ねらい
天気予報によれば、今日から雨や曇りの日がかなり長く続きます。
昨夜も曇りでした。
昨夜は、雨の日々に突入する前に、何か成果が欲しかった。
したがって、昨夜は、雲を突き抜けて来る光でも良いから、何かを撮影する必要がありました。
それは、やはり、明るくて雲を突き抜けてくれる木星と、1分間雲が晴れてくれた空にあった土星でした。
まあ、昨夜の雲の厚さでは、DSOは無理だったですからね。
また、北方向は完全に曇っており、北極星が見えなかったため、スーパーポラリス赤道儀の赤経軸をiPhoneのコンパスで北(一応「真北を使用」に設定している)に、高度は、管理人の家の緯度に設定しました。
撮影結果
[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセンスーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・F=714mm・F値7、EDレンズアポクロマート、×2バローレンズ使用
カメラ:CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセンMD-6
撮影及びスタック:FireCapture2.6、AutoStakkert3.1.4
画像編集:RegiStax 6でWavelet処理
その他:UV/IRカットフィルター使用
木星
さすがの明るい木星(-2.82等級)も、昨夜の曇り空では、見えたり、見えなくなったりでした。
しかも、見えても薄曇りを突き抜けて見えるので、光に力が今一つ足りません。
まず、少ないチャンスを狙って、FireCaptureに木星を導入して、ピント合わせなどを行いました。時間との戦いです。
そのまま自動追尾し、雲が少しだけ薄くなって木星が明るく光るタイミングで撮影開始です。
とにかく、数打てば当たるの精神で、FireCapture上に木星が現れたら、撮影ボタンをクリック、途中で雲で見えなくなった撮影ばかりで、その中でも、その数打って当たったserファイルを厳選し、7つのserファイルに絞り込みました。
薄雲越しにしては上手に撮影できたと思います。雲のせいで淡い色が幾分はっきりしていませんが、皮肉にも、昨夜に限ってピントが合っていたようで、合格点の撮影が出来ました。
他にはこんな作品ができました。残りの二つのファイルは使い物になりませんでした。
まずまずの出来ですね。
土星
土星は、よっぽど雲が薄くないと、その光を掴むことができません(0.41等級)。
木星と同様に、雲が切れたところで、露出、GAIN等を設定し、次の雲の切れ間を待ちました。
FireCapture上に現れたところで撮影スタートです。
木星と違って、残念ながら二つのserファイルしか撮影できませんでした。
でもこちらは、少数精鋭で、あまり雲の影響のない、良いserファイルができました。
画像①
土星らしい色合いが出ました。カッシーニの空隙も分離、本体模様にわずかに二本目の縞模様が見えるような・・・
これも、雨の日々の前の収穫としては、なかなか良い画像となりました。
Duration=59.967s。Frames captured=6781、ROI(Offset)=144×336、FPS (avg.)=113、Shutter=7.429ms。Gain=401 (66%)、
Gamma=100、Histogramm(min)=0、Histogramm(max)=4014、Histogramm=98%
拡大するとこんな感じ。これも雨の日々の前の成果としては十分です。
画像⓶
こちらは、より本体画像が鮮明になったようです。今回ピントが合っているので、雲がなかったら、もっと細部まで見えた可能性が・・・残念です。
それでも、良い写真の部類に入ります。
雨の日々はこうした画像を寂しく見ながら夜を過ごさないといけません。
やはり、本体に複数の模様が見えます。ねばって撮影してよかった。
まとめ
今朝から雨が降っています、台風も接近しつつあり、しばらくの間、望遠鏡は封印状態かもしれません。
それだけに、昨夜は粘って撮影を投げ出さなくて良かったです。
あの曇り空の中、木星、土星、それぞれに撮影のチャンスがやってきたのですから、奇跡的ですね。
梅雨の時期に天体観測が出来なかった期間、本当に精神的に不安定だったと思います。
今回も、そんなことになるのかなあ。それってとても憂鬱です。憂鬱でなくても憂鬱になるかもしれないことが憂鬱です。
管理人が撮影した画像を見て、訪問者の皆さまのブログを読んで、ヤフオクを見たりして過ごす日々が始まりました。
ぐっと我慢です。
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