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【天体観測】初めての赤い星雲、IC405「まがたま星雲」を撮った!

星雲・星団・銀河に関する情報
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撮影に至る経緯

天文雑誌の天文ガイドや星ナビで頻繁に出てくる赤い星雲。
かねてより憧れておりました。
最近少しずつ赤い星雲を撮影する方法が分かってきて、何としても撮影したいと思うようになりました。

赤い星雲は、Hα(波長656.3nmの光)の透過率の感度を高くする体制をとらないとだめのようです。
この透過率を高くするには、改造カメラとか、フィルターが必要です。
つまり、フィルターを購入すればよいわけですね。

しかし、フィルターは15,000円~20,000円程度のものが多く、ちょっと躊躇していました。
そんな時、二つの情報を仕入れました。

①UHCフィルターで赤い星雲が見える
光害用にと買っておいたものがあります。今のところ出番はありませんが、このフィルターで赤い星雲が見えるようになると!
昨夜、試してみましたが、どう炙り出しても赤い星雲は見えてきませんでした。全体が緑色になっただけで・・・

②フィルター無しで赤い星雲が見える
いろんな方のブログを見ましたが、フィルター使用後と使用前のような比較をされている方がいました。使用前でも赤い星雲が見えているんですね。
それであれば、管理人の今のシステムでも撮影可能です。

そこで今回は、赤い星雲の撮影に挑戦しました。
ねらいは、お馴染みのぎょしゃ座。
ぎょしゃ座の中央部は散開星団M36、M38と共に赤い散光星雲が点在する賑やかな領域です。初めての赤い星雲にはもってこいなのです。

ねらいは散光星雲IC405、「まがたま星雲」にしました。ネーミングが素敵だから選んだものです。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

バーティノフマスクによるピント合わせにもかなり慣れてきました。ピント合わせ自体が好きになりつつあります。今回もあっという間に恒星のピントの追い込みに成功しました。
今回はふたご座の二等星、カストルでピント合わせをしました。
↓三本の光線は一点で交わっていません。もう少し追い込みました。

↓これでOKでしょう。安心して撮影ができます。しかしこの光線の姿は美しいですね。

極軸設定

今回は淡い星雲を撮影するということで、ライブスタック時間は1時間を目指しました。
したがって、極軸設定もしっかりする必要がありました。
いつもどおり、SharpCapのPolarAlign機能を使って、極軸設定に成功しました。
誤差29″で、「Excellent」な結果です。
これで、1時間のライブスタックが順調にできるかどうか、見ものです。

追尾の成果としては、大きな誤差はなく、1時間のライブスタックとしては、追尾誤差が十分に少ない結果となりました。長いライブスタックが誤差少な目で実現できると幸せな気分になります。

↓IC405を追尾中の、スーパーポラリス赤道儀とSV503 102ED

基準恒星と目標天体の導入

まがたま星雲の位置からかんがえると、Hassaleh(ぎょしゃ座イオタ星、読めない)(赤経04h56m、赤緯+33°09′)から飛ぶのが良いと思いましたが、三等星と少し暗く、肉眼で確認できなかったので、もう完全に使いまわされているカペラを基準恒星(赤経05h16m、赤緯+45°59′)としました。
目標のIC405(赤経05h16m、赤緯+34°27′)までは少し散歩します。

IC405の導入には、何度も微調整をしました。何と言っても、相手が見えないのです。
例のサイトで、現在位置を何度も確認しながら、どうにかこうにか導入に成功しました。

↓カペラ。周囲に細かい星があり、とても美しい領域です。

撮影結果

[撮影をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し
その他:UV/IRカットフィルター使用

露出8秒間、総スタック時間3600秒間、GAIN300。
淡い星雲ということもあり、GAINは高めに設定しました。
果たして、3600秒のノータッチライブスタックが成功し、赤い星雲が見えるでしょうか。

写った!中心ずらしたけど写りました!
写真でよく見る灰色の雲のようなものも見えています!
追尾誤差も完全に許容範囲です。
炙り出しをした時に赤い星雲が見えた時は、アンドロメダ銀河を撮影した時くらい感動しました。
もちろん、管理人のカメラでは画角が狭く、まがたま星雲の一部しか写っていませんが、とにかく、ノーフィルターで赤い星雲が見えるという可能性にたどり着きました。

↓全体を見まわすと、こんな感じで写っています。

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まとめ

フィルター無しで写ったまがたま星雲、これも宝物ですね。
初めての赤い星雲トライで、最初から成功するとは、管理人はなんて運がいいんだか。
赤い星雲はぎょしゃ座内にまだ存在しているので、少しこだわって撮影してみたいと思います。

ぎょしゃ座の旅はまだ続きます。

ビギナーズラックではないことを切に願います。

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