ねらい
2021年5月2日の話。
おとめ座、かみのけ座、りょうけん座は、かなり高度が高くなり、撮影する時に鏡筒が三脚に干渉してしまうという話はいつもしています。
その日はゴールデンウィーク、とにかく薄暮が終わったらすぐにでも撮影に入れるように準備をしていました。少しでも、前述空域の天体の高度が低い時間に撮影できるように。
もっとも、鏡筒・三脚が干渉した場合は、鏡筒を極軸の反対側に移動させれば、まだまだ撮影できる天体が多いです。
僕はこの使い方が苦手です。目盛環の読み替えを間違えたり、導入精度が下がったりするので。できれば、赤経目盛の読み替えがない方が嬉しい。
そんなこんなで、撮影する対象も、もうそろそろ、鏡筒・三脚の干渉で撮影できなくなる天体で、有名なものを探していました。
そこで目に入ったのが、りょうけん座のM63「ひまわり銀河」でした。
なんだかとても期待させる名前です。
撮影前に追尾誤差を調整しましたが、うまくいかず、極軸設定は不完全なまま、撮影のスタートです。
撮影結果
撮影そのものは、ライブスタックもうまくいき、順調に進みました。
何度も書いてしまいますが、追尾誤差の問題を除いては。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタック:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit)ヒストグラムで炙り出し。GIMPによるノイズ低減。
撮影場所:自宅ベランダ
露出8秒間、総スタック時間2440秒(40分40秒)、GAIN380~410。
とても優しい、ひまわり銀河にふさわしい姿です。渦巻は・・・何とか見えていると思えば見えるような気がします。
今は春ですが、あえて「ひまわり銀河」、見つけて逃さずに良かったです。
まとめ
今回、ひまわり銀河を無事撮影でき、とても良かったです。ライブスタックも順調でした。やはり愛称のついている天体は、なるべく多く撮影したいです。
これからも、早い時間に撮影基地を設置し、高度の高い天体を、鏡筒・三脚の干渉無しで撮影したいと思います。
最近では、炙り出しでノイズが少ない方が良いので、DSOは40分の総スタック時間を目指しています。
それは、追尾誤差がさらに大きくなるということでもあります。
追尾誤差があった時にできる画像の周りの黒い枠、これは取り払ってトリミングしてしまえばよいの、で(↑の画像もそうしています)、今くらいの誤差であれば、総スタック時間を優先したいところです。もちろん、あまりに追尾誤差がひどいときは途中でライブスタックを停止します。
あと、悪いニュースが。モータードライブの2倍速が使えないことが多くなりました。
古いモータードライブ(35年もの)なので、気まぐれで動くこともあるのですが、どうやらだめらしいです。
画角への導入など微妙な移動が必要な場合には、二倍速は何としても欲しいのですが、今後を見守ります。
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