目次
撮影に至る経緯
面白い愛称のついた散開星団は、いっかくじゅう座付近に多いとは言ったものの、そうでもないようで、おおいぬ座にも、面白い愛称のついた散開星団がありました。
気になったのは二つあって、
①Little Beehive Cluster(今回撮影)
⓶チャーリーブラウンのクリスマスツリー
①は、散開星団で表現しやすい形のような気がします。
「小さな蜂の巣星団」(以下、こう呼びます)って、蜂がぶんぶん飛んでいるさまが想像できます。
しかし、調べてみると、beehiveって、蜂のことではなく、蜂の入れ物のことなんですね。
何だか期待させますよね。
②もかなり期待できます。いずれ撮影したいと思います。
撮影の経過及び結果
恒星のピント合わせ
土曜の夜にプチ遠征をしたので、ドローチューブが格納されています。
したがって、極軸設定の前に、恒星のピントを合わせる必要があり、こいぬ座のプロキオンでピントを合わせました。
管理人のメイン鏡筒SVBONY社SV503 102EDと、CMOSカメラに取り付けるタイプのレデューサーとの組み合わせの場合、ピントの合うドローチューブの繰り出し幅は、59mmです。あらかじめ合わせて、バーティノフマスクで確認しました。
ピントは合っていました。そのまま極軸設定しても良かったですね。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
一時間の自動追尾を想定していましたので、いつものことではありますが、20″未満の設定誤差に追い込みたかったです。その結果、17″まで設定誤差を少なくできました。Excellentな極軸設定です。
自動追尾の状況
63分4秒の自動追尾を無難にこなしました。誤差はありましたが許容範囲内です。
いつもこれくらいの誤差だと嬉しいです。たまにとんでもない誤差が出ることがあります。この理由がまだ分かりません。
基準恒星と目標天体の導入
目標天体小さな蜂の巣星団(赤経06h46m、赤緯-20°45′)は、おおいぬ座の体の北の方にあります。
基準恒星は、文句なくシリウスです(等級-1.45、赤経06h45m、赤緯-16°43′)。
鏡筒の旋回距離は短く、小さな蜂の巣星団は、1度のトライで捉えることが出来ました。
こちらもExcellentです。
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるカブリ補正・トーンカーブ調整、GIMPにより色強調・colorenhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年2月27日日曜日
露出8秒間、総スタック時間63分4秒、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。にて撮影です。
蜂の巣に見えるような気がしますね。蜂がぶんぶんしています。これくらいの規模の散開星団は、とても落ち着きます。癒される感じです。
今回から、カメラde遊ingさんから教えていただいた、FlatAideProを実戦投入しました。
街灯のある所で撮影すると、どうしてもカブリが発生します。元画像は↓でした。
FlatAideProでカブリ補正→トーンカーブ処理で、カブリは見事に消えました。
これからの撮影で、とても助かります。
まとめ
小さな蜂の巣星団は、小さな蜂の巣に見えたし、カブリは見事に消えたし、内容のある撮影でした。
管理人は教えてもらってばかりなのですが、自分でいろいろと工夫しないといけませんね。
Googleで「カブリ 消す」で検索するだけでも、色々な情報が得られます。
それにしても、これからの撮影が、さらに楽しみです。
カブリがこんなに見事に消えるのですから。
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