ねらい
昨夜は良く晴れて、天体観測日和でしたが、月齢13の月がしし座の頭に鎮座していて、しし座の銀河・星雲群は全滅状態でした。
狙いは、しし座か、りょうけん座か、おおぐま座の銀河・星雲でしたので、月を避けてりょうけん座をターゲットにして、一昨日の夜に撮影したまゆ銀河の近くの渦巻銀河M106を撮影することにしました。
その位置でも月の光の影響はあったと思いますが、あまり気にせずに撮影に入りました。
2500万光年の彼方からの光です。視等級は8.41。管理人の望遠鏡で十分撮影できる明るさです。
どんな姿を見せてくれるか、とても楽しみでした。
DSOは、予想外の姿を見せてくれたりするので、とても面白い。
80mmという小口径でDSOに臨んでいる自分も好きです。
撮影結果
いつもどおりGAINは高めの350に設定しました。
といいますか、それ以上にすると、画面が白くなってしまうんですね。
炙り出して、天体写真らしいフレームにすることは可能ですが、できれば、スタックするフレームは自然に任せた明るさと色でライブスタックをしたいのです。
今回、露出8秒間、総スタック時間1800秒、総フレーム数225、GAIN350。いつもの設定です。GAINをこれ以上高くして、さらに白いフレーム画像で撮影したらどうなるのか、炙り出しはノイズだらけにならないか、試してみたくもあります。
最近は銀河、星雲を撮影する時には、頑張って30分間の撮影時間をとるのが通例になりました。モータードライブの調子もまずまずで30分の撮影でも追尾誤差は許容範囲に収まっています。
モータドライブには、このまま調子よく作動してほしいです。本当に。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタッキングソフト:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集ソフト:SharpCap 3.2 (64 bit)、GIMPで炙り出し・色レベル調整・ノイズ軽減
撮影場所:自宅ベランダ
SharpCapによる炙り出し版
銀河の腕もわずかながら確認できます。上出来です。月光がなければ、もう少しはっきりした画像になったかもしれません。りょうけん座では、しし座との距離はあまりありませんもんね。
因みにこの画像は、仕上げにGIMPでノイズ軽減を実施しています。
GIMPによる炙り出し版
今回もGIMPによる炙り出しをした方が、明るい天体になりました。
やっぱり餅は餅屋で、SharpCapも画像編集専用ソフト(フリーなのに)には勝てないというところでしょうか。こちらの方が銀河の腕がはっきり見えます。
まとめ
今回も、出来栄えではGIMPによる炙り出し版が優れていました。
どちらにせよ、良い画像が手に入ったことは喜ばしいことです。
今回の撮影では、星の数が10個くらいで安定していて、無視されるフレームはとても少なかったです。総フレーム数225のうち無視されたのは数枚だけ。
安心して夜空を見上げていられました。これが、無視されたりスタックされたりの繰り返しで進むパターンだと、安心して夜空を眺めていられません。パソコン画面に集中です。
まあ、それでも天体撮影・観測は楽しいわけですが。
最近では、SharpCapの設定からすると、星の数の下限は10個なのですが、しっかりした恒星があれば7個、6個でもライブスタックが進むことが分かってきました。
問題は星をいかにつかむかですが、GAINを上げる、フレーム画像の炙り出しをする、ノイズリダクションを上げ下げしてみる、今のところのスキルはこんなところです。
このあたり、まだ訓練が必要です。管理人を待っている多くの銀河、星雲を撮影して、撮影スキルを上げていきたいです。
それから、ライブスタックだけではなく、通常スタックもできるようにならなければ。一時SharpCapを使っていない時にやったことがあるのですが、うまくいきませんでした。
一天文ファンとしては、絶対に会得しておかないといけないスキルです。
コメント