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炙り出し後によくある刷毛でかいたようなノイズ
炙り出し後に出る刷毛でかいたようなノイズ、結構邪魔というか、見苦しいけど、これまで我慢してきました。
昨日ネット検索していたら、トーンカーブで消せるという情報があり、早速取り組んでみました。考えてみると、画像編集する時にはトーンカーブを使って背景に深みを加えるので、ノイズを消すのにも使えるんですよね。
ただし、目標天体も、広がりとか、明るさを犠牲にするので、そこはどのレベルで許容するかという問題です。気持ち、見た目、総合的に判断します。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタックソフト:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集ソフト:GIMPでトーンカーブ補正
撮影場所:自宅ベランダ
しし座非棒渦巻銀河NGC3628
元画像
トーンカーブ補正後↓ノイズはきれいに消えました。目標天体はやはり暗くなりますが、どちらが良いでしょうね。迷うところです。
かみのけ座レンズ状銀河M85
元画像
↑これをトーンカーブ補正↓やはり、目標天体はある程度薄くなります。これを色レベルで炙り出してしまうと元に戻ってしまうことになるので、これを再炙り出しすることはあり得ません。
かみのけ座渦巻銀河M100
元画像
↑これをトーンカーブ補正↓やはり、目標天体は暗くなります。ちなみにこれ、GIMPでやっているのですが、もっとうまくノイズを消せるソフトがあるんでしょうね。
とも座散開星団NGC2489
元画像
↑これをトーンカーブ補正↓これは、かなり奇麗になりますね。銀河や星雲よりも、散開星団の方が、補正の効果が高いかもしれません。銀河や星雲は、薄くなることは影響が大きいですから。
りょうけん座NGC4490「まゆ銀河」
元画像
↑これをトーンカーブ補正↓元画像がすでにきれいと言えば奇麗ですが、さらにノイズを消すと、こんな感じになります。これくらいなら許容範囲でしょうか。
りょうけん座渦巻銀河M106
元画像
↑これをトーンカーブ補正↓もともと明るい銀河なので、そんなに影響が出ていません。これはかなりの成功例ですね。
備忘録1
天体画像の編集をするにあたっては、まず背景を「ニュートラルグレー」にすることが必要とのことでした。
ニュートラルグレー?
いつも撮影を終えると、FITS形式ファイルで保存してから編集するのですが、↓(とも座散開星団NGC2533)こんな色のことでしょうか。
色バランスが整ったグレーを「ニュートラルグレー」というらしい。カブリがあってはいけないわけですね。色のバランスが取れていないといけないといけないわけです。
じゃあ、これまでやってきた管理人の画像編集もあながち間違いではなかったことになります。
問題は、SharpCapで炙り出す前の画像です。確かに、ヒストグラムの雷ボタンでauto Color Balanceというのがあります。おそらくこれが、ニュートラルグレーを作り出すボタンのような・・・これをクリックすると、グレーに近い色になりますからね。
次回の撮影では、それを意識して撮影してみようと思います。
今回の話、背景に色のついた画像を炙り出すと、カラーバランスが崩れてしまうことがある、こんなところでしょうか。
以上、素人天文ファンの備忘録でした。
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