目次
撮影に至る経緯
先般、回転花火銀河を再編集してみました。
再編集したら、再度撮影したくなりました。
形がとても美しい銀河、M101「回転花火銀河」、ですから。
見事に撮影してみたかったのです。
撮影の経過及び結果
恒星のピント合わせ
いつものようにレグルスでピント合わせです。
今一番ベランダから見やすいのがレグルスです。
↓前回、木星状星雲の撮影で主焦点を使ったせいで、ピントはズレています。目安の6cmまでドローチューブを繰り出して、確認しました。
↓ここまで追い込めば大丈夫でしょう
↓ピントの合ったレグルスです。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
銀河の撮影ということで、1時間以上の総スタック時間を稼ぐつもりでした。
したがって、追尾時間も最低1時間以上必要です。いつもどおり、慎重に極軸を設定しました。
SharpCapのPolarAlign機能を使用して設定しました。
結果は、設定誤差を20″まで追い込みました。
これで1時間以上の追尾に耐えられるかもしれません。
自動追尾の状況
良い極軸設定が出来たこともあってか、結果は92分48秒の自動追尾を、少ない追尾誤差でこなすことができました。
90分の自動追尾は、ここのところでも無かったので、成功して嬉しかったです。
いつもながら自動追尾がうまくいくとスカッとします。
基準恒星と目標天体の導入
管理人の部屋からは、北東方向が一番明るくて恒星が見ずらいのですが、目を凝らして、何とか一つ発見。
おおぐま座のアリオトです。等級1.75、赤経12h54m、赤緯+55°57′の位置にあります。
一方、回転花火銀河は、赤経14h03m、赤緯+54°20′にあります。
本当はミザールとかが見つかると良いのですが、残念ながら、ミザールより少し遠いアリオトを基準恒星にしました。
目標天体の導入は、2回のトライで成功しました。
↓アリオト
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年3月27日日曜日
回転花火銀河は、形ははっきりしていますが、淡い銀河であり、スタック画面では銀河中央の光の点しか見えません。
astrometry.netがあるとはいえ、撮影には気を使います。
色を付けた方が良いか、撮影したそのままの色が良いか迷いましたが、管理人は銀河のお化粧のスキルを持っていません。
ここは色強調は無しで、完成品としました。
露出8秒間、総スタック時間92分48秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正使用。 にて撮影しました。
何度見ても良い形です。腕もしっかりしており、見とれますね。
管理人のような小口径望遠鏡でもそこそこ撮影できるのが魅力です。
まとめ
次回は、銀河の色付けにチャレンジしたいと思います。
もう一つは、フラットフレームを使ったフラット補正です。カメラde遊ingさんが思い出させてくれました。
SharpCapは、フラット補正をライブで行う機能もありますので、使わない手は無かったのですが、すっかり忘れていました。
これでさらにカブリから解放されます。
昨夜は、曇り空が近づいていて、フレームを作っている余裕がありませんでした。
次回の撮影ではチャレンジしたいと思います。
コメント
連日の画像アップですが、こちらにコメントします。
撮影にも画像処理にもチャレンジし続けていることに頭が下がります。
銀河の腕がよく分かる画像ですね。
さらにフラット補正も行うとどんな画像になるのだろう、とワクワクがとまらないですね。
悪天候で撮影ができなかった時は、上の画像に対し、GIMP で、
「色」→「影-ハイライト」→「Shadows」の値を増やす
を試してみてください。
まいくろさん、ご無沙汰しています。
コメントありがとうございます。
お褒めの言葉、嬉しいです。
さっそく影-ハイライトを試してみましたが、見違えるようにかわりました。感動してしまいました。まだまだこの世界色々楽しいことがありますね。
フラット補正も楽しみです。残念ながら、しばらくあまり天気が良くないようなので寂しいのですが・・・。
いつもアドバイス感謝しています。
これからもよろしくお願いします。