目次
撮影に至る経緯
愛称が面白かったり、素敵だったりする天体を追っかけています。
時は2022年3月10日に遡ります。
今回、愛称が気になったのは、とも座の散開星団NGC2539「皿状星団」。
散開星団はもともと平面的なものですが、そこに少し立体的な「皿」を持ってくるというのが斬新です。
その斬新さを確かめたくて、撮影をしてみました。
↓皿状星団を追尾・撮影中の、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102E
撮影の経過及び結果
恒星のピント合わせ
ドローチューブの繰り出し位置が、前日のNGC2467撮影の時のままなので、ピント合わせは、確認的なものです。
スナップショットを撮るのを忘れましたが、ピントは合っていました。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
引き続き、設定誤差20″未満を目指しています。
今回も、設定誤差15″まで極軸を追い込むことが出来ました。
Excellentです。
自動追尾の状況
この日の追尾の品質はイマイチでした。極軸は追い込めているのにどうしてだろう。
約40分の自動追尾で、それなりに大きな誤差が出てしまいました。
こういうことは良くあることで、今更なのですが、気になってしまいます。
ノータッチだから、仕方がないと言えば仕方がないのですが、でも一時間ちゃんと星が止まることも多いのですが。。。
あとは、カメラがエアコン室外機に干渉しそうになったので、40分という中途半端な追尾時間で終わったということもありました。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、シリウス(等級-1.45、赤経06h45m、赤緯-16°43′)かプロキオン(等級0.40、赤経07h39m・赤緯+05°13′)かというところですが、照準を合わせやすいプロキオンを基準恒星としました。アクロバティックな姿勢でファインダーを覗く必要がありません。
また、距離的にもプロキオンが有利だと思います。
目標天体「皿状星団」は、赤経08h10m、赤緯-12°49′に位置します。導入には3回のトライを要しました。まずまずです。
↓プロキオンです。流れてしまいました。この日はやはり赤道儀の不調だったのでしょうか。
撮影の結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正・カブリ補正、GIMPによる色強調・colorenhance処理・合成
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年3月10日木曜日
露出8秒間、総スタック時間41分28秒、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影。
カブリを補正しきれませんでした。
しかし、「皿状星団」ですか・・・真上から見ると皿に見えないこともない?密集度も低いですね。
散開星団そのものとしては、まずまず美しいと思いますが、今回は愛称「皿状星団」との関連性は認められませんでした。
まとめ
期待して見た皿状星団。どう見ても皿には見えませんでした。
これが皿状星団なら、散開星団は全て皿状星団になってしまうでしょう。
しかし、冷やかしじゃなくて、これに皿状星団と命名した人のセンスは素晴らしいと思います。
なかなかこの形から皿を想像するって、感受性が鋭いです。
管理人も、そんな感受性で空を見たいと思います。
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