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【天体観測】おとめ座の不規則銀河NGC4753「Dust Devil Galaxy」を撮影

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撮影に至る経緯

久しぶりに、愛称のついたDSOの撮影です。
今回は、おとめ座の不規則銀河NGC4753「Dust Devil Galaxy」

Dust Devilとは、塵旋風(じんせんぷう)のことで、塵旋風とは、地表付近の大気が渦巻状に立ち上る突風の一種。
一般的には旋風(せんぷう、つむじかぜ)や辻風(つじかぜ)と呼ばれる。と。

塵旋風銀河?どんな銀河でしょうか?
ものすごく渦を巻いているとか?

興味を惹かれたので、撮影をしてみました。

↓NGC4753塵旋風銀河を追尾・撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED

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撮影の経過及び結果

恒星のピント合わせ

ベランダから捉えやすい位置に来ているアルクトゥルスでピントを確認しました。
前の撮影からドローチューブを動かしていませんでしたから、本当に確認の意味です。

↓中央の線が何となく下に寄っている気がしました。ほんの少しフォーカスノブを動かしました。

↓これでピッタリです。

極軸の設定および自動追尾の状況

極軸の設定の状況

今回の撮影対象は銀河でしたので、最低でも1時間の自動追尾が必要と考えていました。
最近少し手を抜き気味だった極軸設定を、設定誤差20″未満になるまで追い込むつもりでした。
なんと、設定誤差を13″まで追い込むことが出来ました。excellent!

自動追尾の状況

追尾時間は63分12秒を確保しました。東西のズレがそこそこありましたが、許容範囲です。
この頃は、1時間の追尾なら安定してできるようになってきた気がします。

基準恒星と目標天体の導入

さて、今回使った基準恒星は、ピント合わせに使ったのと同じ理由でアルクトゥルス(等級0.15、赤経14h15m、+19°09″)としました。
目標天体NGC4753塵旋風銀河の位置は、赤経12h52m、赤緯-1°12′にあります。
赤緯値の差がそれなりにありましたので、鏡筒は少々旋回させた手ごたえでした。
3回のトライで、画角に捉えました。少し手間取りましたかね。
↓アルクトゥルス

フラットフレームの作成

今回は、少しでもノイズを減らそうと気合が入っていましたので、ダークフレームだけでなく、フラットフレームも作成しました。GAIN300、露出8秒間のフレームを450枚分(一時間分)。
これでノイズ無く撮影出来ればよいのですが。

↓白いビニール袋を鏡筒につけて、フラットフレームを作成しているところ。

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・カブリ補正、GIMPによる色レベル調整・色強調処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年4月4日月曜日

露出8秒間、総スタック時間63分12秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正・フラット補正使用。にて撮影です。
NGC4753塵旋風銀河の名前の由来も気になりますが、今回はノイズの状況が一番気になります。

やはり出ましたか、雨のようなノイズ。それほどきつい出方ではないので、編集で何とかなりそうです。
中央にあるのがNGC4753塵旋風銀河ですが、何となく寂しそうですね。

フラット補正

フラット処理を足してやります。これをやらずに済めばよかったのに・・・
↓がフラット画像ですが、カブリの大体は補正された感じですが、目を凝らすと残っているんですね。

銀河を明るく

GIMPの影-ハイライトでshadows値を増やして、銀河を際立たせました。

雨のようなノイズの除去

影-ハイライトで復活してしまったノイズを、GIMPの色レベル調整で、背景色を濃くして、見えなくしました。
銀河の明るさとトレードオフですので注意が必要です。

色強調

GIMPで、自動色強調をして完了です。少しお化粧できましたね。
今回はこんな画像に仕上がりました。

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まとめ

ダーク、フラットともにしっかりやったつもりでしたが、ノイズは出てしまいました。
編集で簡単に消すことが出来れば問題ないということなのかな。M33の時みたいに苦労することなく。

とにかく次回の撮影で再チャレンジです。

愛称との関連性は、何となく塵旋風に似ていないこともないですね。地面から立ち上がるさまとしてみれば、何となく納得です。
これからは、銀河や星雲で、面白い愛称がついているものを追っていきたいです。
散開星団の季節は終わってしまった感がありますからね。

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