目次
経緯
天体観測のできない天気の悪い夜は、やはり画像をいじってみたくなります。
特に、過去の出来の悪いものを、見栄え良くしたい。
今回は、2021年10月2日に撮影したM101「回転花火銀河」です。
この時も、出来が良くなくて、べったりとカブリがついていましたが、当時の技を駆使して、とても良い画像に仕上がっていました。
①元画像
②編集後画像
うーん、これどうやったんだろう。これに限ってレシピが残っていない。
今回は、この画像編集を超えてみようという話です。
編集の経過
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正・カブリ補正、GIMPによるトーンカーブ・露出・彩度調整等
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影日:2021年10月2日
元画像
よりカブリのかかっている難しい画像を選び、上の編集後画像より良いものを作成することが目的です。あえて、自分に負荷をかけました。
フラット画像の作成とカブリ補正
まずは、いつものようにFlatAideProでフラット画像を作成します。
かなりのカブリが軽減されました。
↓その上で、さらにFlatAideProでかぶり補正をかけます。
あまり効き目がないような・・・ざらつきが強く残っています。
難敵です。
トーカーブを調整して青と緑を弱く
カブリの色は主に青と緑に見えたので、その色のトーンカーブを調整しました。
何だか余計悪くなったような。
青と緑を下げた結果、赤が強調されてしまったようです。
彩度を下げる
カブリをなるべく見えなくなるようにするため、彩度を下げました。
カブリの色が宇宙空間の色に近くなって、少し、様になってきました。
トーンカーブで赤を下げる選択肢もありましたが、今回は彩度で勝負しました。
露出を下げる
これはやりたくなかったのですが、露出を下げて、背景を暗くしました。一緒に回転花火銀河も薄くなってしまいます。でも試しに敢行しました。
しかし、結構うまくいっているような・・・
あとは天体の明るさを上げたいところです。
トーンカーブを調整
回転花火銀河を明るくするために、トーンカーブで明度を上げてみました。
ここは、カブリ軽減とのトレードオフになります。
ギリギリ妥協できたのがこのポイントです。
彩度を再調整
赤色が目立って気になったので、再度、彩度を調整しました。
この辺りが限界でしょうか。でも、もうひと踏ん張り。
トーンカーブ調整
明るさを上げれば、せっかくここまで見えなくしたカブリも復活しますが、どうしても納得がいかなかったので、再度、トーンカーブで明るくしました。
ほんの少しですが。
何とかこれで完成品とします。
まとめ
結局、2021年版回転花火銀河を超えることが出来たのか?
個人的には、超えたと思っておりまして、出来栄えに満足しております。
しかし、一番大事なのは、カブリの少ない撮影をすることです。
がんばって、スタック時間を伸ばして、少しでも良い元画像を撮影して、編集では、それをさらに美しくするようにしたいと思います。
コメント