目次
概要
先日の記事に続いて、赤い星雲を伴った散開星団の再編集をしました。
対象は、ケフェス座の散光星雲NGC7380「The Wizard Nebula」です。
魔法使い星団とでも訳しましょうか。
↓初回編集版は、少し迫力が足りなかったので、再編集しようと思いました。
今回も、恒星無し画像と恒星のみ画像を分離することで赤い星雲を際立てようと思います。
画像編集の経過と結果
初回編集画像のデータです。
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN270、15秒間のフレーム240枚を撮影・うち192枚をDeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整・ノイズ軽減・トーンカーブ調整、FlatAideProによるフラット補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年6月7日火曜日
フラット補正
何はともあれ、画像をクリアにするために、FlatAideProでフラット補正をします。これは初回編集でも行ったところでもあります。
この辺りは既定路線です。
恒星無し画像と恒星のみ画像の作成
FlatAideProのStarNet++で、恒星無し画像と恒星のみ画像を作成します。
まず、恒星無し画像。赤い星雲のみ写っています。
そして、恒星のみ画像は・・・
恒星無し画像の色付け
背景の赤い星雲を強調し、かつ他の部分には影響を与えない目的で、恒星無し画像を作成したので、ここでトーンカーブを調整して、赤色を強調してみます。
何となく赤い星雲に見えないこともないですね。
恒星のみ画像の色レベル調整
このまま、恒星のみ画像と合成すると、寂しい景色になるので、思い切って、恒星のみ画像の色レベルを調整して、華やかにしてみます。
また、ちょっとやりすぎたかな。
恒星無し画像と恒星のみ画像とを合成→完成
恒星無し画像と恒星のみ画像とを合成して完成です。
何となく赤い星雲にのみ赤色が強調されているように見えます。
初回編集との比較
少し強調しすぎましたかね(^-^;
これで、散開星団が赤い星雲を伴っていることが分かります。
今回の編集は完了です。
合成の過程で星が暗くなるのが少し気になります。
まとめ
今回もワンパターンで、恒星無し画像と恒星のみ画像の機能を使った画像編集でした。
この技術で解決することって多いので、多用してしまいます。
しばらく、晴れた空を見ていません。早く梅雨が明けないかなあ。
星を長い間見ないと、ストレスが溜まります。
コメント
>合成の過程で星が暗くなるのが少し気になります。
レイヤーの描画モードにはいろんな方法がありますからそれぞれ試してみたらいいと思いますよ。
それぞれの意味合いも知っておく必要があると思いますね。
↑で使っている比較明だけ(他の描画モードかもしれませんが)じゃないですから・・・。
カメラde遊ingさん ありがとうございます。
今、加算モードで合成したら、星が明るくなりました。情けないことに加算の存在を忘れていたというか、眼に入らなかったというか・・・
他にもモードがあるようですので、研究してみます。
加算は、コンポジットのことのようなので、加算していくほどに明るくなるのですよね。
いつもありがとうございます。また一つ利口になりました。
ついでに、
中間の明るさの星(ある範囲の半径の星像)が、ドーナツになっているのも解消してほしい
なぁ、と外野がつぶやきました。
まいくろさん、ありがとうございます。
このドーナツには悩まされていて、解消法を探っているところです。
ライブスタックをしている時には、こうはならなかったので、コンポジットに問題があるのかな。。。
もう少しお時間をください(僕の問題なのに。。)