ねらい
本当は北天のNGC7662青い雪だるま星雲を室内から(もちろん窓は開けます)撮影する予定でしたが、この星雲、どうやっても窓枠にかかり、時間が経過しても状況が変わらないため、南天の観測に変更、へびつかい座球状星団M9を撮影しました。
目的としては、新鏡筒SV503 102EDの導入作業のせいで、赤道儀の東西設定や、高度設定を動かしており、ベランダでの極軸設定が全くできていないため、ドリフト法を使って、ベランダでの極軸位置を決めて、極軸設定の出来具合を確認するために、撮影もしてしまおうということでした。
マーキングしてあった、三脚の設置場所も、もう役に立たなくなっていました。(というか、梅雨の間に消えてしまっていました)
極軸設定
高度調整は、北天を狙っていた時にSharpCapで設定しており、とりあえず後回しにして、東西調整を行いました。
星は止まるように見えては、また動き出し、なかなか調整は難航しました。
それでも、これくらいなら良いだろうと思うレベルまで到達し、撮影準備に入りました。
しかし、星は止まっていなかったのです。
撮影結果
撮影の結果の画像を見ると、さすがEDレンズと思いました。色がすっきりして、とても奇麗です。
しかし問題は、自動追尾にありました。撮影中にまた大きく星が動き出したのです。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセンNEWポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・F=714mm・F値7、EDレンズアポクロマート
カメラ:CMOSカメラASI462MC
自動追尾:MD-5(ビクセン)、
撮影及びスタック:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit)ヒストグラムで炙り出し。GIMPでノイズ軽減、トーンカーブ補正。
露出8秒間、総スタック時間304秒、GAIN380。
途中で曇ってしまったのと、これ以上撮影すると、画像がなくなってしまうというくらいM9が動き回ってしまい、総スタック時間が短くなりました。
それでも、そこそこ奇麗に撮れましたね。
これ、M9が中央にないのは、ライブスタック中に、M9が、画角内を動き回り、画角の周囲に黒い枠が大きくできてしまい、トリミングしてあるからです。主に、東、そして、北に動きました。
天体は美しく撮れているのに、何とも残念です。
ベランダの極軸設定は、一から出直しです。
まとめ
北天を撮影する場合、家では、とても窮屈なところからしか北極星が見えず、今回のように窓枠に邪魔されて撮影が出来なかったのは多かったのです。
今回、初めて南天の球状星団を撮影しましたが、夏の南天は、観測対象の宝庫ですね。これからが楽しみです。
そのためには極軸設定をしっかりしておかなければなりませんが、ちょっと難航しそうです。
モータドライブの精度が落ちてきていることもあり、設定のポイントが今一つ掴めないので。SharpCapで正確に極軸設定しても星はずれます。
しかし今回のはひどかった。どこがいけなかったのだろう。今日一日かけて、昨夜の反省をしようと思います。
いよいよ、夏の撮影ですね、撮影も汗をかきながらすることになりそうです。
コメント
こんにちは。
お使いの New ポラリス赤道儀、発売されてからかなり日時が経過していますので、いままで一度もオーバーホールされていないのでしたら、経年劣化でグリス類が堅くなっているのかもしれません。一度、赤緯軸モーターを外して手動ダイヤルで赤緯軸を一回転させて軽く回転するかどうかを確かめた方が良いかもしれません。
それからドリフトアライメントを支援するパソコンソフトとして PHD2 というソフトがあります。本来はオートガイドをさせるためのソフトですが、ドリフトアライメント支援機能も持っていますので、役に立つかもしれません。検索してみてください。
きよりんさん、ありがとうございます。
もう37年経ちますが、オーバーホールはしてもらったことはありません。
それはありますね。そう考えると追尾誤差の理由が分かりそうな気がします。
赤経軸の回転、やってみます。ビクセンは親切にオーバーホールをしてくれると聞いたことがあります。
パソコンソフト、貴重な情報、ありがとうございます。調べてみます。
ご訪問ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
修正です。
先の書き込みで誤字があります。「赤緯」を「赤経」に置き換えてください。
きよりんさん、ありがとうございます。
了解しました。
今後ともよろしくお願いします。