目次
撮影に至る経緯
天文ガイドの付録ポスターに記載されている夏のDSO撮影制覇のため、管理人の自宅のベランダからでは撮影が難しい、さそり座周辺のDSOを撮影することが目的です。
二日連続のプチ遠征です。
高度が思ったより低く、さそり座周辺のDSOは撮影を急がないといけません。
昨夜は、中でも高度が一番低い、M7「トレミー星団」を昨夜の目標天体としました。
トレミーは、古代ギリシャの天文学者プトレマイオスの英語読みです。発見者ですかね?リサーチ不足で不明。
さて、DSOの撮影は久しぶりのような気がして、段取りに手間取りました。
↓M7トレミー星団を追尾・撮影する、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影・撮像への経過と結果
恒星のピント合わせ
目標天体を導入したのち、大体目測で合わせておいて、SharpCapのフォーカスアシスタント機能に頼りました。水色の棒グラフが支配的になったので、今回の撮影ではピントは合っていると思うのですが、少し不安です。
やはり基準恒星でバーティノフマスクでチェックした方が良かったでしょう。
この辺り、段取りを誤った部分です。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
1時間の自動追尾に向けて、精密に極軸を設定しました。やはり、goodとかfairでは心配です。
一生懸命追い込んだ結果、20″の設定誤差を実現しました。これで安心して追尾を見ていられるでしょう。
自動追尾の状況
1時間の自動追尾を行いました。
少し多めに追尾誤差が出ましたが、落ち込むほどではありません。しかし最近、南北の誤差が目立ちます。
基準恒星と目標天体の導入
トレミー星団はさそり座のさそりのカギの北にあります。
基準恒星は、明るく、とらえやすい、アンタレス(等級1.05、赤経16h29m、赤緯-26°25′)一択です。
目標天体トレミー星団は、赤経17h53m、赤緯-34°47′にあります。
少しジャンプしますが、2回のトライで画角への導入に成功しました。excellentです。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN250、8秒間のフレーム480枚を撮影・うち384枚をDeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正。
画像編集:FlatAideProによるフラット補正
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:郊外河川敷公園
撮影日:2022年9月11日日曜日
撮影の結果
中央より少し右がトレミー星団です。意外に閑散とした散開星団でした。しかし、周辺の微小恒星も含めて、なかなか美しいです。
途中、雲やら車のヘッドライトなどにやられているせいか、フラット感がありません。カブリはスタック時のフラット補正ではとりきれませんでした。
撮像の経過と結果
FlatAideProによるフラット補正→完成
残りのカブリを最大限少なくするため、FlatAideProによるフラット補正を施しました。
大体良い感じなのではないでしょうか。これで完成とします。
まとめ
天文ガイドの付録ポスターに記載されている夏のDSO撮影制覇も、残り二つ(いて座球状星団M22、さそり座散開星団M6)まで来ました。
今週末にプチ遠征して、一つはこなして、来週末に目標達成の予定です。
刻々と南下してくるDSOですが、これ以上遠征のペースは上げられません。
とにかく、頑張ります。
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