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【天体撮影】露出8秒間のオリオン大星雲、NGC2215・2903、エスキモー星雲

天体撮影に関する事項
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環境と狙い

数日前と比べるとかなり寒く、しかし、その分空は澄んでいた気がします。
たくさん着込んで望遠鏡を出して観測を開始しました。
狙いはもちろん、一昨日当ブログに訪問されたSamさんからのアドバイスの実行です。

露出は数秒間、総スタック時間は変えず、GAINは最大に、
今までスタックがなかなか進まずに苦しんでいたのは30秒間という長い露出時間も原因だったんです。

この方針に従い、難易度の低い天体から順番に撮影していきました。

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撮影結果

[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタッキングソフト:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集ソフト:GIMP(色レベル補正を実施)
撮影場所:自宅ベランダ

オリオン大星雲 露出8秒間、総スタック時間1200秒間

これ、ビフォーアフターをお見せできないんですが、Sharpcapのヒストグラムで炙り出しができるんですね。一昨日教えていただきました。スタック終了した時の炙り出し後の画像と、していない画像の差を掲載するつもりだったのですが、おそらくスタックの最初から炙り出しをしておかないと、その状態で保存できないようです。
下の→の雷マークを押すと、自動で炙り出された、ほぼ完成画像が出来上がるんですよ。驚きです。
なお、有料版の機能です。

露出8秒間、総スタック時間1200秒間の画像です。オリオン大星雲は特に明るいので8秒間の露出で十分です。中心部の飽和が緩和されますしね。GAINも低めの180で撮影しました。
追尾ズレを示す黒い枠も少なくなりました。

散開星団NGC2215 露出8秒間、総スタック時間1240秒間

次は散開星団です。これが満足できれば、管理人のDSOライフは実現していると言えるんですけどね。
この黒い枠の太さを見ると、無視されたフレームが多かったようですが、これくらいの誤差なら、許容範囲です。今まではもっと太い黒枠もありましたから。
最初は画面の明るさが足りないとの警告が出て、徐々にGAINを上げていき、最終的に380まで上げました。30秒露出で撮影していたころは200くらいでした。

NGC2903 露出8秒間、総スタック時間1216秒間

先日、撮影がとてもうまくいった記事の天体です。星の数が10個以下になりスタックされないフレームもそこそこ多かったですが、30秒間露出で撮影していたころに比べれば、すいすいライブスタックが進んでいきました。GAINは370に設定しました。

なんと、今回も渦巻を確認できました。自分の撮影技術にほれぼれ(冗談)。

NGC2392エスキモー星雲 露出8秒間、総スタック時間1232秒

星が少ない空域でライブスタックがうまくいくかどうかのテストに選んだ天体です。やはり無視されたフレームが相当数ありました。星の数も10を切っていました。しかし、予想していたよりすんなりと目標の1200秒間のスタックをこなしました。
左半分のカスミは、恐らく月光です。月齢12.3の月光は強かった。

右下がエスキモー星雲。残念ながら、中心部は飽和してしまいました。
しかし、露出時間が短ければ、ライブスタックは比較的すいすいといけることが分かりました。
星が少ないことに対しては、GAINを足してやればよいのです。

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まとめ

今回、納得感があったのは、露出時間が短ければ、総スタック時間が同じでも、追尾誤差が少なくなることが実証されたことです。
当たり前と言えば当たり前なのですが、細部まで撮影しようと思うあまり、露出時間を長くすることにこだわりすぎていました。
その結果、写真にはとても太い黒い枠が出来てしまいました。ピリオディックモーションが頻発していたのですね。
暗い天体には、GAINを増やしてやればよいことに気が付いていませんでした。

あとは、Sharpcapのヒストグラムによる炙り出しは素晴らしいです。オリオン大星雲でやってみると感動的にほぼ完成品が出来上がります。

これで管理人の天体観測に関する知識が、また増えました。

Samさん、いつもありがとうございます。

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コメント

  1. Sam より:

    うまくいったみたいですね!

    雷ボタンを押したのちに、黄色の点線をいじって微調整すると、さらに好みの出具合いになるかと思います。

    LiveStackのヒストグラムの右の赤、青、緑の縦の調整バーの右にもう一つバーがあると思いますが、彩度を調節するものです。これを上げると色を出すことができます。まあ、出し過ぎは禁物ですが。

    あと、赤、青、緑の縦の調整バーの下の雷ボタンで、一発で色バランスをとることもできます。色バランスをきちんととると、あぶり出しもより効果的になります。

    同LiveStackのヒストグラム画面の左の真ん中らへんの「Actions」のところの「Save」からいろんな形式で保存できます。お勧めは一番下の今見ているままで保存というものです。炙り出しまでしたものをそのまま保存できるので、簡易的な画像処理が終わった状態になり楽なのかと思います。

    おそらくですが、今回撮影したM42もNGC2903もまだまだ画像の中に情報が隠れています。SharpCapでもさらに引き出せると思いますので、次回撮影以降まだまだ楽しくなると思います。

    • sanpojin より:

      Samさん、アドバイスありがとうございます。
      まだもう一歩も二歩も進歩できるんですね。
      あー。そうやって保存すれば炙り出した画像で保存できたんですね。それで、僕は炙り出したままのものを保存できなかったようです。
      なんだか、とてもワクワクしますね。本当にいつもありがとうございます。

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