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【天体観測】しし座の棒渦巻銀河NGC2903の撮影に成功

星雲・星団・銀河に関する情報
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撮影に至る経緯

ここのところの悪天候で、天体観測をすることが出来ず、そろそろストレスが爆発するところでした。
昨夜も前半は天気が悪く、諦めかけたのですが、天気予報の「21時頃から晴れる」というのを信じて、準備をして雲がなくなるのを待ちました。
天気予報は見事に当たって、21時には、ほぼ星が見えるように、雲がなくなりました。

昨夜は、これといった狙いは無くて、まったりと散開星団を撮ろうか、ストイックに?銀河を撮ろうか、迷っていました。
ベランダから撮影できる範囲は、北から南まで。できれば北から東までの間で目標天体を見つけたい。南方面は、アクロバティックな姿勢でファインダーを覗かないといけないので・・・

ステラリウムを見ていて目についたのは、「活動銀河」です。
活動銀河とは、なんだ?
星、星間塵、星間ガスといった通常の銀河の構成要素とは別の部分からエネルギーの大半が放出されている特殊な銀河。このエネルギーは、活動銀河の種類によって若干異なるが、電波、赤外線、紫外線、X線、γ線など、電磁波のほぼすべての波長域で放出されている。(Wikipediaより)

これは、管理人の望遠鏡では見分けはつかないわと思いつつ、もしかしたら写り方が他の銀河とは違うかもしれないと思い、しし座の棒渦巻銀河(活動銀河)NGC2903を目標天体に決めました。

ストイックに銀河に決めたわけです。

↓NGC2903を撮影中の、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
赤緯微動ハンドルが今にも、赤経クラッチノブに衝突しそうです。

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

星が見えるようになったとはいえ、限られた明るい星しか見えませんでした。
その中でも、比較的ちょうど良い高度で見えたのが、しし座のレグルスでした。
目標天体にも近く、と言っても、この後極軸合わせをするので、また離れてしまうのですが、とにかくこの星でピント合わせをすることにしました。
×0.5レデューサーとUV/IRカットフィルターの組み合わせでは、ドローチューブの繰り出し幅約6cmでピントが合うはずです。セットして、バーティノフマスクを装着すると・・・
ビンゴでした。

↓レグルスです

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

いつもよりもかなり時間を食ってしまいました。北極星周りの星の数が少なく、なかなかSharpCapが星を掴んでくれなかったのです。
そんなことで、SharpCapのPolar Align機能を使い、40分ほどかけて、やっとexcellentな結果を得ることが出来ました。設定誤差は11″です。
これで追尾誤差が大きかったら泣きます。

自動追尾の状況

今回は、赤緯微動ハンドルが赤経クラッチノブに衝突する直前までがリミットでした。その結果約40分の自動追尾時間となりましたが、そこそこ追尾誤差が発生しました。40分の先、1時間までは行けたかもしれませんが、その先は誤差が大きすぎて追尾を継続できなかったと思われます。
極軸設定は完璧なのに。。。とは言え、40分の撮影の中では許容範囲の追尾誤差でした。

基準恒星と目標天体の導入

目標天体NGC2903(赤経09h32m、赤緯+21°29′)の近くの恒星で見えるのはレグルスだけでした。
ですのでレグルス(等級1.35、赤経10h08m・赤緯+11°57′)が強制的に基準恒星に決定です。
NGC2903に向けて鏡筒を旋回する感覚は、そんなに距離感は感じませんでした。レグルスのご近所さんでした。
導入までには、3回のトライを必要としました。
赤緯値の設定で、2°目盛を読み間違えたのが原因です。最近、このパターンが多いです。目盛りの読み違い。まあ、相応の年齢ですから。

↓基準恒星レグルス再び。

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる明るさ調整
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ

露出8秒間、総スタック時間2424秒(40分24秒)、GAIN350、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影しました。
久しぶりの銀河の撮影で、気合?を入れてGAINは高めにしました。残念ながら活動銀河と普通銀河との違いは分かりませんでしたが(当たり前)(^-^;
そこそこ良く写ったと思います。
先に述べたとおり、赤緯微動ハンドルと赤経クラッチノブが衝突するまでしか撮影できなかったので、総スタック時間は、最近では短めになっています。3600秒のライブスタックがしたかった。。
しかし結果は、渦巻が良く見えて、細部もそれなりに確認できる画像になりました。

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まとめ

久しぶりに本格的な銀河の撮影をしました。散開星団も良いですが、銀河の撮影に成功すると、達成感が高めになります。渦巻とかが確認できると、気分が盛り上がります。

今回は、バローレンズもノギスのことも置いておいて、淡々とのんびりと、いつものコースで天体観測をしました。
たまにはこういう天体観測をしないとですね。

今夜は天気が良さそうで、プチ遠征をしたいと思っています。

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