目次
撮影に至る経緯
以前から、管理人は愛称の面白いDSOを追っていたこと、ベガが管理人の家から見やすい位置にあること、今はくちょう座に、捉えやすいDSOが多いことから、今回ははくちょう座の散開星団、NGC6866「凧星団」を選びました。
後半の理由は観測上の便利さの問題で、どちらの方角にあっても言えることですが、何と言っても今回は「凧星団」です。きっとわかりやすい形をしているに違いないです、凧型の。
期待を胸に撮影に入りました。
なお、凧星団は、一昨昨日の「星団の穴」と同じ夜に撮影したもので、共通部分は多いです。
↓凧星団を追尾、撮影する、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影・撮像の経過と結果
恒星のピント合わせ、極軸設定と自動追尾の状況
これについては、同日に撮影した「星団の穴」と共通ですので、以下の記事をご覧いただければと存じます。
自動追尾もほぼ問題なく、追尾誤差は最小限でした。安心してみていられる撮影でした。
基準恒星と目標天体の導入
はくちょう座のデネブが、公園の木立を越えて見えるようになってきたので、アルクトゥルスより「凧星団」に近い、デネブ(等級1.25、赤経20h41m、赤緯+45°16′)を基準恒星としました。
目標天体「凧星団」は、赤経20h03m、赤緯+44°09′の位置にあります。
因みにすぐ近くにNGC6819「タコ星団」というのがありますが、別物です。
デネブからジャンプして一撃で画角に導入できました。excellent!
撮影と撮像の経緯と結果
今回とても喜ばしいことを発見しました。
DeepSkyStackerが吐き出すコンポジット後のfits形式画像を、FlatAideProの元画像画面で読み込んでみたらなんと、カラー画像として表示されました。
↓の画像がそれ。ほぼ完成版として表示されています。これはとてもうれしいです。
偶然の神様に感謝!
↓このとおり、JPEG変換して保存するとカラー画像として保存されますし、ブログでもカラー画像として表示されます。
先般撮像にとても苦労した亜鈴状星雲も、このとおり↓
それはともかく、撮像です。
フラット補正と、GIMPによる色レベルの調整→完成
何はともあれ、FlatAideProによるフラット補正です。割と広範囲にかぶっていますので、効果が期待されます。
↓少しスッキリしましたかね。
↓これを背景をより宇宙っぽくするために、GIMPで色レベルを調整しました。
とても賑やかで華やかになりました。中心付近が凧星団です。
これで完成とします。
まとめ
今回の収穫は何と言っても、fits形式画像をカラーで扱えるようになったことです。
しかし、正確には、ブログなどにカラーで活用するには、JPGファイルなど圧縮ファイルに変換する必要はありますので、fits形式画像そのもののカラー化の問題は残っているわけです。
なかなか手強い・・・
FlatAideProが描くコンポジット後のファイルも、なかなか美しく、しばらくは、その画像に頼ってしまいそうです。
コメント
自分の環境ではFITSファイルは扱わないのでこれといったコメントは出来ませんが、DSSでも普通にカラーになってますよ。
もちろんカラーで撮ったらという事ですが。
天体写真の処理については人それぞれいろんな方法がありますから、このままでももちろん問題ありません。
一つコメントさせてもらうとしたらDSSのマニュアル読みました?って事でしょうか。
他の方が説明しているサイトでも構いませんが、出来たらマニュアルを読んで自分なりの使い方をするのが最善かと思います。
もちろんマニュアルは英語ですから翻訳ソフトが普通は必要です。
そこで”DeepL”を紹介しますよ。
既に使っているのでしたらそれでマニュアルを翻訳してご一読ください。
多分一番自然な日本語にしてくれますから何か得られることがあるかもしれませんよ。
DeepLはインストールせずにWeb上でも使えますが、ダウンロードして使う方が便利かと思います。
5,000文字以内は無料です。
マニュアルの読みたいところをドラッグして”Ctrl+C”を二回押すと起動し翻訳してくれます。
起動しておいてコピペでもOKです。
自分はこれを知る前でしたからGoogl翻訳でマニュアルを読んでいますが、翻訳の精度はDeepLが上ですね。
カメラde遊ingさん、コメントとアドバイス、ありがとうございました。
カラーで撮影すれば、出来上がった画像もカラーになるんですね。何だか当然のことですが、気が付かなかったです。何か大事な変換が必要なのかと思い・・・
マニュアル、全くお恥ずかしいです。全然読んでいませんでした。教えていただいた翻訳ソフトでマニュアルを読みながら進めようと思います。英語のマニュアルだと、全然読んでないか、インターネットの情報(日本語)に頼るだけでした。あとは直感でやっていました。
うまくいかないはずですよね。
こういう、誰か教えてくれないかなあと思っている時に現れるカメラde遊ingさん、これからもよろしくお願いします。
完全に手詰まりそうだったら助けてくださいね。
自分のサイトでもDSSについては使い方の説明をしています。
もちろんDSSのHelpの内容を翻訳ソフトで読んでの事ですが、RAW形式を前提としています。
FITSに関しては設定項目をカメラに合わせて設定を変える必要があるかもしれません。
ネットでFITS形式の元画像データを公開していただいた方のデータを使わせていただいてDSSで処理したことがありますが、その際、設定はデフォルトのままで現像も出来ましたよ。
DSSでは画像処理ソフトのような細やかな画像処理は出来ませんが、ある程度は出来るようになっています。
プロセッシングの工程で3つあるタブRGB/Luminance/Saturationでザックリ画像処理が出来るようになっています。
他のソフトで画像処理をする方はここは一切無視で、Autosaveされる大きな画像データを使われるようですよ。
自分はここである程度処理をしてその結果を反映したデータをフォトショップで微調整していますが、それには理由があるのです。
RGBレベルを揃える機能がDSSは使いやすいからです。
(使っているフォトショップが古いバージョンなのでレベルの機能が貧弱なのです)
自分の場合はここでRGBの各山を出来る限り揃えてからフォトショップにもっていっています。
あわせてFlatAideProでも微調整しています。
使い方は人それぞれですから、マニュアルを読んで自分に都合のいい使い方を模索してくださいね。
カメラde遊ingさん、コメントありがとうございます。
RAW形式なんですね。SVBONY社のHPにRGB24モードで撮影・保存しないとカラーにならないとか書いてあったので、その設定で昨夜の撮影をしようと思っていたら、カメラde遊ingさんのコメントに気が付きました。やはりRAWが基本なんですね。助かりました。現像までできるんですよねえ。この現像というのがよく分からなくて、現像までしたことがありません。
RGB/Luminance/Saturation、これはDSSの設定値を見て、何だろうと思っていました。でも、マニュアルを見ればその意味が分かるんですよね。きちんと読み込みたいと思います。
確かにRGBを揃えるのはやりやすそうです。気が向くとレバーを動かしたりしていたのですが、真剣にはしていませんでした。
細やかな調整が良い画像を作るんですね。自分の貧弱な画像編集が恥ずかしいです。
とにかく、マニュアルをしっかり読みたいと思います。
いつもありがとうございます。感謝いたします。
RAWが基本ではなく一眼カメラの生データ保存形式がRAWだからそれを使っているだけです。
ザックリ言うと天体用途にはFITSの方が優れているとどこかで読んだことがありますよ。
だから天体用のカメラは殆どがFITSを採用しているんじゃないでしょうか?
その生データを仕上げる(画像処理~TIF/JPEGで保管)まで含んで現像という場合もありますが(一般的にはこっちが現像)、自分はソフトがそのフォーマットに対応しているという意味で捉えています。
対応していなければ処理そのものが出来ないからです。
どちらにしてもsanpojinさんが普段やっていることが現像ですよ。
一眼レフなどのRAW形式を扱うカメラは、画像処理エンジンが現像を行ってTIF/JPEGなどに変換しています。
天体用カメラは現像は行わず(持っていないから分からないけど)生データを出力しているんじゃないでしょうか?
自分的には、天体写真を処理する作業は、生データからフラット/ダーク/コンポジットなどを通じて元データにするまでが現像、その画像を調整するのが画像処理と考えていますが人によってはそうじゃないだろ全部の処理を現像だろという方もいるかもしれませんね。
カメラde遊ingさん、ありがとうございます。
撮像が完了するまでの一連の過程を現像ととらえればよいのですね。僕は何か特別なソフトとか使わないとできない特別なことかと思っていました。カメラde遊ingさんのおかげで目からうろこが落ちました。
天体用カメラ、そうですそうです。全く現像されたことのない生データです。そう考えればよいのか。目から鱗です。
僕としては、全部の処理を終えるまで現像というのがしっくりきます。でも、スキルが低いから、もっとスキルを上げることが出来れば、カメラde遊ingさんと同じ考えに落ち着きそうです。
またまた納得しました。ありがとうございます。
カメラde遊ingさん、ありがとうございます。
僕のASI462MCは、カメラ本体で出力するファイルタイプは決定できず、それを操作するソフトに依存しています。
ですので、FITSもRAWも選べます。優れているから選べるんでしょうね。
よかったです、グーグルで結構真剣に画像の現像のことは調べたんですよ。でも決定的なのがなくて。決定的なのがなくて当然だったんですね。
天体用カメラは現像はしていませんね、確かに、生データで出力してきます。それをソフトウェアで変換して扱えるようにするのですね。
確かに、昔のカメラの現像というと、フィルムに焼くところまでという印象強いですね。そうするとカメラde遊ingさんのご認識が近いですね。
アドバイスありがとうございます。