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【天体観測】こと座リング状星雲で、手動コンポジット訓練を実施。FITS形式ファイルにて。

天体撮影に関する事項
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訓練に至る経緯

前回、M92を使って、DeepSkyStackerによる手動コンポジット訓練をしました。

手動というのは、ライブスタックではないという意味です。
したがって、ライト、ダーク、フラットの3種類のフレームを管理人自身が取り揃えないといけません。

前回はtif形式ファイルをフレームに使ったので、今回はfits形式ファイルを使いました。
本来はこちらなんですかね。
このようにして、経験値を上げていきたいということで、今回の撮影に臨みました。

そしてフレーム数は8秒間を300枚に増やしました。
訓練の対象はこと座の惑星状星雲「リング状星雲」です。
少しずつ難易度が上がっている気がします。

そして前回作成できなかったフラットフレームですが、今回も作成できませんでした(泣)
前回はうたた寝が原因、今回は雷雨が原因でした。
ダークを作成している間に、厚い雲が広がっていて、雷が鳴って雨が降り出しました。
雷が鳴った時点で撮影基地は撤収したので、被害はありませんでした。

そして、コンポジットを実行しました。果たしてうまくいっているでしょうか。

↓リング状星雲を追尾・撮影中の、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED

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撮影・撮像の経過と結果

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

このパターンが多いのですが、北極星の方向が曇っていて、極軸設定ができませんでした。
従って昨夜は、赤経軸を真北に向けるのみの設定となりました。

自動追尾の状況

今回、小さなリング状星雲ということで、レデューサーを使わず、主焦点で撮影しました。
先に書いたように、極軸設定が極めて脆弱な中でです。
撮影中、東に西に追尾誤差が出ていましたが、ある程度誤差が大きくなったら、画角の中心に戻してやっていました。

恒星のピント合わせ

今回、主焦点で撮影しようと思い立ったのが、画角にリング星雲を導入した後でした。
先に×0.5レデューサー付きでピント合わせが終わっており、今からリング星雲を画角から外し、恒星でピント合わせなどしていると、フラットフレームまでたどり着けないかもしれません(実際届かなかったが)。
したがって、ドローチューブの繰り出し幅は延長筒を使ったうえで1.5cmという、レデューサー非装着時の備忘録値を使いました。
ほぼ、ピントは合っているように思います。

基準恒星と目標天体の導入

基準恒星は、リング状星雲のすぐ近くにあること座のベガ(等級0.00、赤経18h36m、赤緯+38°46′)一択です。
目標天体のリング状星雲は、赤経18h53m、赤緯+33°01′の位置にあり、本当に基準恒星の近くです。

昨夜は頼みのastrometry.netがダウンしていて、おまけに目盛環使用では、一発で画角に入らなかったので、手探りでリング状星雲を探すことになりましたが、明るい星雲であることが幸いし、リング状星雲を画角に導入することが出来ました。

撮影・撮像の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、8秒間のフレーム300枚を撮影・DeepSkyStackerによるコンポジット・ダーク補正
画像編集:GIMPによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正、GIMPによる色レベル調整・ノイズ軽減
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年5月22日日曜日

撮影の結果

コンポジットした結果が・・・
白黒なのと、横長細なのと、いろいろと疑問はあります。
主焦点撮影をノータッチで、そこそこの画像になったのは評価しますが・・・

撮像の経過及び結果

フラット画像の作成

もうお決まりです。作成はしたのですが、元画像と同じ結果でしたので割愛します。

GIMPによる炙り出し、色レベル調整、ノイズ軽減→完成

どこまで強調できるか。
GIMPで炙り出しをして、色レベルの調整でカブリを見えなくして、ノイズを調整しました。
色付けは、本物には近づけられそうにないので省略です。
ということで、初めての白黒画像での完了です。

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まとめ

今回、fitsファイル形式のフレームによる初コンポジットでした。
コンポジットされたのは300個のフレーム中、285個と、なかなか良い結果でした。
いやこれは良いというのか、撮影が良かったということか。拾いすぎなのか。

画像が横長になり、リング状星雲が画像の上に寄ってしまったこと、謎です。
DeepSkyStackerの設定の問題なのか、fitsの撮影に問題があるのか、これは研究しないといけないです。

あと、fits形式ファイルは基本、白黒なのか。それともDeepSkyStackerの設定を誤っているのか。

いろいろと今後のために研究しないといけないことが分かった撮影でした。

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