目次
概略
昨夜は本当に晴れていて、DSO撮影日和でした。
惑星の撮影を多くしていたので、DSOの撮影がうまくいくかどうか心配でしたが、M31アンドロメダ銀河に挑戦しました。
極軸設定も完璧、自動追尾も良好でした。
しかし、あっという間に曇りはじめ、フレーム200辺りで完全に曇りました。
フレームの数もですが、今年最初のアンドロメダ銀河は露出過多に終わりました。
色も出なかったです。
しかし、相手は大物、一発で成功するとは思っていません。これから何度もチャレンジします。
撮影と撮像への経過と結果
極軸設定の状況と自動追尾の状況
極軸設定の状況
今年初のアンドロメダ銀河ですから、あえてexcellentを狙いました。できるものですね、偶然じゃない設定誤差。
10″まで追い込みました。
なお、ピント合わせは、基準恒星を使って後刻行いました。
自動追尾の状況
完全に曇ってしまうまでの追尾の状況(26分間)です。ほぼ動いていません。もう26分程度の追尾なら確固として星を止められます。晴れが続いてくれていたら・・・
恒星のピント合わせ
基準恒星の導入とピント合わせを同時に行いました。ベランダ撮影でアンドロメダ座方面で見えていた恒星は、アルフェラッツでした。
アルフェラッツは暗くて少しピントを合わせにくかったですが、バーティノフマスクで↓まで追い込みました。ほぼいけるはずです。
基準恒星と目標天体の導入
先に述べたように、アンドロメダ座のアルフェラッツ(等級2.05、赤経 00h08m、赤緯+29°05′)を基準恒星としました。この段階で既に画角に導入されています。
目標天体のアンドロメダ銀河は、赤経 00h 42m、赤緯+41° 16′ の位置にあります。
しかし苦戦し、4回のトライで導入に成功しました。
↓アルフェラッツです。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN250、8秒間のfitsフレーム480枚を撮影・うち200枚をピックアップし、さらに160枚まで厳選して、DeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正。
画像編集:GIMPによるレベル補正
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年9月30日
撮影の結果
やってしまいました。昨年撮影したGAIN値を使ったのですが、空はその日その日によって変わるのですね。モードはRGBなのですが、色がついているのかもわかりません。
やはり、アンドロメダ銀河は、一種類のフレームではだめか・・・
複数のGAINのスタックが必要ですね。
撮像の経過と結果
GIMPによる色レベル補正
本体がつぶれない程度に、ほんのりとレベル補正をしました。塵の帯も少し強調された感じです。
目を凝らすと見えます(笑)
GIMPによる色強調
ほとんど効果なし。やっぱり色がつかなくなっているのだろうか。今回はこれで完成とします。
まとめ
今年最初のアンドロメダ銀河は、敗退しました。カラーの問題もあり、今年は苦労しそうな予感です。
以降の撮影、がんばります。
カメラセッティング
今回の撮影のカメラセッティングの状況を貼り付けておきます。見にくくて誠に申し訳ございません。
[ZWO ASI462MC]
FrameType=Light
#ディベイヤーモード
Debayer Preview=On
#パン
Pan=0
#ティルト
Tilt=0
#出力形式
Output Format=FITS files (*.fits)
#ビニング
Binning=1
#キャプチャエリア
Capture Area=1920×1080
#モード
Colour Space=RAW16
#温度
Temperature=30.1
#高速モード
High Speed Mode=Off
#ターボUSB
Turbo USB=100(Auto)
#反転
Flip=None
#フレームレート
Frame Rate Limit=Maximum
#ゲイン
Gain=250
#露出時間
Exposure=8.000s
#タイムスタンプ
Timestamp Frames=Off
#ホワイトバランス(B)
White Bal (B)=71(Auto)
#ホワイトバランス(R)
White Bal (R)=43(Auto)
#輝度
Brightness=373
Auto Exp Max Gain=500
Auto Exp Max Exp M S=31615
Auto Exp Target Brightness=109
Mono Bin=Off
#トレイル幅
Trail Width=3
#トレイルの最小長
Minimum Trail Length=100
#トレイル検出感度
Trail Detection Sensitivity=9
#サテライトトレイルを削除する
Remove Satellite Trails=Off
#背景減算
Background Subtraction=Off
#自動位置合わせ(惑星/銀河)
Planet/Disk Stabilization=Off
#しきい値
Banding Threshold=35
#バンディング除去
Banding Suppression=0
#フラット補正
Apply Flat=None
#ホットピクセル感度
Hot Pixel Sensitivity=5
#ダーク補正
Subtract Dark=None
NegativeDisplay=0
#シャドウポイントを表示
Display Black Point=0
#中間調ポイントを表示する
Display MidTone Point=0.5
#ハイライトポイントを表示
Display White Point=1
#注意
Notes=
TimeStamp=2022-09-30T10:23:48.5043752Z
SharpCapVersion=4.0.9208.0
StartCapture=2022-09-30T10:23:44.4947960Z
MidCapture=2022-09-30T10:56:59.7077960Z
EndCapture=2022-09-30T11:30:14.9216733Z
Duration=3990.427s
FrameCount=480
ActualFrameRate=0.1203fps
TimeZone=+9.00
コメント
M31を同じ機種で同じような画角で撮影している方からアドバイスがあるといいですね。
自分はこれほどの拡大率で撮影したことが無いので何とも言えません。
焦点距離200mm程度で撮影するとバルジとその周りのディスクがこれほどの輝度差で写る事はありません。
っていうか星雲が殆ど無い?
露出の問題なのか他に何かあるのか???
何かきっかけがつかめるといいですね。
中央だけ露出過多で、星雲は薄いというのも、おっしゃられているとおり、変です。
拡大率については、使っている鏡筒にレデューサー使用で357mm焦点距離があることと、画角がとても狭いので、窮屈な結果になるので、見かけの倍率も高くなります。
露出は、ピリオディックモーションを極力少なくしようと思い(効果があるのかどうかは知らないが)昔は1フレーム30秒で撮影していましたが、今では、8秒間にしています。
今回は曇り空のため、トータル20分くらいの露出になってしまったのですが、いつもは1時間かけます。
このあたりに問題がありそうですね。次回は露出を増やして撮影してみようと思います。
誰かコメントしてくれるといいのですが、無かった場合の保険として疑問に思ったことを付け加えておきますね。
↑でも書きましたが圧倒的に露出が不足しているんじゃないですかね?
写っていないモノは炙り出せませんから、それが原因なら色が出てこないのもうなずけます。
センサーサイズ5.6*3.2mm、焦点距離357mm相当で写野をシミュレーションしてみたところ、ほぼ星雲真っ只中で背景に星がこんなに写るって露出が全く足りていないんじゃないかと思いましたよ。
普段使っているカメラなら露出時間を見ればその辺りの想像が出来ますが、CMOSカメラは持っていないので見当が付きません。
なので全く見当違いであるかもしれません。
あるいは使用するフィルターに原因があるとか?
それよりは露出かな?
色のことばかり考えて露出のことは頭になかったです。
なるほどー、確かにそれなら色が出ないのもうなづけますね。
大アンドロメダ銀河ですから、相当露出をかけないといけねいのかなあ。ノータッチガイドで撮影しているので、1時間の露出を超えると誤差がそろそろ大きくなってきます。
ライブスタックでやっていたころは、40分の総露出でも十分色が出ていたのですが・・・
アドバイス、とても役に立ちます。助かります。
ライブスタックをしたことが無いので分からないのですが、その場合各フレームは加算されているんじゃないでしょうか?
DSSなどは加算平均ですからもしそうだとすれば露出の考え方を変えないといけないかと思います。
加算平均なら問題ないです。
カメラde遊ingさん、ありがとうございます。
ライブスタックの設定が分からないので、何とも言えませんが、加算だった場合、他のコンポジットソフトを使わないといけないということでしょうか?レジスタクスとか。。。
ただし、今は僕はライブスタックを行っていません。480枚フレームを撮影してDSSでスタックしているのですが・・・
露出の基準をライブスタックの経験から導いているのかな?と思っただけです。
ヒストグラムを見て適正露出を判断してください。
1枚の画像に星雲が写っていない状態を改善すれば問題はないと思います。
多くの方がDSSで問題なく処理をしています。
出来ないという状況が異常なんですよ。
そういうことですね。ライブスタックの基準を参考にしています。ただ、今回は空の状況か、GAINを低く設定せざるを得なかったというのがあります。
しかし、ライブスタック時代、露出は、最低でも40分は確保していたので、今回の20分(撮影中雲に遮られた)は異常値です。
昨夜、カメラde遊ingさんのアドバイスを生かして露出を増やして撮影した結果、良い結果が出ています。下手くそですが(^-^;