目次
概要
天文ガイド付録ポスターに掲載されている秋のDSO8個の全撮影に向けて、がしがしと撮影を続けています。(今回でまだ3つ目ですが)
昨夜は、一昨日の夜の「さんかく座銀河」に続いて、ペルセウス座M76「小あれい星雲」を撮影してみました。
小あれい星雲はかなり小さいにもかかわらず、昨年は×0.5レデューサーを使用したため、切り抜き拡大が必要となりました。
今回はそれを避けるために、主焦点による撮影を試みました。
焦点距離が長くなれば明るさは暗くなりますので、露出は少し増やし、GAINは高めで挑戦しました。
結果としては、うまく写りませんでした。周りの星が流れていないのに、小あれい星雲だけ流れているようになってしまいました。
やはり主焦点では焦点距離が長かったか・・・
あと、時間にも追われました。
小あれい星雲は、屋根にかかりそうな位置にあり、長時間の撮影は、家の軒にかかる可能性がありました。↓画像参照
撮影と撮像への経過と結果
極軸設定の状況と自動追尾の状況
今回、91分40秒の撮影を行う予定でした。久しぶりの90分越えですので、極軸設定は念入りに行い、結果として16″まで設定誤差を追い込みました。
excellentです。これなら主焦点撮影でも大きな追尾ズレを起こすことなく追尾をやり遂げそうです。
自動追尾の結果は、途中、手動で目標天体を少しだけ中央に寄せることをしましたがそれ以外はexcellentな自動追尾でした。↓画像参照
恒星のピント合わせ
昨夜も北東に見えていたのはアンドロメダ座のミラクでした。
主焦点でのピントを合わせないといけません。
多分これでピントは合ったと思います。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、目標天体に近く、肉眼で確認できることから、一昨日に引き続き、アンドロメダ座のミラク(等級1.58、赤経 01h 09m、赤緯+35° 37′)としました。本当はもっといろいろな星で導入を試したいのですが、見えないものは仕方ありません。
目標天体「小あれい星雲」は、赤経1h42m、赤緯+51°34′にあります。
ひとっ飛びのはずですが、主焦点での導入ということで、4度のトライでやっと導入に成功できました。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN350、10秒間のfitsフレーム550枚を撮影・うち504枚(計84分)を、DeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによるレベル補正・コントラスト強調
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年10月19日
撮影の結果
あれいの形状が何とか分かります。これなら、レデューサーつけて、コントラスト重視で攻めた方が良かったでしょうか。
ネット上の画像を見ると、ガスみたいなものが出ているのは、ピンボケじゃなくて正解みたいです。
撮像の経過と結果
コントラスト強調
ダメもとで、GIMPでコントラストを強調してみました。あれい両端の赤色が少し強調されました。しかし、ノイズも目立ってしまいました。
色レベル調整
ノイズを目立たないようにするため、レベル調整をしました。これで完成とします。
まとめ
昨年ほどの出来栄えではなかったですが、小あれいの形状は確認できる画像を撮影できました。
小さいから焦点距離を上げればよいというわけでもないんですね。
今くすぶっているバローレンズ問題も、無関係ではなさそうな・・・
さて、次のDSOの撮影に移らなくては!
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