概要
訪問者さまから、惑星を撮影する場合、焦点距離をもう少し伸ばした方が良く、バローは3倍くらいを検討してみてはとのアドバイスをいただきました。
また、今後、Atmospheric Dispersion Correctorを導入するにあたって、F値は20以上に上げておかないといけません。
そこで今回は、2倍のバローレンズを二段構えにして焦点距離を4倍にして、どんな風に見えるのか試してみました。
正確に4倍にはならないと思いますが、単純に焦点距離は2856mmになります。
Wavelet処理別比較
[撮影に使用した機材・ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×2バローレンズ2個使用
カメラ:CMOSカメラZWO社ASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影(90秒間)、AutoStakkert3.1.4によるスタック
画像編集:RegiStax 6でWavelet処理
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日時:2022年10月11日
比較①
画像①
強調等はないプレーンな画像です。
画像⓶
通常管理人が使っているWavelet処理を施したもの
Layer1のみ使用。Preview100。Sharpen0.13。
画像③
Layer1~6すべて使用。すべてPreview100、Sharpen0.15。
画像④
Layer1のみ使用。Preview100。Sharpen0.20。
4倍の焦点距離では、さすがに拡大しすぎですね。やはり3倍バローあたりが適切です。
比較⓶
撮影による出来不出来がありますので、もう一例で比較します。
画像①
強調等はないプレーンな画像です。
画像⓶
通常管理人が使っているWavelet処理を施したもの
Layer1のみ使用。Preview100。Sharpen0.13。
画像③
Layer1~6すべて使用。すべてPreview100、Sharpen0.15。
画像④
Layer1のみ使用。Preview100。Sharpen0.20。
ノイズを消し忘れました。画像③や画像④は、強調のしすぎですが、そこまでしないと模様が見えてきません。
これは3倍バローを使った時の効果が楽しみです。
まとめ
焦点距離2856mmは拡大しすぎでしたが、3倍の2142mmならちょうど良いと思います。
早速、×3バローレンズを手配したいと思います。
今回、長焦点距離で、画像がどのようになるかを実験しましたが、自動追尾ができるかも焦点でした。
管理人の家では、惑星を観測できる位置にベランダ上で望遠鏡を移すと、北極星が見えなくなりますので、赤経軸を真北に向けるだけの簡易な極軸設定になります。
しかし、意外にも木星をほぼ止めることができました。長焦点距離でも、丁寧に極軸設定をすることで、自動追尾は可能です。
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