目次
ak_uchiさんからの贈り物
MD-5は、ビクセンのNEWポラリス赤道儀時代のモータードライブで、もう30年以上が経過しています。
一方、MD-6は、同じくビクセンのスーパーポラリス赤道儀時代のモータードライブで、何年くらい前なのか、ちょっと知識がないのですが、MD-5の次世代のものです。
しかし、幸いなことに、両者には互換性があり、今回訪問者さまのak_uchiさんから、MD-6をいただくことができました。
ここのところの半端なく大きな追尾誤差の問題に悩んでいたところ、助け舟を出していただいたのです。
ak_uchiさん、ありがとうございました。
そして、MD-6が届いた昨日の夕方、早速取り付け作業を行いました。
MD-6をNEWポラリス赤道儀に取り付ける作業
現行のMD-5、最近調子が悪く、追尾誤差が大きく出ていました。
でも、愛着ありますね。37年も経っているのですから。
MD-5のモーターカバーを外す
まずは、このようにMD-5のモーターカバーを外します。二本のビスを外しました。このモーターカバーが、赤道儀にモータドライブを固定してくれる大事な役割を担っています。
興味本位で、ちょっとモーターも見てみました。37年の時が経っているの、新品同様です。
まあ、がっちりカバーされていたのですから当然ですが。
↓はMD-5のモーターカバーを外したところ。
継ぎ手を外す
赤道儀の赤経軸と、MD-6を接続するには、継ぎ手をMD-5から外して、MD-6に移植してやらないといけません。
が、この継ぎ手が、外れない!
これが第一の難関でした。
回しても回らない、引っ張っても外れない。
セットスクリューを外してあるのに、外れない。
これは、古くて固まってるのだと勝手に判断し、ちょっと荒療治に出ました。
大型のペンチで継ぎ手を回し、取り外しに成功しました。
今夜、MD-6の自動追尾のテストを行うのですが、万が一、うまくいかなかった時に、MD-5に戻すことができるか心配(笑)
ここでak_uchiさんにメールでヘルプを求めたのですが、セットスクリューを外せば継ぎ手は外れるはずとのことで、↓をみると、やはりセットスクリューで固定する平地?がモーター軸にありました。
やはり、37年の時を経て、固まってしまい外せなかったようです。
しかしモーター軸の機械油は生きていました。MD-5恐るべし。
継ぎ手をMD-6に移植
これは、MD-6のモーター軸に、MD-5の継ぎ手を取り付けるだけです。セットスクリューで固定し、簡単に終わりました。
モーターカバーをMD-6に移植
↓は、もう移植が出来てしまっている写真ですが、少し問題がありました。
MD-6へのモーターカバーの取り付けは、MD-6のモーターを固定しているビスを使うつもりでした。
しかし、それだと、ネジの長さが足りず、モーターカバーがMD-6に取り付けられないのです。
つまり、モーターカバーをMD-6に取り付けることで、嵩上げされてしまい、MD-6のビスが、ビス穴に届かなくなりました。
困りました。できれば、今夜(昨夜のこと)決着をつけたいのに。
しかし、管理人、無い知恵を絞りました。MD-5のモーターを固定しているビスなら、MD-6を固定しているビスより長いはずで、ビスの規格さえ合えば、MD-6にモーターカバーを取り付けることができるはず。
成功しました。ただぎりぎりで固定できたようで、二つのビスを交互に細かく締めていかないと、片方のビスの長さが足りなくなりました。
ここが第二の難関でした。ちゃんとカバーできて良かったです。
MD-6への継ぎ手の移植
MD-6のモーター軸に差し込みセットスクリューで固定するだけです。
完成
↓手前が、MD-6NEWポラリス赤道儀バージョンです。結構MD-6はごつごつした印象があります。
持った感じもずっしりときました。
NEWポラリス赤道儀への取り付け
これはもう、ak_uchiさんの想定どおり、ピッタリ収まりました。
あとは、自動追尾さえ成功したら、万々歳です。
すぐにテストしたかったんですが、この時点で雨が降っていました。
まずは、コントローラーを付けて電源接続して動作確認をしたところ、正常に作動し、赤経軸が回転したことを確認しました。このまま順調に事が進んでほしいです。
今夜の天気予報はまずまず晴れのようです。
できれば、SharpCapで正確に極軸設定して、自動追尾が良好か試してみたいところです。
コントローラーなど、比較
コントローラー
MD-6が少し大きめに見えますが、同サイズです。相変わらずコンパクトですね。
最大の違いは、逆転の仕方です。
MD-5では、1にスイッチをセットすると正回転、2にスイッチすると逆回転なのですが、MD-6はその逆です。2の位置が正回転の位置です。ちょっとしたカルチャーショックを受けました。
しかし、NEWポラリス赤道儀に使った場合はもしかしたら、1の位置が正回転になるかもしれません。いろいろと試したいことがあって夜まで待ちきれません。
また、MD-6は、16倍速の高速移動が出来ます。MD-5は8倍速です。16倍速って・・・
電源
左がMD-6用の電池ボックスです。電源は単二電池を6本使います。MD-5は単三電池6本です。
倍速が16倍になったなど、トルクを上げるための措置でしょうか。
これからは、単二電池を買いだめしておく必要があるのか。
スペックについて少々
MD-6はMD-5に比べて、定速回転精度が2倍(で良いのか)に向上しています。これは大きな進歩ですね。
トルクは前述したとおり、上がっていると書きましたが、実は変わっていませんでした。
重さも、意外にもあまり変わりっていません。持った感じはMD-6はずっしり来たのですが。
比較項目 | MD-6 | MD-5 |
型式 | クォーツ発振パルスモーター駆動方式 | 同左 |
定速回転精度 | ±0.005%(対恒星時) | ±0.01% |
出力軸トルク | 4kg・cm(9Vでモーター駆動時) | 4kg・cm |
使用温度範囲 | -10℃~+50℃ | 同左 |
電源電流 | 最大290mA | 約150mA(9Vでモーター駆動時) |
電源電圧 | 6.5~12V DC(ACアダプター使用時) | 6V~12V DC |
本体重量 | 350g | 300g |
まとめ
とにかくak_uchiさんには感謝の言葉もありません。
この歳になって、30年近く前のモータードライブを新調することができるなんて夢のよう。
今夜の自動追尾テスト、本当に楽しみです。MD-6に頑張ってほしいです。
待ちきれないので、鏡筒をビクセン80Mに取り換えて、太陽を追尾してみようかな、などと考えております。外は暑いですが。
しかし、天文ファンの皆さまとの交流は楽しいです。勉強させていただくばかりですけどね。
コメント
こんにちは。
MD-6は新しいコントローラーのDD-1、2、3でも動かすことができますね。うちではそうしていました。そちらの電池ボックスはどういう構造かはわかりませんが、私のはスナップで別れるので9vの四角い乾電池一個でも動いたような記憶がありますd( ̄  ̄)
以上流用技でした\(//∇//)\
こたろうさん、ありがとうございます。
MDー6は互換性が高いんですね。こちらの電池ボックスも、二つに分かれるタイプですが、四角い乾電池一つで動くかなあ、でも四角い乾電池は9Vあるから動くかも。
流用できると得したような気がしますね。今回も得ができるといいですが。。
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
こんにちは。
使えるはずだと言ってお譲りしましたが、本当に使えるのか若干ドキドキしながら推移を見守っています。
上手くいきますように。
ak_uchiさん、ありがとうございます。
あの紹介していただいたブログによると、使えると言えると思います。早く星が見える時間にならないか、ワクワクしています。きっと大丈夫だと信じています。
本当は太陽の追尾しようと思っていましたが、暑すぎて無理でした。
夜が楽しみです。
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
ビクセンMDー6、MT-1などはSPやGPに1:1のヒラギヤで接続します。比率がそうですから当然直付けでも同じウォームホイル数144歯ですからモーターブラケットさえ適合すれば問題はありません。ただ、本来2枚のヒラギヤでの想定で考えられていますので、ウォーム軸に直付けした場合当然回転が逆になります。ブログ内にあり記述の差異はそのせいです。
こたろうさん、ありがとうございます。
なるほど、GPにも互換性があるんですね。そうおっしゃっていただき安心しています。
ちょっとよくわからないところもありますが、この設定なら回転が逆なのは当然なんですね。
MDー5と逆なのは驚きました。慣れるまで間違いそうです。
アドバイス感謝します。これからもよろしくお願いします。
こんばんは。
追尾精度が改善すると良いですね!
電源は電池を使用されているのですね。TwitterにJackeryのバッテリー買われたとありましたがバッテリーから電源供給できるようにすれば電池代も浮きますし荷物も減らせると思います。自己責任になりますので良く分からない場合はやらない方が良いですが・・・。
chobiさん、ありがとうございます。
貴重なアドバイスありがとうございます。私もモータードライブの電源供給をコンセントからとれるように考えた時期があったのですが、やはり失敗した時のダメージが大きいので見送った経緯があります。電気のこととか、知識がなくて。
でも、いつか、乾電池から解放されたいなーっていう思いはあります。
いつもありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
むかーし、初代ポラリスにMD5, その後スーパーポラリスにMD6を使っていました。モータ互換性あるんですね、知らなかった。MD5使っていたときに、モータと赤道儀の間を軸継手を使わずに直結してちゃんと回るのがいつも不思議でした。ちょっと軸の取り付けが傾くだけで、精度に悪影響出るんじゃないか、と思っていました。SPはギアで伝達しているので問題ないですが。赤道儀のウォームギアの遊びで吸収しているんでしょうかね。
ねこめしさん、ありがとうございます。
私も最初は、赤道儀の世代がアップしているのに互換性があるのが不思議でしたが、ak_uchiさんが教えてくれたサイト
http://www.terra.dti.ne.jp/~yamagata/telescope/VixenSKYSENSOR2/SKYSENSOR2_goto_system.htm
を読んで、何となく互換性があるんだなと思いました。
軸の取り付けとか、傾きとか、あるとダメージはあるだろうなと思います。今回の交換で、少し無理をしたので、MD-5にはもう戻れないかもしれません。
いつもありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
こちら、MD-6 現役です。
アルカリ単3・6本(100均)で、連続3時間程度持ちます。
電池は単2の方が長持ちしますが、コスパや観測スタイル等で総合的に判断することにな
ります。(当方は、5Vのモバイルバッテリーで動く改造を考えています。)
【おまけ】
緑のLEDが赤く点滅しても、しばらくは追尾しますが、ウルトラマン世代はハラハラし
てしまいます。
まいくろさん、ありがとうございます。
3時間も持つんですね。実は、MD-5用に単三電池がため込んであるので、使ってみようかなあ。
モバイルバッテリーで動かすのは魅力的ですね。電池を6個セットするのも面倒ですし。USBからACアダプターということになるのでしょうか?まいくろさんならきっとできますよ。
赤点滅は怖いですよね。電池切れで突然星が流れ始める恐怖を何回か体験しています。われわれウルトラマン世代は、早めに電池を取り換えたいですね。ウルトラマンが十字架に貼り付けになってしまいます(笑)
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
私は、家庭用コンセントから給電したいと思っているのですが、どのアダプターを選んだ良いのかわからず、失敗するとすべてぶち壊しになるので、保留にしています。
こんばんは、問題なく使えるみたいで安心しました。
MD-6と一緒にお送りした購入当時の説明書にACアダプタについての記載がありますので確認してみてください。(うちに控えがあったのでそれ見て書いてます)
・出力・・・9V、600mA(0.6A)・・・0.6A以上あればOKです。
・プラグ外径・・・記載なし(多分φ5.5では?実物をノギス等で測ってみてください)
・プラグ内径・・・説明書ではφ2ですが、厳密にはφ2.1だと思います。
・極性(ここ重要)・・・センターマイナスです。(プラグ内径側がマイナスです)
あ、でも説明書が間違ってるといけないので電池ボックスを調べてプラス・マイナスが外径・内径どちらにつながってるか確認したほうがいいかもです。
もう一つ^^;
説明書の別のところに電源電流:最大290mA(0.29A)、電源電圧:6.5~12VDCとありますね。
電圧はこの範囲内ならOKかと思いますが、範囲内の中央値という事で9Vがベストかなと。
電流については余裕のあるACアダプタのほうがいいかと思います。
ak_uchiさん、ありがとうございます。
あ、そうなんですね。12Vの方が長持ちするのかなとか思っていましたが、中央値がベストなんですね。良かったです。下手に乾電池を増やしたりせずに。
余裕のあるACアダプター・・・付属の電池ボックスのことですか?電池ボックスが9Vと思っていたので、これの継続使用でよいんですよね。
将来的にACアダプタへの移行を考えておられるのかと思いコメントしました。
付属の電池ボックス継続使用でかまいません。
ak_uchiさん、ありがとうございます。
実は、ACアダプター化は考えているのですが、適当なアダプターが見つからないのと、一つ間違うと、大きなダメージを食らうので、躊躇しております。
ACアダプター化は夢でもあります。
アドバイス感謝します。
ak_uchiさん、ありがとうございます。
以前、まいくろさんから言われて、調べるためにテスターを買いました。調べてみますね。アドバイスありがとうございます。
ak_uchiさん、こんばんは、ありがとうございます。
了解いたしました。といいながらも、分からないことが多く。。。電気関係の知識ゼロに近いです。勉強させていただきます。プラグ内径、外形は、後のコメントで
まいくろさんも言われています。ばっちりそのとおりです。
センターマイナスは気を付けます。何もかも台無しになりますもんね。
これからもよろしくお願いします。
ACアダプターについて
電池の場合で0.3Aちょっと流れるので、
9V、0.5A(500mA) のアダプターで間に合います。
「センターマイナス」は、以前にテスターで調べましたね?
※「センターマイナス」は、楽器関係に多いらしいので、案外家にあったりするかも。
プラグ外径…5.5mm、内径…2.1mm は、ak_uchi さんの通り。
まいくろさん、ありがとうございます。
テスター、今も電池の残量を調べるのに使っています。センターマイナス、忘れもしません。
Amazon等で調べたら確かに音楽関係で多かったです。でも音楽関係のものでは、デリケートな追尾には向かないのではと、未だ家庭用電源使用には踏み切れていません。
プラグ径、ak_uchiさんと、同じ認識ですね。お二人とも流石です。
これからもよろしくお願いします。
ACアダプターについて(2)
電気的特性が合っていれば、流用は可能です。
・出力電圧が9V→9Vから大きくズレていたり、周期的に上がったり下がったりするも
のがあります。(前者はテスターで調べることができます。) MD-6の箱の中には、
電圧を5V一定にする電子回路※が入っているので、アダプター電圧の大小があっても、
ほぼ大丈夫です。
・出力電流の最大が0.5A→最大ギリギリまで流そうとすると、電圧が下がったり、発
熱が急に増えるものもあります。電流に関しては余裕を持たせます。
・上記2点が正常でも、ラジオの近くに置いたらノイズが発生することがあります。アダ
プター内部の電子回路によるもので、取扱説明書に載せている親切な製品もあります。
※この回路(IC)のおかげで、アダプターの出力が9~12Vでも接続可能になります。
下限は約7V。「出力6V」表示のアダプターでも実際に7V近い出力の場合は作動する
ことがあります。「出力7.5V」表示だと全て作動するはずですが、世の中にあまり見
つかりません。そこで、安全安心の9V。自動車バッテリーの12Vでも作動するけど、
回路の発熱が増えるだけ。
まいくろさん、ありがとうございます。
出力電圧は、多少の大小が合っても大丈夫なんですね。電流は余裕をもって。
電圧はやはり9Vが良いんですね。
まだまだ知識があいまいで、100Vコンセントを使えるアダプターに踏み切れません。
しばらくは電池で運用しそうです。
いつもアドバイスありがとうございます。生かしたいと思います。