概略
4日をかけて撮影してきた、バラ星雲のモザイク撮影用のパネルですが、昨夜、最後のパネルの撮影が終了しました。
あとは、4つを繋ぎ合わせるだけ・・・(位置がずれているパネル1は置いておいて)
とはいかなかったんですねー
繋ぎ合わせはうまくいっておらず、最後のパネル4が完成はしたものの、結果から言いますと、失敗です。
どこがいけなかったんだろう。Telescopiusで算出したとおりの赤経赤緯値の領域を撮影したんですが・・・
まずは、気を取り直して、パネル4の経過と結果を報告します。
今回撮影したのは、最後のパネル、パネル4です。
↓昨夜もバラ星雲を撮影中の、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED。
↓ピントは、一昨日の夜のドローチューブの繰り出し幅からずれておらず、バーティノフマスクでチェックしたところ、ぴったり合っておりました。こいぬ座プロキオン使用。
撮影の経過及び結果
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
ここ二日、自動追尾が不調でしたので、誤差20″未満をあえて狙いました。これまではまぐれでしか狙えなかった誤差ですが、何とかなるものですね。
最終の誤差は14″となり、かなりのExcellentです。これなら自動追尾もきっとうまくいきそうです。
自動追尾の状況
極軸設定が良好だったせいか、自動追尾も良好でした、30分40秒を自動追尾しましたが、追尾誤差はかなり少なく、十分許容範囲の結果となりました。おそらく1時間の追尾も可能だったと思います。
基準恒星と目標天体の導入
目標天体パネル4の位置は、赤経06h30m、赤緯+04°43′を中心とする領域です。
急いでパネル4にたどり着かないと、赤緯微動ハンドルが赤経クラッチノブに干渉してしまいます。
特に昨夜は、突然の雪に見舞われ、一旦撮影基地を撤収しており、ただでさえ時間は押していました。
導入には、3回のトライを要しました。うまくいった方です。
早くライブスタックを始めないと、30分の追尾が出来なくなってしまいます。
↓確かに目標に到達しています。
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色強調・color enhance・トーンカーブ処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年2月22日火曜日
露出8秒間、総スタック時間30分40秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影しました。
暗黒部分も写っていたりして、パネルそのものはそこそこうまく撮影できているのですが、このミッションは、モザイク合成という、その先があるのです。
モザイク合成の結果
まず、Image composite Editorでは合成できませんでした。
したがいまして、GIMPを使って手動で継ぎ接ぎしました。あえて合成とは言いません。いえ、言えません。
Telescopiusで設定したとおり、隣のパネルとの重複は10%くらいにしてあります。
その結果は↓のとおり。まさしくモザイクアートのようです。色の調整の仕方も上手くないですが、何と言っても、隣のパネルと重複する恒星がありません。
また、パネル1(左上)は赤緯値を10′以上はずれてしまっており、本来の位置は↓の画像の位置ではありません。
何がいけないのかなあ。カメラの角度?
善後策として、まずは、10′以上外してしまったパネル1を再撮影します。
あー、溜息です。
追記
パネル4と、ネットでダウンロードしたバラ星雲とをあらためて比較しておりましたら、驚愕の事実が。
そしてパネル4↓は・・・丸のついているところが重複点。
なお、パネル2↓の重複点も同じところ。パネル2とパネル4が横同士で隣り合わせなら分からないでもないですが、いったいパネル4はどこを撮影していたのだろう。
コメント
迷子になっているようなので場所の特定だけしてみました。
→https://camera-de-youing3.blog.jp/archives/13549027.html
参考になれば幸いです。
カメラde遊ingさん、こめんとありがとうございます。
カメラde遊ingさんのブログの方に返信を書き込みました。カメラde遊ingさんの作ってくれた画像を見て愕然としました。
カメラde遊ing さんのブログでおおよそ説明がすんでいますが、ちょっとだけ。
■改善するとしたら
・Telescopius が示すように写野の長辺を東西方向にする。そのためには、恒星でピント
を合わせた時に赤緯ハンドルを回し、写野の短辺に平行に天体が動くように写野を固定す
る。
■赤緯ハンドルをどれだけ動かせば天体がどれだけ動くのか
・ハンドル1回転で赤緯2.5度。
・恒星でピントを合わせた時に赤緯ハンドルを回し、写野の端から端まで動かすにはどれ位
回転させるとよいかを確認する。(ピッタリ8分の1回転、というのはムズいかな?)
・正確さを追求するならば、目盛板を自作・追加するか、短時間でテスト撮影を行い、その
画像から astrometry.net で求める。
まいくろさん、コメントありがとうございます。
撮影するにあたって、きちんと東西南北を把握しておくことがこんなに大事なことと感じたことは初めてです。なるほどその方法なら正確に東西に長辺を合わせられますね。
天体の移動量の方法、了解です。計測してみます。
今回、とても大事なことを学んだ気がします。
アドバイス感謝します。これからもよろしくお願いします。