目次
撮影に至る経緯
ひたすら愛称が楽しい散開星団を追い続けています。
その愛称が、何かを想像させるものは、撮影したくなります。
今回の目標天体は、おおいぬ座の散開星団NGC2360「Caroline’s Cluster」。
「キャロラインの星団」ですね。
キャロラインは、やはり人でしょう。
命名した人の、子供か、奥様か、恋人か・・・はたまたただの知り合いか。
ただの知り合いの名前を付けるとは考えにくく、夜空に浮かぶ美しい星団に名前を付けるなら、子供の名前か、恋人とかじゃないでしょうか。
「ご覧、あれが君の星団だ」とか言ったのでしょうか。
想像していくと、色々なシーンも浮かびますね。
撮影の経緯と結果
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
まぐれではなく、ノブの手ごたえで、極軸設定を、20″以内の誤差に追い込むことができるようになってきた気がします。今回も、その精度を狙って、17″の設定誤差にまで極軸設定を追い込むことが出来ました。
自動追尾の状況
60分48秒の自動追尾を行いました。そこそこ追尾誤差が出ましたが、約1時間のノータッチで出る追尾誤差としては許容範囲です。最近自動追尾は調子が良いです。気分も良いです。
恒星のピント合わせ、基準恒星と目標天体の導入
恒星のピント合わせ
土曜日にプチ遠征、日曜日は撮影無しだったので、ドローチューブは格納されていました。
したがって、ドローチューブを5.9cmくらい繰り出して、基準恒星となるシリウスで、ピント合わせをしました。
意外にも、ピッタリでした。Excellentです。
今見ると若干ズレていますかね(笑)
↓シリウスです
基準恒星と目標天体の導入
目標天体「キャロラインの島」(赤経07h17m、赤緯-15°38′)は、シリウスのすぐ西隣にあります。したがって基準恒星はシリウス(等級-1.45、赤経06h45m、赤緯-16°43′)が適当です。
少しだけ鏡筒を旋回させて、二度目のトライで導入に成功しました。
導入した時は、結構立派な散開星団でびっくりしました。
大切な誰かに送りたい人の気持ちが分かります。
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調・colorenhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年3月6日日曜日
露出8秒間、総スタック時間60分48秒、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。にて撮影です。
これが、大切な人キャロラインに送った星団ですね。ちょうどいい星の数と広がりです。
誰かに捧げたくなりますね。
まとめ
チャーリーブラウンのクリスマスツリーに続いて、今回もしっくりくる愛称でした。
まだまだ愛称のついた天体はたくさんあります。ひたすら追い続けます。
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