天体撮影に、明るさの調整は欠かせない
最近ようやく撮影に余裕が出てきて、撮影中にも、色々なスイッチをいじるとどうなるのか、落ち着いて研究できるようになりました。
先の記事では、ピントの重要性について書きました。
天体観測の基本事項であるピントで、出来上がり画像に大きな違いが出てきます。当たり前のことなんで、偉そうなことは言えないんですが・・・。
ピントが大事なのと同じレベルで、明るさをどの程度に調整するかは、良い画像にできるかどうかに大きくかかわってきます。
明るすぎてもダメ、暗すぎてもダメ、さじ加減がとても難しいですね。
明るさだけで、こんなに違う
今回は「明るさ」がテーマ。管理人が分かっている範囲の。
明るすぎる画像、適正?な画像を比べてみましょう。
これらの撮影をした機器
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影場所:自宅ベランダ
↓画像①
撮影 ソフトウェア:FireCapture、Date=290820、Start=220530.688、Mid=220630.691、
end=220730.694、ROI=1936×1096、Gain=326 (54%)、FPS (avg.)=30、Gamma=1、
Frames captured=3617、Histogramm(max)=255、Histogramm(min)=0、Histogramm=100%
注)トリミングして拡大しています。
↓画像②
撮影 ソフトウェア:FireCapture、Date=290820、Start=220506.40、Mid=220512.588、
end=220518.767、ROI=1936×1096、Gain=266 (44%)、FPS (avg.)=62、Gamma=1、
Frames captured=768、Histogramm(max)=150、Histogramm(min)=0、Histogramm=100%
注トリミングして拡大しています。
明るさの設定だけで、これだけ風合いに差が出てきます。
画像①では、土星表面の模様や、カッシーニの空隙も明るすぎて飛んでしまっています。
折角小口径天体望遠鏡が頑張って捉えた風景が、見えなくなっているのです。
その点画像②は、優しい色合いで、模様などもしっかり見えています。これくらいの明るさで、コントラストもシャープさも良いです。
画像①とは、雲泥の差です。
注:画像②は管理人が撮影した中では一番出来が良いものです。
明るさを調節するには
今は、管理人は、GAIN、露出、EXP.、ヒストグラム(FireCaptureを前提)を気にしながら撮影しています。
といいますか、ようやくそういうことを気にしながら、撮影ができるようになってきました。
良い画像を得ると、この上ない快感ですからね。
もっと他にも設定があるのでしょうが、おいおい練習して勉強していきます。
だからこそ、晴れた夜が多く欲しいんですよね。
各パラメーターの目安
残念ながら、まだまだ研究不足で、試行錯誤しているパラメーターの方が多くて。
その中でも、管理人が自分なりに分かってきたのは、
GAINとEXP.を、撮影対象の一番明るい色がヒストグラムで70%から100%になるように調整する。
これくらいだったりします。
だからですね、毎日でも撮影して練習したいんですよ。
最近は天候のせいで、天体望遠鏡が出せる日の方が少ないんで、面白くありません。
晴れた夜は、絶対に逃がしません。
コメント
はじめまして
3年ばかり前に約半世紀ぶりに天文趣味に復帰、浦島太郎状態からボチボチ歩んでいる団塊親父です。
いやー、おどろきました。80mmアクロマートでこんなに写るとは。無理せず長焦点できちんと造ればアクロマートも良い仕事するんですね。
おまけに、もしかして追尾も手動ですか?
今時のアマチュア天文趣味の世界は、機材の進化やデジタル化で、惜しみなく資金を投入したすごい写真が溢れ、天文沼、機材沼に飲み込まれそうですが、しっかりした往年の名機を大切に扱って楽しむというのもいいですね。
かく言う私も乏しい年金くらしで自制しつつも、ついついずるずると「沼」に近づいているようで、反省(^^)
tobosakuさん、ご訪問とコメント、ありがとうございます!
tobosakuさんも、戻っていらっしゃるんですね。この世界は楽しいです。
私の写真を見てくださり、ありがとうございます。追尾はモーターです。私も同感でして、80mmアクロマートでここまでできるのかと驚きました。
今は、本当に天文趣味に資金が流れていますね。私もそうしたいのですが、なかなかそうもいかず、とにかく、この80mmアクロマートでどこまでできるかの挑戦中です。
この沼は深くて面白いところが怖いです。星雲星団に手を出したら、それこそうん十万飛びそうで怖い。
できる範囲で楽しむのがいいですね。お互い、できる範囲で楽しみましょう!