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【天体観測】りょうけん座の銀河NGC4656を撮影しました。不思議な形・・・(番外 月)

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撮影に至る経緯

天文ガイドの付録ポスターに掲載されている春のDSO、そのうちのNGC4656にチャレンジしました。
管理人の家のベランダからの撮影では、難しい方角と高度にあり、苦労しましたが、何とか撮影は終わりました。
昨夜は、いつまでたっても北極星の方向の霞のようなものがなくならず、精緻な極軸設定はできず、赤経軸をコンパスを使って真北に設置して銀河の撮影に及ぶという撮影環境でした。

NGC4656は、NGC4631とセットなんですね。

ですので、本当はNGC4631と同画角に入れないといけなかったところ、単体での撮影になりました。
管理人のカメラASI462MCの狭い画角に入るかどうかは分かりませんが、当該ポスター制覇の目標を達成するためには、なんとしても同画角で撮影したいところです。

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撮影・撮像の経過と結果

恒星のピント合わせ

いつものように、バーティノフマスクとSharpCapのフォーカスアシスタント機能をを使いました。
ピント合わせの前半でバタついておりますが、後半安定し、この状態でピントは固定しました。
SharpCapのフォーカスアシスタント機能はとても便利です。
使いこなせているのは、このバーティノフマスク併用のものだけですが。

↓ピント、合いました。

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

先に述べたように、SharpCapの極軸合わせ機能が使えませんでした。
しかし、目標天体の方向は晴れているようです。
ということで撮影は決行、極軸は、赤経軸を真北に向けるだけという、銀河を撮影するには大胆な行動に出ました。
やはり1時間くらいの総スタック時間を確保したかったからです。

自動追尾の状況

想定していたよりも追尾誤差が出ることがなく、被害は大きくない自動追尾となりました。
出来上がった画像の誤差分は切り取りましたが、61分36秒の追尾を乗り切りました。
星見再デビュー当時は、そうやって極軸合わせとしていましたから、昔に戻っただけなんですね。
その頃は、よくそれでDSOを楽しんでいたなあとしみじみ感じます。

基準恒星と目標天体の導入

昨夜も基準恒星にはアルクトゥルス(等級0.15、赤経14h15m、+19°09″)を使いました。
NGC4656は、うしかい座に近く、アルクトゥルスが基準として使いやすいのです。
目標天体NGC4656は、赤経12h43m、赤緯+32°10′の位置にあります。アルクトゥルスがまあまあ基準恒星にふさわしいことが分かります。

高度が高く、赤緯微動ハンドルが、赤経クラッチに干渉するので、鏡筒は極軸の東側に設置させました。
管理人はこれが苦手で、5回目のトライでやっと目標天体NGC4656を捉えることが出来ました。

撮影・撮像の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 4.0 (64 bit)のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正、GIMPによる色レベル調整・colorenhance処理・色強調処理・影ハイライト調整
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年5月11日水曜日

撮影の結果

露出8秒間、総スタック時間60分36秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正・フラット補正使用。
にて撮影しました。
追尾誤差のせいで、↓の画像の枠の分だけ追尾誤差が出て、宇宙の風景を失いました。

したがって、枠部分を切り取り、↓の画像を撮影結果とします。
とてもこじんまりとした、不思議な形の銀河ですね。もう少しはっきりと写ればよかったのですが。

↓のNGC4631とセットでご覧ください。

撮像の経過と結果

フラット画像の作成

今回カブリは目立ちませんが、一応フラット画像を作成します。FlatAideProによります。
もともとカブリが少なかったせいか、元画像とあまり変わりません。

背景を暗く、本体にほんのり色付け、存在感↑→完成

そうは言っても、なるべく背景は暗い方が良いので、GIMPで色レベルの調整を行いました。
そのうえで、colorenhance処理、色強調処理を行い、少しお化粧をしました。
また存在感が、とっても無いため、影-ハイライト調整でShadows値を上げ、少し存在感を上げました、不自然にならない範囲で。
これで完成品とします。

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まとめ

正確な極軸設定が出来なかった割には、一時間の追尾に耐え、頑張った結果になりました。
撮影が終わった22:30頃、SharpCapで極軸合わせをしたところ、あっという間に設定が終了、壊れていたわけではないようです(あり得ないが)。

これで、天文ガイドの付録ポスターに掲載されている春のDSOの制覇状況は、以下のようになりました。

①りょうけん座M3
⓶へび座M5
③ヘルクレス座M13

④かに座M44
⑤おとめ座M104
⑥しし座M65
⑦しし座M66

⑧しし座NGC3628
⑨うみへび座M83

⑩かみのけ座NGC4565

⑪りょうけん座NGC4631-4656→?

今回一生懸命撮影しましたが、できれば、NGC4631ー4656の組み合わせで撮影したく、もう一度チャレンジします。

あとは、プチ遠征して④かに座M44を撮影すれば春のDSO制覇です。

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番外 月

昨夜も奇麗な月でした。しっかり押さえておきました。美しいですね。

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