、カペラを導入し、本体が一番小さくなるようにピントを調節し、細かい星が出来る限り鋭い光を発するように調整します。
↓は一回目の導入画像ですが、何となくにじんでいますね。やはりバーティノフマスクに勝るものはない感じです。
↓一応、一度目で導入に成功した証拠です(^-^;
極軸設定
いつもと同様にSharpCapのPolar Align機能を使いました。結果は「Excellent」。20″程度の設定誤差に抑えることが出来ました。
この数字まで来ると、誤差0と同じです。
撮影する準備は万端です。
今回思い切って50分のライブスタックに挑戦しました。
残念ながら、追尾誤差はそれなりに出ましたが、ノータッチの50分ですから、仕方がないと思います。追尾誤差を示す外枠は切り取ってしまえばよいのです。
導入
月明りのせいで、恒星がほとんど見当たりません。かろうじてカペラが見えていましたが、位置的にはぎょしゃ座のメンカリナン(ぎょしゃ座ベータ星。2等星)が近く、何とか目を凝らしてみると、カペラの南に、わずかな恒星の光が見えました。
望遠鏡にとらえて、念のため例のサイトhttp://nova.astrometry.net/uploadでチェックすると確かにメンカリナンです。そこで今回の基準恒星はメンカリナン(赤経05h59m、赤緯+44°56′)にしました。
目標天体NGC2126(赤経06h02m、赤緯+49°51′)まですぐそこです。
↓メンカリナン
撮影結果
[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるライブスタック(リアルタイムダーク補正機能使用)
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
その他:UV/IRカットフィルター使用
露出8秒間、総スタック時間3000秒間(リアルタイムダーク補正使用)、GAIN200。
散開星団の撮影は、いつもGAIN低めなのですが、もっと上げても良いのかなと思います。スタック画面が真っ白ではまずいけど、星が確認できれば、思い切ってGAINを上げた方が、炙り出しのノイズも少なくなるのではないかと思い、今後実験をしていきたいと思います。
追尾誤差は、↓の額縁のような枠によって分かります。この枠が大きいほど誤差も大きいです。
今回は北(上)に星がズレていったことを示しています。
今回の正式版の画像はこちら↓です。ノータッチガイドで誤差が出るのは、仕方のないことです。外枠を切り取ってしまいましょう。
少し、配置が中央からずれていますが、お許しください。
この散開星団もこじんまりしております。可愛くて、良いこじんまり具合です。
もう少し恒星のピントが合っていれば、もっと細かい星が見えたと思います。
まとめ
ぎょしゃ座散開星団の旅も第8弾となりました。シリーズが始まる前から撮影は始めていたので、ぎょしゃ座の散開星団を10個は撮影したのではないでしょうか。
10個というと、なかなかの数に思えます。
シリーズ途中でバーティノフマスクも購入(こたろうさんのアドバイスによる)して、画像の品質も上がったことですし、あまり関係ないかもしれませんが、ぎょしゃ座にこだわって良かったなあと思います。
まだ記事にしていないぎょしゃ座の散開星団がありますので、このシリーズもう少し続きます。
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