目次
撮影に至る経緯
ソンブレロ銀河は、若いころからの憧れの銀河でした。
高校生の頃のメイン機だったビクセン社NEWポラリス80Mの眼視ではとらえられるわけもなく、図鑑などで見て楽しんでいました。
そして今は、デジタルカメラとコンピューターのおかげで、気軽に見ることができるようになりました。
このDSOは、何度撮影しても飽きません。
最近やっと公園の木立を越えてきたので、早速撮影することにしました。
ソンブレロって、カウボーイの帽子の意味なんですね。
確かに帽子に見えるような見えないような。
天候は、最初は曇り空で手の付けようがなく、21時頃から雲が切れ始め、撮影ができるようになりました。
撮影の経過及び結果
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
対象は、銀河ですから、なるべく長く総スタック時間を確保したかったです。
そこで設定の目標は、設定誤差20″未満としました。途中北極星方面が雲に遮られ、休憩を余儀なくされましたが、何とか、12″まで追い込むことが出来ました。excellent!
自動追尾の状況
少し追尾誤差が出ましたが、許容範囲でした。総スタック時間は61分12秒でしたが、途中雲に遮られ、電信柱に遮られで、1時間15分近くの自動追尾となりました。
それを考慮すると、かなり良質な自動追尾だったと思います。
恒星のピント合わせ
今回も後先逆になってしまいましたが、基準恒星の候補アルクトゥルスでピント合わせをしました。
ドローチューブが4月4日の撮影のままの位置になっていたので、ピントは確認の意味で行いました。
↓アルクトゥルス ピントは合っていました。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、恒星のピント合わせの際にすでに導入が終わっているアルクトゥルス(等級0.15、赤経14h15m、+19°09″)としました。
ベランダから狙える明るい、めぼしい星は他にありませんでした。
一方、目標天体ソンブレロ銀河は、赤経12h40m、赤緯-11°37′。
少し離れている感じですね。鏡筒をかなり旋回させたイメージです。
ソンブレロ銀河は、3度のトライで画角に導入することが出来ました。まあ、平均的でしょうか。
撮影と撮像の結果
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正、GIMPによる色レベル調整・カラーバランス補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年4月6日水曜日
露出8秒間、総スタック時間3672秒(61分12秒)、GAIN300、リアルタイムダーク補正・フラット補正使用。で撮影です。
元画像を回転
撮影時に手を抜いたので、斜めっています。少し格好悪いので、回転してトリミングしました。
ソンブレロ銀河らしいですが、少し拡大率が大きかったかもしれません。
↑をFlatAideProでフラット補正したのが↓少し体が締まった感じです。
少し華やかに→撮影の結果
白黒っぽいのが嫌だったので、GIMPのカラーバランスでブルーをほんの少し強調させ、背景のノイズを同じくGIMPの色レベル調整で消し去りました。
まとめ
斜めっていたことを除けば、完璧な撮影でした。
しかし、ソンブレロ銀河は良いです。この形には癒される思いです。
今シーズンは、もう一回撮影したいと思っています。
昨日は、シーイングが悪かったので、もっと環境の良い中で撮影がしたいです。
あこがれのソンブレロ銀河を無事撮影できて良かったです。
今日のまとめはこれにつきます。
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