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【天体観測】オリオン大星雲のテスト撮影3回目、イマイチでした

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撮影に至る経緯

ここのところ、望遠鏡を出すと、オリオン大星雲の撮影をしています。
ビクセンの付録に掲載されている冬のDSO11個の撮影制覇を目指しているからですが、中でも画角の狭い、管理人愛用カメラのASI462MCにうまく収めるのが難しいオリオン大星雲でブレーキがかかっています。

しかし大事なのは画角に収めることではなく、自然な発色を実現することです。
オリオン大星雲は、暗い部分から明るい部分までを含んだ天体ですので、単純な撮影では、中央が白飛びしてしまったり、あるいは暗い部分が写らなかったりします。

昨夜の撮影では明るい部分に考慮した撮影をしてみました。
しかし、あまりうまくいきませんでした。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

ドローチューブの位置が、一昨日の夜の撮影のままになっていて、ほぼピントは合っていました。
しかしながら、天気も良く焦る必要もなかったことから、念のためピント合わせをすることにしました。
こいぬ座のプロキオンを導入して、バーティノフマスクを使用してみると・・・
これ以上追い込むべきか、動かさないべきか迷いましたが、試しに、フォーカスノブを対物レンズ側に少しだけ動かしてみました。

若干、横の光線が、ほんの少し下に下がり、↑よりピントが合った感じです。
ここでピントを固定しました。

極軸設定

今回もSharpCapのPolar Align機能を使用しました。
設定は比較的スムーズで、20分ほどで追い込み終わりました。
SharpCapの評価「Excellent」(おそらく設定誤差30″以内のこと)を狙い、設定誤差を23″まで追い込み、成功しました。
SharpCapの評価は「Fair」「Good」とあるのですが、どうやら「Excellent」まで追い込まないと、管理人のシステムでは、長時間(約1時間)の自動追尾は上手くいかないようです。

自動追尾の結果

1時間の自動追尾を狙いましたが、昨夜は追尾誤差が大きめで、2360秒まで追尾して終了としました。
悔しいです。

極軸設定は、常に設定誤差を30″未満に保っているのに、日によって追尾誤差が異なるのはなぜでしょう。
管理人の家は木造住宅で、もちろんベランダも木造で、人が望遠鏡の周りを歩いたりすると、床が撓み、導入している星の位置が乱れることがあります。(家が安普請だったか・・・)

おそらく、目盛環の設定などを行っているうちに、また、望遠鏡の自重で、極軸設定がずれていくため、こういった現象が起きるというのが、現在の仮説です。
自動追尾が、上手くいく日と、行かない日があることの説明は、ベランダの床の撓み具合、伸ばした三脚の撓み具合が、日によって違うからだと考えられます。

基準恒星と目標天体の導入

昨日も書いたのですが、管理人のベランダの向きの関係で、南方面の天体をファインダーで捉えるには、とてもアクロバティックな姿勢で行うことが必要となります。
オリオン座もそうです。公園の木立を越えてくるときには、すでに南方面にあるからです。

そこでオリオン座の導入に、あえて目盛環方式を使うことにしました。無理な姿勢でファインダーを覗いたりしていると、かえって時間がかかったりするからです。

基準恒星は、オリオン座になるべく近い明るい星が良いですね。
肉眼で見えている限り、ピント合わせにも使った、こいぬ座のプロキオン(1等星。赤経07h39m、赤緯+05°13′)が距離的に良い感じでしたので、これを基準恒星に設定。
目標天体オリオン大星雲(赤経05h35m、赤緯-05°23′)までは、少し汗をかいた感じです。
↓ブロキオンです。美しい夜空です。

導入には、三回のトライを必要としました。移動距離も長かったですしね。
あと、情けないことに赤緯値のマイナスをプラスに合わせたりしてしまい、さらに手間取りました。

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、RegiStax 6によるヒストグラム調整、GIMPによるトーンカーブ調整、GIMPで画像自動補正
使用フィルター等:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ

露出8秒間、総スタック時間2360秒間(リアルタイムダーク補正使用)、GAIN180。
で撮影しました。
GAINを180まで落としたのは、明るい部分の白飛びを避けたかったからですが、結果として暗い部分が写らず、今回もあまり良い出来ではありませんでした。しかも、中央部分まで飽和してしまうという、目的は何も達せられませんでした。

あえて良い点を見つけるとしたら、一昨日の撮影では星像が流れていたのが、今回は最小限の流れで押さえることが出来たことでしょうか。

やはり、もう少し勉強してからオリオン大星雲に臨んだ方が良いようです。ライブスタックでできるかどうかは別として多段階露出などの方法が考えられます。

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まとめ

今回は、自動追尾も不完全で、画像もイマイチ。気分が盛り上がる結果ではありませんでした。
眼視観測していた時は、明るくてとても手軽に観測できる天体と思っていましたが、撮影となるとそうもいかないですね。

本番撮影まではまだ、勉強すべきことがあるようです。しばらくはオリオン大星雲との格闘が続きそうです。
格闘と言っても、楽しんでやってます。良い画像が出来た時の感動が待っていると思えば、その準備も楽しいものです。

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